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英国の風力発電コストが原子力を下回る

 

再生可能エネルギーによる電力コストが原子力を下回ることはないというのが原発推進派の根拠だった。英国のヨークシャー州に建設が予定されている新規風力発電所の入札でビジネス・エネルギー・産業戦略省は沖合風力発電のコストがヒンクリー・ポイント原発を初めて下回ったと発表した。

12.09.2017


最新記事

Week of 18.09.2017

下落トレンドが続く米ドル

米ドル指数先物(ドルインデックス)は19日に一時91.77をつけた。1月に今年の最高値103.82をつけたが、8月には今年の最低値の90.99をつけ、12.36% 下落した。米ドルは1985年以降、下落トレンドを続けており、これまでこのトレンドを覆すことができず、米ドルは下落を続けてきた。

19.09.2017

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アップル、DELLが東芝半導体買収に参入

6月に米ファンドのベイン・キャピタルは日本政策投資銀行、産業革新機構と日米連合の枠組み(コンソーシアム)をつくり、東芝の半導体メモリー事業の買収に乗り出下が交渉は難航しWD陣営との交渉を経て、再び東芝との交渉に臨。ベイン・キャピタルは東芝側にアップル、DELLを含む広範囲の投資企業リストを提示して、連携戦略の強化をはかり9月いっぱいで決着をつけるとしている。

18.09.2017

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ロンドンがテロ厳戒態勢に

英国政府は9月15日のロンドンの地下鉄爆弾テロで29人が負傷した事件を重く見て厳戒態勢を最大レベルに引き上げた。メイ首相はテロ活動が継続する恐れがあるとして15日、一般国民がたちらない最重要地域では(警察の代わりに)軍隊が警戒に当たる厳戒態勢を宣言した。

16.09.2017

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米国の一時的債務上限引き上げ

9月8日にアメリカの法的債務上限(19兆8,400ドル)が一時的に引き上げられたため、政府債務残高は初めて20兆ドル(約2,190兆円)を超えた。現時点では20兆1,650億ドルを超え、増加を続けている。12月8日には新たに債務上限枠を引き上げが必要となるため、再び議会での政争は必至である。

13.09.2017

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実用化に近づいた空気中のCO2で燃料を製造する技術

バークレイ研究所の研究グループは光合成より遥かに高いエネルギー変換効率で空気中の炭素(CO2から)を燃料(エチレン、エタノール)に転換する技術を開発した(Gurudayal et al., Energy & Environmental Science 2017)。これまでの技術では完全なCO2還元には至らなかったが、この研究で初めてCO2からエタノールとエチレンを生成することができるようになった。

20.09.2017

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デイーゼルゲートによる欧州の犠牲者は毎年5,000人

ノルウエイ、オーストリア、スエーデン、デンマークの研究グループによる最新の研究(Johnson et al. Environmental Research Letters, 2017)はデイーゼルゲートによって、欧州では毎年10,000人がデイーゼル排気ガスが原因となり、呼吸器系疾患で命を落としている。不正によるNOx値の上昇がなければこのうち約半数の5,000人命を救えたとしている。

18.09.2017

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癌細胞のエネルギー源を遮断する分子

グルコースを様々な方法で分解して癌細胞の成長のエネルギー源とするワールブルグ効果は、癌細胞成長の鍵となるためこれまで多くの研究で調べられてきたが、不明な部分が多い。デューク大学癌研究所の研究グループは炭水化物の代謝の制御系等を明らかにし、実験室実験でこの代謝システムを阻害する物質を発見した(Locasale et al., Cell Metabolism, online Sept. 14, 2017)。

15.09.2017

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ヒト細胞核で生命サイクルを刻む時計

ニューヨーク大学の研究グループはヒト細胞内に内蔵される生命時計(核細胞の運動)を発見した。この細胞核の運動と生物活動の関係を調べることで、病気の発症メカニズムの理解が進むと期待される(Chu et al., PNAS (2017))。

13.09.2017

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   最近の記事

Week of  11.09.2017

英国の風力発電コストが原子力を下回る

再生可能エネルギーによる電力コストが原子力を下回ることはないというのが原発推進派の根拠だった。英国のヨークシャー州に建設が予定されている新規風力発電所の入札でビジネス・エネルギー・産業戦略省は沖合風力発電のコストがヒンクリー・ポイント原発を初めて下回ったと発表した。

12.09.2017

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中国が国策でEV 化を急ぐ理由

ドイツ、英国とフランスは2040年までに、内燃機関(ICE)車の販売を禁止する。欧州諸国の市場規模は小さいが、世界最大の自動車市場である中国がディーゼルとガソリン(ICE)車の販売の中止を検討しているとなったら、EV化は世界の自動車産業に影響する。

11.09.2017

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巨大ハリケーンでフロリダ原発が危機的状況

米国フロリダに接近中のハリケーン「イルマ」の影響で海水が浸入する恐れのあるため、電力会社はセントルーシーとターキーポイントの原子炉を停止した。海水の侵入で電源設備が使えなくなれば全電源喪失に陥ることを警戒しての措置だが、ターキーポイントは周囲の冷却水用運河による環境汚染のリスクを抱える。

08.09.2017

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再び米国を襲う巨大ハリケーン

カテゴリー3(最大の5)の勢力でカリブ諸国に接近していたハリケーン「イルマ(Irma)」は4日にはカテゴリー4、5日には最大のカテゴリー5に拡大し、今後北上してフロリダ州を直撃する可能性が高くなった。

06.09.2017

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中国の北朝鮮への侵攻の可能性

米国防情報局(DIA)の北朝鮮関連の情報を扱う専門部局の高官によれば、米中は北朝鮮の弾道ミサイルが核兵器を搭載したかどうかの評価を急いでおり、弾道ミサイルの核装備が確認されたのち、中国が国境を越えて北朝鮮へ侵攻する計画を両国が合意する可能性がある。

05.09.2017

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核兵器開発の最終段階に到達した北朝鮮

北朝鮮は9月3日、核開発の最終段階となる熱核反応爆弾(水爆)の地下核実験を行った。韓国気象台が核実験によるM5.3の人工地震波を観測、気象庁の発表では地震の規模がM6.1で爆発の規模は50-100kトンと推定される。5回目の核実験の規模10kトンであったが今回の爆発規模は水爆で予想される100kトンの規模と矛盾しない。

03.09.2017

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米債券市場の不正操作で数兆ドル規模の訴訟

米司法省は2015年6月から、米債券市場を不正操作しているとして、23の金融機関を対象に犯罪捜査を行っている。捜査の対象は米国債入札を巡り、入札を不正操作したゴールドマンサックスである。ゴールドマンサックスに続いて複数の投資家による金融機関に対する数兆ドル規模の訴訟も起こされた。今後金融機関や米債券市場への不信感が高まっていくことは必至である。

31.08.2017

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北朝鮮が次の核実験で目指すもの

核兵器開発が加速していることと2016年の建国記念日(9月9日)に北朝鮮が5回目の核実験を行ったことを考慮すると、今年の9月9日に核実験を行う可能性は否定できない。韓国情報局は議会に北朝鮮は6回目の核実験の準備に入ったことを伝えた。豊渓里(プンゲリ)核実験場のトンネル4は工事中だが、トンネル2と3は核実験の準備を完了したとしている。

30.08.2017

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巨大ハリケーンの災害対策で露呈する危機管理の甘さ

8月25日夜にカテゴリー4の巨大ハリケーン(ハービー)が上陸して被害を受けたコーパス・クリステイはメキシコ湾に面した港湾都市である。人口約28万人のこの街を襲った巨大ハリケーンは過去にもあった。1919年の巨大ハリケーンの被害は街全体を壊滅させ死者200人、行方不明500人という犠牲者が出た。それから復興を遂げ発展したコーパス・クリステイを再びハーデイが襲った。

28.08.2017

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フォート・ノックスに保管されている金をめぐる疑惑

米ドルの金本位制が廃止されて43年。米国が保有する金は世界最多の8,133トンで、金塊が保管されているのがケンタッキ州のフォート・ノックス陸軍基地内とウエストポイントにある財務省管理の金塊保管庫とニューヨーク連銀地下金庫の3カ所である。そのフォート・ノックスを21日に現財務長官のスティーヴン・マヌーチン氏が突然訪れた。

27.08.2017

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記憶の形成の新しいメカニズム

これまでの膨大な数の記憶形成に関する研究結果に基づいて、記憶形成が学習によってニューラルネットワークが形成・強化されること(ヘブ学習則)によると考えられている。ハワード・ヒュージ医療研究所とユニバーシテイ・カレッジ・ロンドンの研究グループは記憶形成の新しいメカニズムを発表した(Bitner et al., Science 357, 1033 (2017))。 

11.09.2017

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バークリー地震研究所は北朝鮮核爆発を300キロトンと推定

バークレー地震研究所チームはこれらと異なる手法で合計40カ所の観測データを総合し、今回の核爆発の威力を推定した。その結果、爆発威力がこれまでの推定値を上回る300キロトンとなった。これは実に広島型原爆の20倍に相当する値で、北朝鮮が強化型原爆から熱核兵器(水爆)の最終段階に到達したことを証明するものと考えられる。

07.09.2017

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燃料電池の新技術でFCV普及が加速

燃料電池を搭載したFCVは水素を燃料として発電しモーター駆動で走るがその際に排出されるのは水だけで環境保護の観点で優れているが、水素供給インフラの整備と燃料電池の寿命を決める電解質の劣化問題が課題であった。デラウエア大学の研究グループは、燃料電池(電解質)を低価格で長寿命にする新技術を開発した(Zheng et al., Nature Comm. 8, 418 (2017)。

06.09.2017

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フラッシュメモリ導入でデータセンターが大幅に省電力化

データセンンターではブレードサーバー、サーバーを冷却設備、サーバーと空調設備の無停電電源装置で大電力を消費する。このほどMITの研究グループはデータセンター向けにフラッシュメモリベースのキャッシュ・サーバーを開発した。

04.09.2017

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ナノダイアモンドがLiイオンバッテリーの電極問題を解決

ドレクセル大学の研究グループはナノダイモンドを電解質(LiPF6-炭酸エチレン/炭酸デイエチレン)に添加することにより、Li原子がダイアモンド表面に均一に析出するため銅電極にデンドライドが形成されないLiイオンバテリーをつくることに成功した。(Nature Commun. 8:336 1, 2017)。

01.09.2017

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アルツハイマー症治療に有効なHDAC6阻害剤

ノースカロライナ医科大学の研究グループはアルツハイマー症を引き起こす因子を探る一連の研究により脳細胞のアミロイドβ蛋白質及びタウ蛋白質と活性化された免疫細胞の異常な凝集が起きること、これらの蛋白質と活性化された免疫細胞が正常な脳細胞を攻撃することでアルツハイマー症が発症することを見出した。

31.08.2017

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液体金属膜による水素分離でFCVの普及は早まるか

ウースター工科大学の研究グループはパラジウムの代わりに液体金属が使えることを見出した(Yen et al., AIChE Journal online Feb. 25, 2017)。研究で用いた金属は水蒸気改質プロセス温度(500C)で液体でパラジウムより遥かに低コストであり、パラジウムのように欠陥形成もない。

29.08.2017

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3,700年前のバビロンで使われていた世界最古の三角法

ニューサウスウエールズ大学(シドニー)の研究者グループは、3,700年前のバビロンの粘土板に刻まれた数表を解読し、それが世界最古となる三角法の計算表であることを明らかにした。今回の研究によれば三角法の発見はギリシャではなくそれより1,000年以上前にバビロンであることがわかった。

27.08.2017

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T  R  U  T  H  in trends

トレンドの裏側にある真実 

EV化で電力不足が深刻に~2040年までに原発10基分

 

2040年を目処にした内燃機関(ICE)の禁止などEVの転換の現実性が高まりつある中で、ようやく本格的な普及が社会に与える影響が真剣に議論されるようになってきた。これまでの議論は車としての性能・至便性・価格にとどまっていたが、ここにきてEVへの転換で必要となる電力供給とその環境負荷が議論の中心になってきた。


TECHNOLOGY with IMPACT

 社会を変える注目技術

アルツハイマー症治療に有効なHDAC6阻害剤

 

ノースカロライナ医科大学の研究グループはアルツハイマー症を引き起こす因子を探る一連の研究により脳細胞のアミロイドβ蛋白質及びタウ蛋白質と活性化された免疫細胞の異常な凝集が起きること、これらの蛋白質と活性化された免疫細胞が正常な脳細胞を攻撃することでアルツハイマー症が発症することを見出した。


 

Pick Up TRENDS 

特集コラム 

欧州銀行危機

欧州銀行監督局(EBA)によるEU加盟国の大手51の銀行を対象にしたストレス・テスト(健全性審査)の結果が29日公表される前に、ドイツ銀行の2四半期決算が発表された。純利益、経常収益は大幅に減少して破綻危機が始まっている。これから先、ドイツ銀行が抱えているデリバティブ商品の一部が満期を迎えていることで、破綻が加速する可能性が高い。イタリア銀行の不良債権処理についても、再建案へ政府の関与を巡り政治的混乱が生じている。

活発化する欧州再編成への動き

財政的には不利とされるにもかかわらず、EU離脱に英国民の多くが同調する原因は労働者の機会不均等と不満によるところが大きい。移民の雇用率は英国市民より高水準にあり、EUからの移民に特別の優遇政策がとられていることへの国民の不満が高まっている。EU離脱により移民が出身国に依存しない雇用機会を得る「公平性」が実現する。移民政策や対ロシア制裁による交易の落ち込みなど、EUの政策と国内政策が矛盾する事例が相次ぎEUの結束力が弱まる一方である。

欧州の難民危機

シリアを筆頭に中東の難民は戦争で生命を危険にさらされて欧州に避難したというのは間違いである。10,000人への聞き込み調査によれば、戦争から逃避してきた難民は全体のわずか13.7%にすぎない。ほとんどの難民は経済的理由、すなわち安定な就職先を求めて、欧州への移住を希望している。しかし欧州への移民・難民は各国の扱える範囲を大幅に超え国民に不安を与え、社会・経済を混乱させるに至った。移民・難民の急激な増加で欧州の不安定性が増大し、多様性の受け入れに危惧を持つ国民が増え結果的にEUの結束力が弱まった。


エネルギー科学最前線

大気中の二酸化炭素は温暖化の原因とされ、その排出量規制を巡り世界中の国と企業が血眼になって低減策を模索している。排出量規制に歯止めがかからないため、大気中のCO2を取り込み植物に習って光合成を人工的に行うことにより、空気中の炭素から燃料(アルコール)を合成する研究開発が活発化している化石燃料が欠乏しこれまで期待の大きかった原子力エネルギーとバイオマス・エネルギーが失速して、2050年に倍増するエネルギー需要を満たすことが難しくなってきたからである。そのため原子力から核融合実用炉への移行と、大気中のCO2を使って人工燃料とする人工光合成の研究が期待されている。

遺伝子工学的先端治療法

近年、遺伝子工学的先端治療法の進捗が著しい。各国で重要性が認識され基礎科学の最重要課題の一つとして潤沢な研究開発資金が注ぎ込まれた結果、成果が出始めている。英国癌研究所、ケンブリッジ大学、ダブリン大学の研究チームがこのほど有糸分裂時にBuBR1と呼ばれる酵素蛋白が癌細胞の細胞分裂時に攻撃して破壊することを発見した。BuBR1分子が染色体を複製して細胞分裂した細胞が未熟な状態に置かれ死滅することを見出した(Molecular Cell December 8, 2016)。

期待される先端デバイス

実用化が近い先端デバイスを紹介する。英国ブリストル大学のキャボット研究所の研究グループは高レベル放射性廃棄物から5,000年間電力を供給できる半永久バッテリーを製造する技術を発表した。研究チームは黒鉛型原子炉の使用済み核燃料棒の炭素から、半永久的な寿命を持つダイアモンド・バッテリーが製造できる。ダイアモンドは室温量子計算機素子の材料としても注目されている。またカーボンナノチューブのICチップ実用化も近い。21世紀はカーボンデバイスの世紀となる可能性が高くなった。



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