WHOによる新種コロナウイルスの最新情報

16.01.2020

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 WHO(世界保健機関)は14日、新種コロナウイルスに関しての武漢市当局からの情報を含む最新情報を発表した。

 

新種コロナウイルスに関して報告されたことは以下である。

  • 中国の武漢市で発生したウイルス性肺炎は新種のコロナウイルスと確定した。
     
  • 中国当局から公表されたウイルスのゲノム配列情報を解析した結果、SARSやMERSを引き起こすコロナウイルスと多くの共通点がある。
     
  • 新種ウイルスの感染源は不明である。
     
  • これまで武漢市で41人が発症し1人が死亡。1月3日以来新しい感染者は出ていない。
     
  • 武漢市で感染が起きたウェットマーケット(生鮮市場)が完全に閉鎖された。
     
  • 現在、生鮮市場の業者や買い物客の他、医療従事者を含む763人が感染の疑いで経過観察の対象となっている。
     
  • 症状は通常の風邪など軽症から重症な呼吸器症状である。
     
  • 武漢市からタイに団体旅行で訪れた中国人女性は5日に中国で発病、8日にバンコクのスワンナプーム空港の検疫で疑われ、その後13日に新種コロナウイルスの感染が確認された。この女性の症状は軽症で、新種コロナウイルスが発生した”South China Seafood Wholesale Market”を訪れたことはなく、別のウェットマーケットで頻繁に買い物をしていた。この2つの新しい情報で分かったことは、軽症な症状であれば新種コロナウイルスに感染しても見落とす可能性があることに加え、他の一カ所のウェットマーケットでも新種コロナウイルスが発生している可能性が出てきた。
     
  • 現時点で「スーパー・スプレッダー」は確認されておらず、「スーパー・スプレッディング現象」は起きていない。
     
  • 限定的な人から人の感染が確認されたこと。武漢市で発症したウェットマーケットの業者の一人が感染した後その配偶者が感染したこと、また別の感染業者は知り合いを感染させたことから、家族間や限定的な人から人の感染が確認され、人から人へと感染する可能性が出てきた。
     

 

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