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情報流出ICチップによる中国の技術盗用

 

トランプ大統領が中米貿易戦争の発端となった中国による米国技術盗用には企業や研究所に送り込まれたスパイによるものだけでは説明がつかないほど、大量、大規模なものであった。すでに中国の製造する電子端末には情報流出のハードウエアであるいわゆるバックドアが仕込まれていたが、ICチップとしてPCに組み込まれて組織的・意図的な大量情報流出が行われていたことが明らかにされつつある。


最新記事

Week of 22.10.2018

カショギ氏殺害事件で揺らぐサウジアラビア王位継承

サウジアラビア政府は20日、ジャーナリストのジャマル・カショギ氏がトルコのサウジ総領事館内で殺害されたことを認めた。殺害疑惑を否定してきたサウジアラビア政府だが、殺害から20日後に一変して殺害を認めたうえで、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の事件関与を否定したが、現サウジアラビア体制交代の圧力は避けられない状況に追い込まれている。

23.10.2018

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英国がエコカー助成を縮小する理由

このほど英国政府はエコカー新車を購入するための財政的インセンティブを大幅に削減することを決めた。補助金のひとつであるプラグインカー・グラントは11月9日から金額が改定され、現行のEV補助金(カテゴリー1)は4,500ポンドから3,500ポンドへ減額、2,500ポンドのPHV補助(カテゴリー2, 3)は完全になくなる。一見すれば補助金カットは英国が声高に推進する自動車のゼロエミッション化に逆行するようにみえる補助金縮小の理由は何なのか。

21.10.2018

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欧州市民の過半数以上はEUを必要としていない

EUのシンクタンクの「Friends of Europe」の最新世論調査によると、3人に2人はEUがなくなっても、生活は必ずしも悪くならない、また49%はEUが重要な存在ではないと考えている。ブリュッセルに本部を置くFriends of Europeの調査は9月に、全てのEU加盟国に渡り10,960人を対象に行われた。各加盟国の人口に比例して、その国の一般市民が調査の対象となった。

17.10.2018

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落日のFacebookが鮮明に

Facebookの個人情報大量流出事件では過去最大となる2,900万人のアカウントがハッキングされたが、最大5,000万人の個人情報流出リスクがあるという。数あるSNSの中で登録者数では圧倒的であるFacebookだが、SNSでは主役であるはずの若者の人気が低迷している。最近行われたネット人気投票ではトップ50から圏外に脱落し、ネットの世界では落日を迎えていることが明らかになった。

15.10.2018

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ナノ結晶強誘電体メモリへ前進

磁気メモリの代わりに強誘電体メモリを使用すると、発熱がないためエネルギーが節約できる。またナノスケール強誘電体メモリが実現できると、メモリ密度の限界を越えることも同時に可能になるが、実用化を阻む問題は、サイズを小さくすると強誘電体特性が消滅することであった。グローニンゲン大学の研究チームは、ナノスケールの強誘電体を作る材料として酸化ハフニウムが使えることをみいだした(Wei et al., Nature Mater. online Oct. 22, 2018 )。

23.10.2018

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深海設置型洋上風力発電の将来性

海底に固定されたオフショア風力タービンは、海底面深度の制約を受け、比較的浅い沿岸域でのみ使用できる。これに対し浮動式海洋プラットフォームは、ほとんどの海洋環境に建設され設置できる可能性がある。海洋生物にとってより環境にやさしく建設コストの安い風力発電の潜在的な発電能力は高いが、沖合の深海部への設置で発電能力が数倍高まり、再生可能エネルギー転換が加速される。

22.10.2018

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軍用AI契約を巡るIT企業のジレンマ

マイクロソフト社の従業員は、100億ドルのペンタゴン契約をめぐる論争のために同社の入札計画に反対を表明した。ブログサイト「ミディアム」に掲載された手紙に従業員は、マイクロソフト社に「技術を築くことで害や人の苦しみを引き起こすことはないと期待していると訴えた。

18.10.2017

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原子スケールの並列メモリスタによるニューラルネットワーク

南カリフォルニア大学の研究チームは、ベクトル - 行列乗算を行うことが新しいタイプの化合物シナプスによるシナプス大量プログラミング(注2)を実証した。この化合物シナプスでは、単原子レベルの超薄膜窒化ホウ素メモリスタ素子を配置したことで、正確な動作を達成した(Esqueda et al., J. App. Phys. 124,152133, 2018)。

17.10.2018

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   最近の記事

Week of  15.10.2018

南米に飛び火したポピュリズム

アメリカ、欧州に続き南米でも反体制、ポピュリズムの波が忍び寄せている。7日に実施されたブラジル大統領選挙では、極右の社会自由党のジャイル・ボルソナーロ下院議員は得票率46.43%で首位に、政治体制を維持してきた最大左派の労働党のフェルナンド・アダジ元サンパウロ市長は29%に留まった。当選に必要な過半数を獲得できなかったことから、両候補者は10月28日に決選投票を迎える。

09.10.2018

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EVシフトにビジョンが描けない理由

EVの世界的な販売台数は前年比で50%増加したが、新規登録件数はわずか1%であった。統計的には微々たる市場を巡ってEVの楽観的なビジョンが目立つ。政府やメーカー幹部が主張するEVシフトは原理的にも統計的にも現実性に欠けることが明らかになりつつある。これまでの統計に反映されたEV販売の動向は、補助金効果のもとでの幻影であった。

08.10.2018

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情報流出ICチップによる中国の技術盗用

トランプ大統領が中米貿易戦争の発端となった中国による米国技術盗用には企業や研究所に送り込まれたスパイによるものだけでは説明がつかないほど、大量、大規模なものであった。すでに中国の製造する電子端末には情報流出のハードウエアであるいわゆるバックドアが仕込まれていたが、ICチップとしてPCに組み込まれて組織的・意図的な大量情報流出が行われていたことが明らかにされつつある。

Updated 10.10.2018 15:56

Updated 09.10.2018 13:44 

05.10.2018

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イタリアが新年度予算を巡って欧州委員会と対立

EUの行政執行機関である欧州委員会は、2009年の債務危機以降、各加盟国の翌年予算案の審査を行ってきた。今年も予算案提出期限である10月15日を前に、イタリア、フランス、スペインの予算案を巡り、欧州委との対立は避けられない状況にある。

03.10.2018

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Facebookの大量個人情報流出の次に来るもの

SNSが本質的に持つ構造上の脆弱性はその社会的インパクトと表裏一体であった。ハッカーがFacebookの5,000万件の個人アカウントにアクセスできるデジタルトークンの流出は、SNSに対する根本的な疑問を投げかけた。

01.10.2018

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米国の脅威となる不法移民の実態

不法移民の問題は何年もの間、論争の焦点となっている。米国民の雇用と安全を脅かす存在になったにも関わらず、保守とリベラルの思想対立の一つである。アメリカ国土安全保障省の2017年調査では、不法移民数は約1,110万人で、アメリカ人口の3.5%を占めると推定される。この数値は国勢調査局の社会調査のデータに基づいて推定したものであるが、不法移民の推定数字は実態を反映しているのかは、これまで明らかではなかった。

25.09.2018

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欧州のディーゼル車公害問題が深刻化

ドイツの自動車メーカーフォルクスワーゲングループの一角であるポルシェ社がディーゼル車の製造・販売を停止したことがメデイアを賑わしている。発端はVWのディーゼルゲートだが、すでにほかの大手メーカーにも飛び火し幹部の責任が追及されている。しかし現実にはもっと深刻な健康被害が欧州全土に広まっている企業の公害問題として捉えるべきであり、ポルシェ社の決定は「免罪符」的な意味合いを持つ。

24.09.2018

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出口のみえない米中貿易戦争の行方

トランプ政権は9月24日から、対中制裁として中国からの2千億ドル相当の輸入品を対象とする10%の追加関税を発動する。米中協議に進展がなければ、2019年1月1日から関税は25%に引き上げられる。さらに、中国が報復措置を採った場合、約2,670億ドル相当の中国輸入製品に追加関税をただちに発動するとしている。

18.09.2018

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9/11から17年で何が変わったのか

今年は9/11同時多発テロ事件から、17年の節目を迎えたが、この17年で何が変わったのだろうか。テロ組織のアルカイーダ撲滅を目指して始めたはずの「テロとの戦い」は終わりが見えない戦いとなり、アルカイーダはむしろ以前より勢力を増している。また社会は混乱し数100万人規模の難民が欧州に殺到した。17年過ぎた米国では、9/11関連の癌を罹患している人は約1万人に達し、その人数は増加している。

16.09.2018

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ハイブリッド癌細胞バイオイメージング

マドリッド大学の研究チームはこれまで個別に使われてきた磁気共鳴画像法(MRI)、コンピュータ断層撮影法(CT)、蛍光光学画像法(OI)の3つの異なるタイプのバイオイメージングをこれらの手法を同時に使用して腫瘍を位置決めするハイブリッドナノプラットフォームを開発した(Sanches et al., Appl. Mater. & Interfaces 10, 31032, 2018)。

09.10.2018

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アイルランドがFacebookの調査を開始

9月28日に明らかになったFacebookの個人情報大量流出は単にメールアドレスなどの情報が漏れたというわけではなく、セキュリティの鍵となるデジタルトークンという上位の情報流失であった。これは毎月22億人以上のユーザーを抱えるSNSの数千万のアカウントに影響を与えた。これが重大なセキュリテイ上の過失だとして、アイルランドの情報管理当局は、Facebookが新しいEUのプライバシー規制に準拠しているかどうか、正式な調査を開始したと発表した。

04.10.2018

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バイオマスがカーボンニュートラルでない理由

ジョン・デチコ(John DeCicco)教授を中心とした研究チームは、森林や草原のような未踏の緑地は、二酸化炭素を封じ込めることで温室効果ガス(炭素)サイクルに重要な貢献をしているとして、バイオマスとして植物を大量に消費する政策の危険性に警鐘を鳴らしている(DeCicco and Schlesinger, PNAS 115, 9642, 2018)。

03.10.2018

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高効率酸素発生(OER)触媒

水中の酸素と水素の結合を壊すすなわち水分解は、持続可能な方法で水素を作り出すキーテクノロジーとなるが、経済的な実用技術には至っていない。イリノイ大学の研究者チームは、金属化合物と過塩素酸という物質を混合した電極触媒材料を用いた酸素発生の新型触媒を開発した(Kim et al., Angewandte online Aug. 30, 2018)。

01.10.2018

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2段階電気化学還元でCO2から燃料製造

デラウェア州立大学触媒科学技術センターの研究チームは、二酸化炭素(CO2)の電気分解効率を上げるための新たな2段階プロセスを発見した。これによって空気中のCO2を還元して液体燃料製造技術の実用化につながると期待されている(Jouny et al., Nature Catalysis online Aug. 20, 2018)(https://www.nature.com/articles/s41929-018-0133-2)。

26.09.2018

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ダイアモンドナノ結晶を用いた高効率磁場測定デバイス

ダイアモンドはGe、Siと同じ典型的なIV族の元素だがエネルギーギャップが大きいため絶縁体であるが、ドーピングによってワイドギャップ半導体の物性を持たせることができる。カリフォルニア大学バークレイ分校の開発チームは、窒素をドープしたダイヤモンドで磁場検出器の電力を大幅に削減する新しいデバイスを開発した。このデバイスは低コストで、エレクトロニクス、地球磁場計測、さらには生命体を対象とした磁場測定方法が変革される可能性がある(Labanowski et al., Science Advances online Sep. 05, 2018)。

23.09.2018

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光ガルヴアニ効果でペロブスカイト物質の特性を向上

フリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲン(FAU)の研究チームは、スピン偏極ベクトルと電流の方向の相関を実証し、これを利用してキャリア寿命を増大しエネルギー変換効率がさらに改善できる可能性を示した(Niesner et al., PNAS 18, 9509, 2018)。

21.09.2018

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水素社会化を加速する欧州

欧州では新規原子炉建設の遅れやドイツの脱原発とデイーゼルゲート問題に後押しされ、水素社会を目指す動きが加速しつつある。25カ国からのエネルギー関係者は、水素技術の研究を増やし、工場に電力を供給し、自動車を運転し、家を暖めるための日常的な水素利用を加速することに合意した(AP)。欧州諸国は、欧州の炭素排出を削減するために、化石燃料の代替として水素の使用を増やす計画を支持している。

19.09.2018

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CO2からの燃料製造にブレークスルー

コロンビア大学の研究チームは、表面増強ラマン分光法(SERS)を用いて、電極 - 電解質界面でCO2が活性化されるプロセスを調べ、太陽エネルギーでCO2から燃料を製造する(人工光合成)触媒設計を試行錯誤のパラダイムから合理的なアプローチにシフトさせ、代替可能で安価で安全かつ貯蔵可能な再生可能エネルギー普及につながる技術を開発した(Chernyshova et al., PNAS online Aug. 17, 2018)。

18.09.2018

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蛋白質の進化における構造的容量要素と疾患の関係

生命が30億年以上前に始まったときにどのようにしてランダム(混沌)の中から秩序(生命)が生まれたかは、放電スパークによるとされ謎に包まれたままである。モナシュ生物薬学研究所の研究チームは、多くの異なるタイプのヒト疾患、特に様々な癌に関連する変異蛋白質の「構造的容量要素(Structural Capacitance Elements)」を特定した(Li et al., J. Mol. Biology 430 3200, 2018)。

14.09.2018

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T  R  U  T  H  in trends

トレンドの裏側にある真実 

過去最大規模になる人身取引の実態

 

 難民の支援を行っている仏NGOの France Terre d’Asile(FTDA)によると、年間320億ドル(約3兆5,200億円)に及ぶ規模の人身売買、人身取引が世界中で行われている。違法取引の中でも、近年麻薬密売や偽札ビジネスに続き、人身売買、人身取引は利益の高い密売となっているため、増加しているとしている。密入国あっせんのビジネスは過去最大規模である。

 人身取引ネットワーク

 8月にEuropolとスペイン警察当局は、ギニア、マリ、コートジボワール、セネガルなどアフリカからの300人の難民をフランスに密入国したことでスペインとフランスの人身取引ネットワークを摘発した。このような人身取引ネットワークは欧米への難民流入が始まった2015年以降増え続けている。


TECHNOLOGY with IMPACT

 社会を変える注目技術

水素社会化を加速する欧州

 

欧州では新規原子炉建設の遅れやドイツの脱原発とデイーゼルゲート問題に後押しされ、水素社会を目指す動きが加速しつつある。25カ国からのエネルギー関係者は、水素技術の研究を増やし、工場に電力を供給し、自動車を運転し、家を暖めるための日常的な水素利用を加速することに合意した(AP)。欧州諸国は、欧州の炭素排出を削減するために、化石燃料の代替として水素の使用を増やす計画を支持している。

 

ドイツは世界初の燃料電池列車が運行するなど、水素社会への関心が高まる中で、オーストリアのリンツで署名された拘束力のない合意は、既存のガス・グリッドを使用して再生可能エネルギーで生産された水素を配給するという考え方を含んでいる。水素を燃料として使うことは化石燃料の置き換えにすぎないように見えるが、実はそうではない。当面は水素製造に再生可能エネルギーを使うことは、大局的にみれば太陽エネルギーを貯蔵可能な化学エネルギーに変換する、再生可能エネルギーの進歩形なのである。

 


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