ENVIRONMENTS & SECURITY

2億5千万年前の生命絶滅から復活するまでに500万年

地球上に生命が誕生して以来、最大の危機は25千万年前の地球環境(気温)が生命維持に困難となった時である。地球上の生命はその際に全て死滅したと考えられていた。生命の源である太陽の酸素が枯渇したからである。その後生命の復活には500万年を要したことが新しい研究によって明らかにされた。

衛星データ活用で進化するプレートテクトニクス

この20年で衛星データの活用でプレートの歪みの知見は飛躍的に深まっている。衛星データで地表の裂け目の観測や断層とずれのマッピングと地震の関係を調べることで、地震と起源となる断層の関係から将来歪みが引き起こす地震リスクの評価が可能になった。衛星データの活用によって地表の変形モデルの時間依存が得られ、長期的な断層形成とプレートの変動を知ることができる(Nature Comm. 7 13844 (2016))。

多孔質グラフェンで海水を淡水化

海水の淡水化は水分子に適したポーラス物質のフイルターを何層にも配置して、Naイオン、Clイオンを除くシステムが一般的である。MITの研究グループはこのほどグラフェン膜に水分子を通す穴を持つ多孔質グラフェン膜で、現在可能な濾過速度よりも100-1000倍高速に海水の淡水化する技術を開発した

5億4千万年前の地球最古の生物

ケンブリッジ大学と中国の国際研究チームは5億4千万年前に生息していた地球上で最古の生物を特定した。学術名Saccorhytusと名付けられたこの生物は大きな口を持つ楕円形の体を持つもので、その化石が中国で発見された。(Nature, Jan. 30, 2017)

空港フルボデイスキャンの訴訟問題

個人情報侵害や検査時におけるハラスメントで悪名高い米国のTSA(運輸保安局)のフルボデイスキャン検査が健康被害(被曝による癌発生リスクの増大)でも訴訟問題に発展している。

地球上の炭素の起源は44億年前の原始惑星の衝突

地球上の生命の起源にはもともと地球には存在しなかった炭素原子が大量に生成されることが必要条件である。その炭素原子の生成の起源が44億年前の火星に似た「原始惑星」との衝突にあることがライス大学の研究グループの研究によって明らかになった。

地球温暖化に「不都合な真実」を隠蔽

地球温暖化の呪縛が世界を席巻しているが、2014年に米国科学アカデミーの発表で80万年間のデータを調べてみると気候の変化はCO2の増大以前に起きていることがわかった。CO2増大による温暖化は局所的なもので、北極の氷量を減少させていることも明らかになった。60年代と70年代は地球寒冷化の傾向にあることを示すデータが(地球温暖化の仮説に不都合なため)2003 年にネットから消えた。

メガシテイ北京~人口1億のインパクト 

35年後の2050年に世界人口が9億人を超える。世界の都会人口は50%から80%に増えると予測されている。中国政府は地方都市に農地から農民を移動させるために高層アパート建設で不動産バブルを招いた。10兆ドル(日本円で約120兆円)の予算を投入して、北京市は2030年までに5,700万人が居住する周辺の9都市と併合し、世界最大のメガシテイ(人口13千万人)が誕生する。

CO2を石に変えて地球に戻すCarbfixプロジェクト

アイスランドのヘリシェイデイ発電所はCO2を石に変えて地球に戻す計画に取り組んでいる。世界初となるCO2を岩石に変換する試でみは、CO2を玄武岩に吸収させてから硬い岩石に変成するが、予想以上にその速度が速いことがわかった。

空港でのフルボデイスキャンの功罪

英国の空港にあるフルボデイスキャン装置に人権擁護団体から抗議の声が上がっている。2009年末の爆弾未遂事件の後、テロ対策として装置が備えられたのは2010年夏のことである。現在、ヒースロー、マンチェスター、バーミンガム空港に設置されている

G7が支援するARGOプロジェクト

現在日本で開催中のG7が珍しく協調ムードで海洋調査を支援する声明を発表た。その海洋調査のARGOプロジェクトとは、簡単にいうと海洋を浮上する3,500個もの自立型海洋調査プローブによる国際観測網ことである。10日に一回、調査プローブは1,000mの海中に潜水して、浮遊しながら計測し、さらに2,000mの深度に潜行してデータを測定したのちに浮上する。

 

闇取引される大量のメールアカウント情報

2015年に史上最大となる27千万件のユーザーアカウント情報がハッキングされて、闇取引されている。被害の多くはmail.ruというロシアのメールサービスで他にYahooGoogleMicrosoftのメールサービスが含まれている。

温暖化の逆説:CO2が助長する植物成長

地球温暖化の原因が温室効果ガス(CO2)にあるとして世界各国は規制に躍起となっている。一方、気候温暖化とCO2の関係は逆であるとする見方も根強く残る。しかしCO2の増大の傾向は実測された事実である。しかしCO2の増加によって植物の成長が助長され砂漠化が食い止められたという意外な事実が明らかになっている。

ミイラのDNAが明らかにしたアメリカ先住民の起源

北米大陸の先住民たちは欧州から持ち込まれた疫病のパンデミックで死滅したとされるが、反論もあり詳細は謎に包まれている。絶滅の真相を探るためアンデス山脈で8,000年間にわたり冷凍保存されていた92体のミイラから取り出されれたDNAが解析された。研究チームは1,400年代にスペイン人が上陸後に先住民たちが疫病で絶滅した謎に迫った

市場に出回る重金属入りチョコレート

水俣の悲惨な公害でカドミウムの危険性が広く知られるようになったが、その他の重金属、例えば鉛、も健康被害を及ぼす。しかし意外にも身近な食品に意図的に重金属が混入されている。子供たちが好きな食品のチョコレートにカドミウムや鉛が含まれていることが明らかになった。

米国の水銀汚染は中国起源か

米国東海岸の水銀濃度は減少する一方であるのに対してロッキー山脈一体では逆に水銀濃度の増大傾向が観測された。米国中央部にはしかし石炭を燃焼させる工場は設置されていないので、濃度の上昇をもたらした水銀放出は米国内でないことが明らかになった。

長崎を救った味噌の放射線防護作用

自然食品の除染作用が中有目されている。その中の一つが日本固有の食品「味噌」である。日本にあってはこのありふれた食品が長崎の市民を被爆から守ったことを裏付ける興味深い論文が2013年に発表された。

ニューマドリッド断層による北米地震リスク

ニューマドリッド断層で大地震が起きた時には13,000人が犠牲となり甚大な被害となることが指摘されている。地震によって土地が沈み込むことにより地震が収まって津波が引いた後の地形はそれまでと全く異なるものになる。FEMAのX地域に当たるオレゴン、ワシントン、アイダホ、アラスカは西海岸は全て影響を受けるとされている。

ロサンゼルスの放射性物資汚染

ロサンゼルス市のAliso Canionにあるガス田で2015年10月から天然ガスと共に地中のウランが吸い出され大気中に放出されている。天然ガス田から噴出する天然ガスの勢いが止まらないがガスにウランやラドンなどの放射性物資が高濃度に含まれ、付近の放射線量が居住可能限界を超える恐れが出てきた。ガス放出が止まらないため放射線量の高さは大規模放射性物質汚染とされている状態になっている。

ミュータント蚊が感染症を広げる危険性

デング熱の流行を阻止するためにミュータント蚊が開発され、自然界に放たれている。遺伝子組換え生物について懐疑的な専門家もいる。ミュータント蚊開発の背景は蚊によって媒介されるマラリアなどの感染症を撲滅するためのものであった。南米で流行しているZikaウイルスが2012年からまかれているミュータント蚊が関係しているとする疑いがある。

北米に飛び火した新型ウイルスの脅威

アーカンソー州とヴァージニア州でZikaウイルス感染者が見つかったことで、南米とメキシコで感染が広がっている新種ウイルスが北米出も感染者が確認された。ヴァージニア州の患者は海外渡航経験があった。冬で媒介する蚊が生息できないため感染拡大の恐れはないが、暖かい気候の外国に旅行する場合の注意が必要である。

2050年までに認知症患者が13,500万人に

現在、世界各国が頭を悩ます認知症患者は4,400万人。専門家の調べではそれが2050年までに1億3,500万人になると予想されている衝撃的な事実が明らかになった。アルツハイマー症の国際研究機関(Alzheimer Disease International, ADI)によれば、2010年に比べて現在の増加率は17%2050年までに貧困国もいれると1億人以上の患者数となることを発表した。

深刻化する北米の環境汚染ー天然ガス漏れ

Four Cornersとは別に新たな天然ガス漏れが生じている。10月23日の南カリフォルニアの貯蔵施設のメタンガス漏れで健康被害をもたらす危険性があるため住民が避難する騒ぎとなった。ロサンゼルス中心から北西40kmのPorter Ranchにあるガス貯蔵施設の掘削作業の失敗によるとみられる。現在までの2カ月間のガス漏れ量は毎時49.9トンに及ぶ。ロサンゼルス市中心部の放射性廃棄物処理場の放射能汚染の記憶に新しいが、今回のガス漏れによる環境汚染も深刻化している

電磁波過敏症を認めたWHO

WHOが「電磁波過敏症」(EMS)と「化学物質過敏症」(MCS)が「現代病」であることを認め、科学的根拠をまとめた資料を公開した。WHOの指針は、数の論理に基づく「企業優先の社会」に対する反省と警鐘でもある

世界で最も高価な元素とは

世界で最も高い元素とはなんだろう。高価な物質のランキングベスト16のなかで元素のみをピックアップすると次のように、金は最下位である。希少価値という意味が自然界の存在微量で製造が困難という意味と他をもって変えがたい機能を持つという2点が満足されることが価値につながる。

世界的な干ばつに襲われる農業

米の半分が50年以来の干ばつに襲われているし、熱波と降雨量の減少で穀倉地帯の農業が深刻な打撃を受けている。そのため少なくとも干ばつの地域では温暖化と感想は現実的に深刻化していると考えざるを得ない。気象学者たちは温暖化と乾燥化が将来はさらに深刻化するとみている。

世界中で報告される猛暑

15年後にミニ氷河期が訪れるという記事をかいたが、に本各地では記録破りの猛暑が続いている。世界でも猛暑による被害が深刻化している。イラン南西部のペルシャ湾に面したバンダルマズハーでは7月31日に気温が46度を記録、人間の体感温度は実に74度に達した。

ミサイル迎撃システムTHAADの実力

ケリー国務長官が韓国への配備を求めているTHAADはPatriotの後継とみなされる。日本でも北朝鮮のミサイル発射の予告のたびに都市部を防衛するためPatriot-3が配備されるが、THAADとはどのような性能なのか。

活発化するRing of Fire

Ring of Fireと呼ばれる太平洋を囲む活火山の活動が激しくなって、頻発する地震と含めて考えるとマグマの不安定さが浮かび上がるが、浅間山の火山性地震が増加し、気象庁が警戒を呼びかけた。

地球滅亡の新しいシナリオ

南米の火山の噴火やネパールの地震は遠い国の単発事象と片付ける人が多い。しかし統計を調べると”Ring of Fire”に属する火山と地震の動きが確実にみてとれる。あきらかに地球が不安定になってきているのだ。

GOESが警告するフレアの脅威

太陽フレアはフレアは巨大なエネルギーを持つ太陽表面の爆発で、音速を超える速度で数10万Kmも伝播する衝撃波が生じる。フレアの大きさは数万Kmにも及ぶため、地球をかすめることはたびたびで、これに覆われると電離層だけでなく地球上の導体全てに強力なパルス電流(EMP)が流れて、機器や送電網を破壊し尽くすこともあり得る。

カリフォルニア干ばつは史上最悪か

カリフォルニアの干ばつは年々ひどくなる一方で、ブラウン州知事が異常事態を宣言、異例ともいえる法的措置を含む対応措置をとるという。今までにない非常時体制に深刻な干ばつの規模がうかがえる。

自分と家族を守る"Preparedness"

プレッパーズ (Preppers)という言葉をきいたことはないだろうか。この表現は比較的新しいが、冷戦時には核シェルターを家庭に備える人は非常に多く、学校でも 核攻撃を受けた時の非難方法を叩き込まれた。

Ring of Fireに注意−チリのCalbuco火山噴火

 チリのCalbuco火山が突然、4月22日に噴火した。休火山の相次ぐ噴火について先に伝えたばかりだが、今回のCalbuco火山は突然爆発し噴煙が1万mまで吹き上がった。周辺の20km圏内の住民に避難勧告が出された。

活発化する火山の脅威

最近、相次ぐ火山の噴火が多い印象だが統計をみると世界中で活発になった火山活動が明らかになる。地球内部の何らかの変調を意味するのだろうか。

バヌアツ共和国の自然の驚異

フイジーに近いバヌアツ共和国(注)は自然に恵まれた人口24 万の「南海の楽園」であったが、大型サイクロンPamが甚大な被害をもたらし、援助物資が住民に届かず食糧危機にある。海底火山地帯位置するバヌアツには火山多く、訪れる地球物理の研究者や観光客が後を断たない。

CBRNEと科学技術

かつてのテロ事件といえば911であり、中東の自動車爆弾であった。映画"ハートロッカー"はイラクの米軍爆弾処理班の活躍を描いた2008年アカデミー賞を6部門受賞に輝いた。リアルな爆弾処理作業の描写は見る人に恐怖感を植え付けた。

Fakescience

論文ねつ造と別にSTAP細胞の再現性を巡る疑義が巻き起こっている。世紀の論文ねつ造事件として知られるベル研究所のシェーンを想起させる。彼は後述する高温超伝導のフイーバーさめやらぬ2000年代初頭に有機超伝導を独自のデバイスで観測したとして話題となった。

レアアース問題

2010年の時点でレアアースの輸入の90% を中国に頼っている。とりわけ、レアアースは高磁束・高保磁永久磁石の原材料として近代産業には欠かす事ができない必須の金属である。

Dragonとバックドア

映 画”Dragon Day”は日本で公開されるときには”インベージョンデイ”になっていて、うっかりも過ごしそうになったが、破壊シーンの極端に少ないためSF映画ファン の評価は低いが、この映画で描こうとしたのは、中国が電子機器のハッキングによって米国侵略を企てるというテーマである。

温室効果ガス

9月23日、国連の潘基文事務総長が主催する国連気候変動サミットが行われる。サミットでは温室効果ガスを削減し、気候変動対策を各国が連携して行うことを目的とする首脳会合である。

フレアリスク

大規模な太陽フレアに伴う磁気嵐が米国時間の13日に地球に到達し、電力網や無線、衛星通信に影響が出る恐れがある。

火山の女神の贈り物

Boeing747 やA380などの4発ジェット機の4発が同時に停止する確率は通常無視できるほど小さいがゼロではない。実際に4発が同時停止した稀なケースが複数あるか らだ。1982年6月24日にインドネシア上空1万mの成層圏を飛行中の英国航空BA9ジャンボジェット機は夜間飛行中に奇妙な光に包まれた。セントエル モの火である

コスト削減の報酬-バリュージェットとタカタ

LCC という言葉は耳慣れたものとなっている。ANAが2010年6月末にLCC設立を発表、JALも設立を2010年8月末に発表した。2000年の911テ ロ以降、航空機利用者の激減・原油価格高騰など様々な悪影響により全世界的に航空産業の縮小および淘汰が始まったが、LCCは大手エアラインを尻目に着実 に収益を上げている。

スーパー台風

2013年は巨大台風が特に多かったことを覚えているだろうか。地球温暖化と台風の関係については断定はできないが、2012年までの台風発生数が 2013年から増大する傾向がみられる。

地球を襲う異常気象ーPart2

地球を襲う異常気象は一体どのようなもので何故注意が必要なのか、「WIRED」とは別の視点でまとめてみた。

地球を襲う異常気象ーPart1

水不足は米国以外でも深刻で中国が日本の水資源を狙う動きが活発化している。またアフリカの慢性的な水資源の困窮は以前から問題であった。

化粧室に注意ー封じ込めの盲点

その結果を誰もが待ち望んでいたエボラ出血熱感染の疑いが晴れてほっとした。リベリアからブリュッセル経由でロンドンから羽田入国した カナダ国籍の邦人男性が発熱を訴えた。感染の疑いのあるこの男性は国際医療研究センター病院へ検査の為に搬送され、検査の結果、陰性であることがわかった。

クリーンルームde農業

農作は土から、という概念が古くなりつつある。室内で栽培する利点は品質・生産量が一定で管理しやすく、食糧不足問題に対する解決方法の一つと考えられているからだ。日本でも東北の半導体クリーンルームが農業に転用されている。

模倣のリスクー安全性

中国の模造品は有名で、市販品を1台購入しては、分解して型を取って模造品を作るのが日常茶飯事であった。原型を使わないので寸法精度が悪くなり、粗悪品となる。結果故障が多く、故障した模倣品ユーザーが正規品メーカーに修理を依頼した時点で、模造に気付くという。

野生イノシシ

チェルノブイリは事故から38年が経過したが、今でも野生イノシシが放射能汚染されている。その肉は愛好家が多い。

Superspreader

すでにSARSの感染の死者数を上回っているエボラ出血熱ではチャールズダンカン氏など特定の感染者が周囲にウイルスをまき散らし、多くの2次感染者を出している。

一瞬で現代文明を滅ぼす太陽フレアの脅威

地球上の動植物は太陽活動に依存しているが、時には人類の築き上げた文明を一瞬で滅ぼす脅威となることを我々はほとんど意識していない。太陽放射は地表気温を支配する最大因子であると同時に、現代を支える電子機器・送電網・ライフラインの運用を左右することを意識する必要がある。

人工サンゴ礁による海洋環境保護

ポートマス大学の研究グループは人工サンゴ礁で地中海の海洋環境保護に取り組んでいる。人工サンゴ礁はプラスチックのフレームにサンゴ藻を模した炭酸塩で覆われたもので、海底に投入されるとサンゴ礁と同様の海洋環境保護の機能を持つ。

南カリフォルニアを襲う「パイナップル特急」

2016年末から米国西海岸は暴風雨が続き2017年2月に入るとハリケーン級の暴風が南カリフォルニアを襲った。局所的な豪雨はロッキー山脈の雪解けと重なりオーロビルダムやシャスタダムを始めとしてほぼ全てのダムが規定水位を超えた。オーロビルダムは放水路の損壊もあって決壊の恐れもあった。豪雨によって河川が溢れサンノゼなど雨と縁のない南カリフォルニア一帯で洪水が起きた。

イタリアのスーパー火山に噴火の兆候

ナポリの南西1kmにあるカンピ・フレグレイ火山は1538年以来、噴火していない。しかしロンドン大学とベスビオス観測所の火山専門家グループはこの火山の噴火がスーパー火山規模の大被害となるエネルギーが蓄えられているとして噴火リスクを警告した。

福島の鳥類に与える放射能の影響

福島第一事故の影響が動植物の生息に与える影響は事故後も各国の研究者の精力的な研究対象となっている。サウスカロライナ大学を中心とする研究グループが鳥類に与える影響の調査結果を発表した(J. Ornithology 156, Suppl. 1 297 (2015))。その結果、種によって差があるが、2011-2014年の調査期間中に増大したバックグラウンド放射線量の影響で個体数が減少している事実が明らかになった。

世界最古の多細胞生物の化石

南アフリカで発見された化石の真菌が地球上最古のものよりさらに12億年前のものであることがわかり、これまでの進化の説明が書き換えられることとなった。24億年前と推定されるこの真菌は人類の祖先もここから派生した世界最古の多細胞生物となる(Nature Ecology & Evolution 2017)。

国際合意を無視したイランの核開発疑惑

反イラン政府の活動を国外で続ける国民抵抗評議会(NCRI)が4月22日、イランが核開発を凍結するとした協定とは裏腹に、核開発を進めている兆候が衛星写真に見られることを発表し波紋を呼んでいる。国民抵抗評議会は衛星写真の他にイラン国内の情報からも開発の継続が確認されたとしている。

太陽黒点減少でミニ氷河期は早まるか

太陽黒点が観測されない「無黒点」期間が2週にわたって続いたことで、ミニ氷河期との関連性が話題となっている。地球気温を決める太陽放射は太陽の磁気活動の周期と同調して、約0.1%の幅で変動している。その平均値変動と黒点数は相関があることから最近の黒点の減少がミニ氷河期の始まりと解釈されたためである。

ノルウエイの種子バンクに追加されるデジタル図書

ノルウエイのスヴァーバル(Svalbard)には人類の絶滅を防ぐために世界中の植物の種子を集めた巨大な貯蔵庫がある。核戦争や食糧危機、天災、隕石衝突などで人類が絶滅の危機に備えて、植物の種子を貯蔵し絶滅を防ぐためである。シリア内戦や北朝鮮による核戦争リスクが一段と高まる中、このほど重要な書物をデジタル化して安全に保管される計画が始動した。

成層圏ジオエンジニアリングの科学的評価

トランプ政権は気候変動説に否定的で今年度から9項目の環境予算を削減する。その一方で、ハーバード大は200万ドル(約2.1億円)を投入して、2018年に気球を使い成層圏(20km)での気候改変(ジオエンジニアリング)実験の効果を評価する。これまでケムトレイルと呼ばれる航空機の微粒子散布が各国で精力的に行われているが詳細や実際の効果は公表されていなかった。ハーバード大チームは科学的に太陽光遮蔽効果を評価する初めての試みとなる。

北朝鮮核ミサイル進展で新たな脅威

北朝鮮が3月19日に発表した新型ロケットエンジンの燃焼試験は大陸間距離弾道ミサイルに搭載するもので、燃焼実験の成功により発射実験が早まるものとみられている。この点を米国は警戒し自国への攻撃の抑止力として韓国に迎撃ミサイルTHAADの配備を開始した。北朝鮮のミサイル開発と並んで搭載される核兵器の小型化にも成功していることから、核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイルの整備は時間の問題となった。

南極の海氷面積減少は暖流が原因

これまで北極の海氷面積が減少していることは地球温暖化説に都合の良い根拠の一つであった。しかし南極の氷床面積は年々増加しており、地球表面の平均気温の上昇という単純な気候変動では説明できない。このほど北極西岸の氷床の減少が暖流による影響によるものであることが検証された

欧州で検出された核種I131の起源

ノルウエイのスヴァンホフトの地面で通常より高濃度の放射性核種の検出が1月にも報告されている他、スペインの上空の大気からも微量の放射性核種が検出されている。一方、欧州の大気中の核種をモニタリングしているフランスの原子力安全機関IRSNは、2017年2月13日に微量の放射性核種I131を検出した。

米国西海岸を襲うハリケーン級の暴風雨

周辺住民188,000人が避難し混乱が続いているオーロビルダムの危機的状況が続いている。放水量を増やしたため貯水量は減少したため、直接の影響は少ないとされているが、今回増水に分水嶺から流れ落ちてくる大量の雪解け水が重なれば貯水量が増えて再びダム決壊の危険が高まる。

オーロビルダム決壊の恐れ~荒廃する米国のインフラ

2005年には地域や環境保護団体は、州政府にオーロビルダムの構造的問題を訴え、構造強化を求めた。排水路の一部に穴があき水位が高まる中で決壊に繋がりかねない危険性が指摘されている。オーロビルダムはサンフランシスコの西240キロ、サクラメントから北105キロ地点にあり、決壊すればサクラメントが洪水となるとして、12日に188,000人の避難勧告が出された。

地球温暖化を誇張するNOAAの報告書

トランプ大統領はこれまでの政権の気候温暖化対策を大幅に見直している。またこれまで3万名を超える科学者が温室効果による平均気温上昇についおて懐疑的あるいは否定的な立場をとっている。目標が一段と厳しくなったパリ議定書の排出ガス規制は世界各国に重くのしかかり、経済成長の足かせになっている中で、中国と並んで温室ガス排出量の大半を占める米国の政策変更が話題になっている

プレート移動に地球内部からの熱輸送が影響

これまでプレートの動きの駆動力については不明な点が多かったが、シカゴ大学研究チームの新しい研究(Science Adv. 2 Dec. 23, 2016)によってマントルからの熱輸送が駆動力となっていることが明らかになり、プレートが沈み込むことによる地震発生メカニズムの理解が進むものと期待されている。

地球内核の第3の元素はシリコン

地球のコア(内核)の85%が鉄、10%がニッケルであるが、残りの5%がどの元素なのかは解明されていなかった。このほど東北大の研究チームが地球の内核を構成する鉄、ニッケルにつぐ第3の元素がシリコンであることを突き止めた。

311地震のメガスラストの挙動が明らかに

カナダの地震研究者グループが日本の研究者グループと共同して、海底から浅い収束型境界の衝上断層(メガスラスト)の沈み込みについて詳しい調査を行い、40kmに及ぶ断層の溝近傍で62mに及ぶ断層滑りの存在を確認した。この結果から浅い断層は地震前後で大きく変化しなかったことが明らかになった(Nature Commun. 14044 (2017))。

2016年の気温上昇はエルニーニョの影響

カナダの地震研究者グループが日本の研究者グループと共同して、収束型境界の衝上断層(メガスラスト)の沈み込みについて詳しい海底面の調査と数値解析でモデルを最適化し、40kmに及ぶ断層の溝近傍で62mに及ぶ断層滑りの存在を確認した。この研究により実測結果を説明できる断層滑りのモデルが確立した(Nature Commun. 14044 (2017))。

サハラ沙漠に降った雪

2016年の北半球は酷寒の冬を迎えているが、サハラ砂漠(アイン・セフラ地域)の降雪がメデイアを賑わしている。1979年以降で初めてとされるこの地域の降雪は長周期太陽活動の低下によるミニ氷河期と関連づけられるのかが注目される。

エルニーニョで大気中のCO2濃度が過去最大に

大気中のCO2濃度は過去数世紀で最大値を記録した。その原因として排気ガスを想像しがちだが、エルニーニョ現象による増幅がある。世界気象機構(WMO)によると、2015年に年間平均のCO2濃度は400ppmに達した。

記録的な極寒に見舞われる2016年の北半球

2016年の異常気象の多くはエルニーニョ現象によって説明されるが、それが11月にピークに達する。これによって極地上空の酷寒の空気がジェット気流で南に流れ込む時期が例年より早まるため、北米の降雪時期が早まり豪雪に見舞われると予測されている。

南極の海氷が過去最高レベルに

北極の氷の減少は地球温暖化説の根拠のひとつだが、南極の氷の挙動は真逆である。NASAの発表では南極の氷量は過去最大となった。ロシア科学アカデミーの天文観測部門のトップ、アブダサマトフ博士は氷床の試料を採取した結果、太陽照射量が減少していて、ミニ氷河期が2015年から始まると予測している。

アーミッシュが癌にならない理由

アーミッシュとは米国、カナダに現代社会を拒絶する独自のコロニーをつくり自給自足の生活をする集団である。人々は彼らを嘲笑しのけ者扱いすることが多いが、彼らには厳格な生活を送る代償として現代人が羨む贈り物があった。アーミッシュたちは他の米国人よりもはるかに健康なのである。

ほうれん草を使う爆弾検出法をMITが開発

モスル奪還が目の前に迫っているが、ISが退却前に地中に埋設した膨大な数の手製地雷が戦争が終了しても死傷者を生む。地雷を撤去するにはセンサーロボットを想起しがちだが、このほどMITの研究グループがナノテクとほうれん草を使う画期的な爆弾検出法を開発した。

イタリア中部の地震で予想を超える被害

イタリア中部を襲ったM5-6.1の連続する地震で古い建物が崩壊したが、多発する余震で被害が拡大している。1025日に地震に関する警報が出された直後の26日朝、中部北の国境付近をM5.8の地震が襲った。

マグマが頂上に迫るキラウエア火山

ハワイ島の名物キラウエア火山はハワイ最大の火山マウナ・ロアの南東部に位置し観光客に大人気だが、その高さがマグマが頂上から長柄出した42年前に迫る最高位となった。地球物理の専門家はマグマが数日間に渡って上下動を繰り返していたが、ついに頂上の火口から5m地点に達した。

GMO産業に落日~裁かれるモンサント

GMO離れが加速しつある中で、ドイツの製薬化学大手バイエルが2016914日、モンサントを660億ドル(日本円にして約67800億円)で買収すると発表した。このほかにもデユポンとダウケミカルが合併すれば農業部門が独立し、巨大企業が誕生する。大手GMO企業が吸収・合併しなければ生き残れない。GMOビジネスにも限界がみえている。

加速する地磁気逆転が明らかに

最近、地磁気の逆転の速度が増加していることを裏付ける複数の証拠が見つかっている。1590年以降の420年間にわたるNOAAの北極点の位置観測データが2000年頃から急激に増大している。これらの結果から地磁気逆転の傾向にあるとする考え方が広まった。

地熱発電・波力発電の将来性

再生可能エネルギーの中で中心とされてきた太陽光も風力もそれぞれ固有の問題を抱え、普及が進まない。またバイオ燃料もCO2排出量の優位性が否定され化石燃料の代替燃料としての地位を失いつつある。一方で地熱や波力発電はクリーンで安定な自然エネルギーとして注目されている。

認知症が13年で倍増~6人に1人の時代

英国の公衆衛生局の調べでは2014年の認知症患者数は850,000人で、死亡者数(73,189人)は2001年の6.6%から2014年までの13年間で、15.8%と倍増していることがわかった。認知症患者は850,000人は英国民の6人に1人の割合で、このまま増えれば2050年には200万人となる。

37億年前の化石から生命の痕跡

人工光合成は太陽エネルギーと酵素の触媒作用で水と空気中のCO2から酸素と糖を合成する。植物の利用している太陽エネルギーは1%にも満たないので、もし人工光合成ができたら減らそうと努力しているCO2を減らすことができる。

ペットボトルの雑菌の脅威

欧州では夏場になるとペットボトルを持たない人はいないというほどほとんどの人が持ち歩いているのが常であった。しかしそのペットボトルがふたつの理由で時代遅れになろうとしている。生産数は減少しつつあるペットボトルの問題とは何か。ひとつは廃棄された大量のペットボトルのリサイクル率は5%である。回収ができない場合、廃棄された樹脂は時間が経っても土に戻すことができない。第1の問題はペットボトルの環境問題、第2は衛生上の問題である。

ジオエンジニアリングの功罪

地球温暖化が20世紀中頃からの人類の進歩(産業革命以降の発展)に起因する不可避の副産物である。温暖化のメカニズムが明らかになれば、地球環境を変化させて冷やす解決出来る可能性があると考えるのがジオエンジニアリングである。

北米異常気象の原因はブロブ

2013年から北米東海岸は極寒に襲われる一方で、西海岸の干ばつは4年間にわたって続いている。もニューメキシコ州が季節外れの雪に見舞われたり、温和な気候で知られるテネシー州が洪水被害が起きた。これまで北米の異常気象の多くがエルニーニョ現象によって説明されてきた。しかし豪雨はエルニーニョ現象で説明できても、異常乾燥は説明できない。

米国でも全ての抗生物質が効かない超耐性菌

最近中国で全ての抗生物質が効かない超耐性菌(Superbug)が発見されて以来、世界的に蔓延することが警戒されていた。今度は米国ペンシルバニア州でも超耐性菌を持つ女性患者が報告され、抗生物質治療の終焉を迎える恐れがある。

北極の氷が溶けて南極の氷床が増える謎

北極の氷が溶けていることは事実であるが南極では逆に増えている。NASAのジェット推進研究所の調査によれば、それぞれの極地の地球環境と南太平洋に理由があるとされている。気流と周辺海流が南極の氷床の形成と維持に英強するが、それらは地形と海底の深さに依存していることが示された。

フイナンシャル・タイムスが日本に大地震を警告

東北大地震、熊本地震の次はどこが襲われるのだろうか。フイナンシャル・タイムス紙が異例といえる”Japan: the next big quake”というタイトルで大々的な警告を出した。次の地震というのはマグニチュード8.0-9.0で起こる南海トラフ地震のことである。

WHO警告:黄熱病のリスクが増大

蚊が媒介するジカ熱やデング熱ウイルス騒動がおさまらないうちに今度は新にアフリカで黄熱病が蔓延する危険性が指摘されている。しかもワクチン不足によってアフリカだけでなく世界中を巻き込む脅威が迫っている。WHOの専門家はアフリカと南アメリカで10億人の人に感染被害が出るとしており、アジアではパンデミックを引き起こすリスクがあるという。

ブラジルが癌治療に大麻を認可

麻に癌治療効果があることが古くから知られている。この度自然食品大国のブラジルで癌治療効果のある自然食品として大麻油(Hemp Oil)が認可を受けた。大麻油はこのほかにもてんかん、パーキンソン病、慢性の痛みに対して効果がある。

地震ラッシユはメガ地震の前兆か

熊本地震だけではない。48時間で世界各地で5回の大地震が立て続けに観測されたことで専門家の中には「メガ地震」と呼ばれる壊滅的な打撃をもたらす超大型地震の前兆と捉える人もいるほどである。コロラド大学の研究チームはM8.0以上の地震が少なくても4回起きる可能性を指摘している。

 ドイツの原子炉のテロ攻撃の脆弱性

ドイツで稼働中の8基の原発のうち2基しかハイジャック旅客機の衝突のより事故を防ぐ対策を施していない。さらに爆薬を積んだヘリによる攻撃に至っては想定していないという。原子炉容器が爆弾で破壊されれば大量の高放射線レベルのフォールアウトが周辺に降りそそぎ大惨事となるが、ドイツ国内の原子炉建物は爆発に耐える設計になっていない。

ヒトDNAに埋め込まれた古代ウイルス

古代ウイルスの遺伝子は完全なものではなく一部であるが、癌や自己免疫疾患など人間の病気に影響すると考えられている。しかしウイルス遺伝子の中にはほぼ完全な形で、ヒト遺伝子に組み込まれているものもある。そのような古代ウイルス遺伝子が復活する危険性がある。

パリ協定の実現に暗雲

パリ協定は京都議定書(1997年)に代わる削減基準を打ち上げた。根拠は産業革命以降の(人為的原因による)地球の平均気温上昇を2度以下に抑えるとして温室効果ガス削減に全ての加盟国が取り組む。目標を2度以下に抑えるための温室効果ガス排出量規制は年1億トンとなり、具体的には①二酸化炭素の排出量規制と、②大気から二酸化炭素を除去する両面で規制が進められることとなった。

M10の巨大地震のメカニズム

2011年の東日本大震災のM9.01960年のチリ地震はM9.51964年のアラスカ地震のM9.2などM8.0以上の巨大地震のメカニズムはプレートの沈み込みによるプレート境界型地震である。最近、物理学者がSupershear earthquake(超せん断波地震)と呼ぶ新しい概念を地震研究に持ち込んだ。超せん断波地震は一種の衝撃波で航空機が空中で音速を超える時に後方に引き起こす衝撃波が地殻内部で起こるようなものである。

発芽を阻害する携帯電波

電磁波(EMF: Electromagnetic Field)の人体に対する影響は確立していないが、近年の携帯基地局やWiFiルーターの急激な増大による電磁波過敏症を訴える人々の増加や、携帯の長時間使用で幼児の脳障害が懸念されるなど社会問題になりつつある。

騒音が健康に与える影響

車、工場、隣家の発する騒音被害が及ぼす健康被害が認識されつつある。騒音のない環境では突然の車の音で起こされるが、外に出ると人間の持つ適応能力が発揮されてそうならない。しかし騒音は集中力を妨げたり社会的行動に影響し迷惑となることもある。

IAEAが放射線による蚊の不妊化を提案

IAEAZikaウイルスをの対策として放射線による蚊の不妊化を提案した。ブラジルを中心とするZikaウイルスの感染流行を食い止めるためIAEAは放射線によるSterline Insect TechnologySIT)と呼ばれる昆虫の不妊化処理を提案した。ロイターによるとIAEAの専門家は216日にブラジル当局と打ち合わせを行う。

危険な中国産フェイクフード

世界中でフェークフードが蔓延している。これらは使われるべき食材の安価な代用品としてではなく食してはいけない毒物であることもあるので許されない行為である。有害なフェークフードが多いのはやはり中国である。安さに飛びついて輸入する業者やe-Bayやアマゾンを通じのて直接輸入で先進国にも流通している。

メキシコ火山噴火で4万人が避難

メキシコシテイから56kmにあるポポカテペテル山が2000年以来となる噴火を起こし付近の町プエバ住民41,000人が避難した。同火山の活動は2012年ごろから活発化していた。当局によれば噴火による災害の危険性が高まったとして避難に踏み切った。最近の南米の火山とインドネシアの火山噴火はリング・オブ・ファイアの活発化を示すものと考えられる。

麻の環境修復作用で放射能除染

麻は様々な製品原材料として我々の生活に欠かせない植物だが、土壌のデトックス機能が話題になっている。人間生活に必要な材料としてだけでなく人間がつくりだした環境汚染を清浄化するというのだ。このほど麻が土壌中のカドミウム金属や放射性物質を除去する機能を有することが話題になっている。

増大する核施設攻撃と核物質盗難のリスク

核関連のリスクを警戒する専門団体(Nuclear Threat Initiative)の報告書によると核物質の厳重な管理にもかかわらず、核物質盗難、核施設サボタージュ・サイバー攻撃によりテロリストが放射能汚染をもたらすリスクが増大しているという。

バナナが地球上から消滅する日

バナナの大敵パナマ病を引き起こすカビの一種(Fusarium oxysporum)によってすべてのバナナが地球上から絶滅する危険性がある。専門家は最大の産地である南米各地が被害に広がりつつあり、南米全体にパナマ病が蔓延するのも時間の問題とすると警告している。

送電網へのサイバー攻撃に備えるアメリカ

年明け早々、アメリカ本土の送電網へのサイバー攻撃が起こるリスクが高まったとして元NSA長官のアレクサンダー将軍が警告し、国防総省も送電網の安全保障のための方策を講じるとしている。このためDARPAが攻撃を受けた場合の送電網の安全保障を確保するシステムを立ち上げることになった。

サイバー攻撃による全停電の脅威

20151223日、ウクライナでハッキング攻撃による初めての全停電が起こった。ウイルス攻撃により発電所の送電設備が送電網と切り離されたことによる史上初の全停電によってのハッキング攻撃による発電所と送電網へのサイバー攻撃が増加するとみられる。

ロボット兵器を配備するロシア

ロシア軍は近代化の一環として2016年からロボット兵器の実戦配備を開始することを国防総省幹部が認めた(Krasnaya Zvezda紙)。陸上部隊と艦船用のロボット兵器は2020年までに完了するロシア軍の70%に対する近代化の一環として行われる。

地磁気逆転に向かう地球

地磁気逆転(ポーラーシフト)とは地磁気の向きが逆転する現象で、SFの世界のように思えるが岩石の磁化方向を調べると、過去360万年で11回起こっていることがわかっている。最後の地磁気反転は78万年前だが地磁気逆転につながる磁場の弱まりが加速している。

北米の地球温暖化をNOAAが誇張か

気象学者のAnthony Wattsによれば1979年以降の地球温暖化を示すデータの半分はNOAAの誇張の所産だという。過去18年にわたる人工衛星の観測データには地球温暖化の兆候はみられないが、地表の観測データのみに観測されているからである。

食品の遺伝子組み換え表示を巡る争議

7月に米議会下院で、GMO(遺伝子組み換え)食品表示を阻止する法案が可決された。法案名称は「2015年の安全で正確な食品表示法」H.R.1599、であるが、別名DARK法(Deny Americans the Right to Know)つまり「アメリカ人の知る権利を否定する」と呼ばれている。16日に上院で通過すれば、GMO食品表示がなくなり、州政府や自治体が食品表示義務を制定してもそれを無効とする。

核の代償に苦しむ米国

アフガニスタンとイラク派兵での米国の戦死者は13年間で6,800人だが、核兵器と原子力関連の作業、一般の放射線機器の取り扱いで被爆による健康被害(癌や内臓の疾患)で亡くなった人の数はこの4倍にのぼる。27,000人の放射線による健康被害の犠牲者がでていることが明らかとなった

国連決議を無視したイランの中距離ミサイル発射

201511月に国連安全保障会議の決議を無視してイランが中距離弾道ミサイルの発射実験を行ったことがわかった。核弾頭を積載可能な射程1,800-2,000kmChadr-110型ミサイルShahab 3の改良型でイランが10月に行った精密誘導ミサイルと似た仕様のもの。米国国連大使が強く非難するとともに国連安全保障会議も重大な決議違反としている。

中東に謎の地上絵

世界的には数世紀前につくられたペルーのナスカの地上絵が有名だが、中東にも謎に包まれた地上絵が発見された。ヨルダンの砂漠地帯にあるWadi Wisadにみつかった上空からみると車輪のようにみえる地上絵は8,500年前につきうられたことがわかった 。

米国の脅威となるサイバー攻撃

サイバースペースにおけるハッキング攻撃は拡大し戦場は国家レベルの全面戦争に近ずいている。サイバー攻撃の実態は公表されていないため、その実態の把握は容易ではない。しかし民間企業、金融機関のほか、軍事施設、国立研究所や政府機関における被害は日ごとに増えている。

中南米火山リスクとニカラグア運河

ニカラグア運河は2014年に着工して2019年に完成の予定だったが、現地からは順調に工事が進展していない情報が入るばかりで、現在は完成が2020年とされているが懸念する声が高まっている。オルテガ大統領と中国企業HKNDグループの期待と裏腹の建設に関する問題点を整理してみる。

ベイエリアと未来都市の深い関係

中国、韓国に目をやるとどちらにも大規模な湾岸開発プロジェクトが存在する。中国のダリアンと韓国のソンド国際都市である。これらについて概要を比較してみる。

飢饉を救うVertical Farm

室内で栽培するVertical Farmは食糧不足問題に対する解決方法のひとつ。世界的な食糧危機が異常気象と人口増大、紛争によって急激に加速している。またTPPで苦戦を強いられる日本にとって、お家芸のクリーンルームテクノロジーを農業に転用することは、日本の農業の救世主となり得るばかりか世界的な飢饉に対する対策となる。

世界一のダムと環境破壊

中国の三峡ダムは長江中流域に1993年から建設し2009年に完成した三峡ダム水力発電所は2,250kWの発電能力を誇る世界最大の水力発電所である。重慶市にいたる長江上流に位置し、下流側への水流を制御することがダムでつくられる貯水池の目的でもあった。

増大するハッキングリスク

ニューヨーク・タイムズ(電子版)は2015年1月30日、同社のコンピューターシステムが4カ月にわたり、中国のハッカー集団の攻撃を受けていたことを伝えた。同紙が中国の温家宝首相の親族による蓄財疑惑を報じた2012年10月前後に始まり、同紙への報復と関連情報を入手するのが目的だったとされる。

イエローストーン噴火時の緊急移住計画

イエローストーン国立公園は地表にマグマだまりが近く、噴火によって流れ出すリスクが高いと警告されている。新たにみつかった巨大なマグマだまりと近年のマグマ活動の活発化に対応しアメリカ政府は一時的にカリフォルニア州の住民を集団で避難する計画を検討することになった。

ミニ氷河期が15年後に

地球が氷河期を迎えるという話はこれまでにもきかれたが、英国の科学者の予測するミニ氷河期は15年後に迫っているという。太陽活動の周期観測の精度を上げた結果、2030年には太陽活動は60%低下しミニ氷河期を迎える。

地球に接近する隕石1999 JD6

NASAによれば725日直径1.5マイルの「宇宙岩石」1999 JD6と名前がつけられた小隕石が地球うをかすめる。1999 JD6はこれまで3回記録されているものの15倍大きい。

NASAが世界的な干ばつを警告

NASAの衛星(GRACE)データは世界の主要な帯水層(地中の透水層において、地下水によって飽和して いる地層)の半数以上が枯渇していることを示している。

航空機運用システムがハッキング対象に

1,400人の乗客を乗せたポーランドのエアラインLOTの10機が運行システムがハッキング攻撃を受けたとして飛行中止を余儀なくされた。

ヘリウムショックのリスクは続く

2012年に世界を「ヘリウムショック」が襲った。ヘリウムはご存知、2番めに軽い元素で、現代社会に欠かせない元素だが、2012年に価格が高騰して関係するテクノロジーの終焉を思わせる危機だった。

マイノリテイレポートが現実に

映画「マイノリテイレポート」はトムクルーズ主演の犯罪を予知して事前に逮捕しことなきを得る未来警察を描いた2002年のSF映画である。犯罪予知"Precrime"が近未来現実化するかもしれない。

ラスベガスから水が消える日

アメリカ中西部、特にカリフォルニアを襲う干ばつの危機的状況を伝えたばかりだが、カリフォルニアだけではなかった。今度はラスベガスが危ない。視野を広げれば、地球上の水資源に赤信号が灯っているのだ。

イエローストーン地下の巨大火山

イエローストーン国立公園の大部分にわたる地下に大量のマグマが溜まっている。もともと世界最大の間欠泉で有名なイエローストーン国立公園だが、間欠泉のメカニズムは地下のマグマで地下に溜まった水が沸騰して、その圧力で吹き上げられるものだ。

ネパール地震とインドプレート

Ring of Fireと呼ばれる環太平洋の火山地帯のつながりは地震の発生と相関があるといわれている。22日にチリのCalbuco火山の噴火が報告されて間もない25日、ネパールのカトマンズ付近でM7.8の大地震が観測された(米国地質調査所調べ)。

TPPの隠された弊害−Roundupとは

TPPをめぐる日米閣僚協議が始まった。米国と日本の思惑の隔たりはコメや自動車、自動車部品などで、両国とも自国の産業と農業の保護政策が真っ向から対立する構造だ。しかし農業については自国の農業保護とは別の観点があることは報道されない。

Promised Landのフラッキングで地震が多発

映画"Promised Land"はすでに紹介したように、マットデイモン主演のシェールオイル掘削がもたらす環境破壊を警告した映画である。最近の状況をみてみると懸念は現実となっていることが明らかになった。

閉鎖されていた北米司令部再起動の意味

 War GameなどのSF映画でたびたび登場する北米防空司令部(NORAD、North American Aerospace Defense Command)はコロラド州Cheyenne山の中腹をくりぬいてつくられた核戦争

に耐えうる巨大なバンカーであった。1960年代の冷戦の遺産であるこの要塞は10年前に閉鎖された。

赤いオーロラの謎

 北海道名寄市の「なよろ市立天文台きたすばる」の職員が18日未明、オーロラの撮影に成功した。国内でオーロラが観測されたのは2004年11月以来だという。