全米に広がる2019-2020年インフルエンザの脅威

29.02.2020

 

 米国で猛威をふるっているインフルエンザの感染者はアメリカ疫病予防管理センター (CDC) によると、2月22日までに感染者は3,200万人、このうち31万人が入院、死亡者数は1.8万人であった。例年より感染者と死亡者は高く、流行レベルは深刻である。

 過去最多の感染者を出した2017-2018年には、4,500万人が感染し、6万1000人が死亡している。今シーズンは2017-2018年より感染者や死亡者は低いが、0-4歳の幼児、学歳児童や若年成人の入院が過去最多で、125人の小児死亡は2009年の新型インフルエンザ(2009H1N1)のパンデミックを除き、過去最多であることが懸念されている。

 インフルエンザの流行は当初B型ビクトリア系が中心であったが、2月に入りA型(H1N1)が流行している。一般的にA型インフルエンザは、季節性インフルエンザ全体の70%以上を占めて、ワクチンもA型対応である。しかし今シーズンはB型が感染全体の47.1%を占め、例年より流行していることが感染者の拡大につながっている。