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現体制維持か変革かが問われるフランス大統領選挙

 

 

 フランス大統領選の一次選挙は4候補の近接する混戦となっている。これまでの2大政党による選挙とは異なり、既存の政治体制が支持を失って、国民が変革を求める政治の転換期を象徴する選挙になる。

フランス大統領選挙の行方

 投票日の1日前の22日には、フランスの海外領土や海外在住のフランス人、約50万人が投票を終えている。フランスでは、約20~30%は投票棄権が予想され、約30%の有権者が投票する候補を決めていない状況で投票する異例な選挙となっている。候補を決めていないことは、多くの有権者が既存の政治体制に確信を持てない、支持しない傾向を表しているといえる。フランスの政治変革を起こせる人となれば、ルペン候補が有力である。


Week of 24.04.2017

米軍事シンクタンク、ストラトフォーの米国対北戦力分析

米テキサス州の民間軍事シンクタンク、ストラトフォーが米国の対北朝鮮攻撃に使用できる兵力を分析してインターネット上に公開している。それによると米国が行使する軍事力は限定された目標に対する隠密作戦に限られ、基本的にはステルス航空機の空爆と潜水艦及び護衛艦から発射される巡行ミサイルが中心となる。

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フランス全土を震撼させるテロ頻発

欧州最大のイスラム系移民国であるフランスで、無差別襲撃事件が発生し始めたのが2014年12月に3日連続で起きた3件のイスラム過激派によるテロ事件からである。政府はフランス全土の治安警戒レベルを引き上げ、テロへの警戒を強化したが、2015年1月にはシャルリー・エブド襲撃事件が起きた。それから今日まで、フランス全土でテロ事件が頻繁に発生している。

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着々と進む米国の北朝鮮包囲網

トランプ大統領は24日、国連安全保障理事会国の大使と会談、国連が北朝鮮に対して制裁を強化することを求めた。「北朝鮮は世界にとって深刻な問題である。北朝鮮の核開発と実験やミサイル発射実験の問題を今度こそ解決しなければならない」と述べたが、軍事力行使に踏み切る可能性の説明があったかは公表されていない。

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トランプ政権の試練となる債務上限引き上げ問題

メキシコとの国境の壁建設費用、不法移民の逮捕や強制送還費用、防衛費の増加、大型インフラ投資、医療保険制度改革(オバマケア)におけるコスト補助などを巡って、この4日間は与党の共和党と民主党との間で暫定予算案の成立に向けての駆け引きが激しくなる。

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世界最古の多細胞生物の化石

南アフリカで発見された化石の真菌が地球上最古のものよりさらに12億年前のものであることがわかり、これまでの進化の説明が書き換えられることとなった。24億年前と推定されるこの真菌は人類の祖先もここから派生した世界最古の多細胞生物となる(Nature Ecology & Evolution 2017)。

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変換効率50%以上のヘテロ界面太陽電池

太陽電池の変換効率を上げる工夫は物質固有のエネルギーギャップを適当に選ぶか多重セル構造で太陽光のスペクトルをできる限り変換することが主流であった。神戸大の研究グループは太陽光スペクトルの低いエネルギーの光を使って変換効率50%以上が可能であることを示した(Nature Comm. 8:14962 2017)

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新型ライトシート蛍光顕微鏡による生体試料の3Dイメージング

従来の蛍光顕微鏡は焦点以外の試料を照射するので、焦点周辺の迷光(蛍光)がバックグラウンドとなり生体試料では光照射による損傷も問題となる。これに対してライトシート蛍光顕微鏡では励起工学系と検出系を別のテンズ系としているため、観測する対象のみを励起することができる。

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国際合意を無視したイランの核開発疑惑

反イラン政府の活動を国外で続ける国民抵抗評議会(NCRI)が4月22日、イランが核開発を凍結するとした協定とは裏腹に、核開発を進めている兆候が衛星写真に見られることを発表し波紋を呼んでいる。国民抵抗評議会は衛星写真の他にイラン国内の情報からも開発の継続が確認されたとしている。

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   最近の記事

Week of  16.04.2017

ベネズエラの反政府デモがエスカレートする理由

ベネズエラの反政府運動には背景に経済危機で飢餓状態に置かれた国民の怒りがある。インフレ率は1,660%にも及び、食料が手に入らない市民が飢饉に苦しむ最悪の経済混乱となった。政府に抗議する市民たちのデモが街を埋め尽くす状況が続いている。デモ鎮圧に務める無能なマドゥロ政権と危機感を持つに至った国民との激しい対立となった。

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パリ銃撃テロで揺れるフランス大統領選挙

パリの中心で死傷者3名を出したISの銃撃テロはフランス大統領選挙にも大きな影響を与えることとなった。今回の銃撃テロの犯人はベルギー国籍のアブ・ヨシフでISの指令で、自動小銃で警官を射殺、他に警官2名が負傷した。

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キャッシュレス社会を目指すインド

インドのモディ首相が突然、高額紙幣を廃止してから5カ月。銀行の現金不足の状態は続いており、地域によっては90%の銀行ATMが現金不足である。混乱か一向に収まらない状況のなか、モディ首相はまたもや突然75都市を「キャッシュ都市」に指定した。

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トランプ政権が継続するイランの核交渉合意

トランプ政権は議会に対して2015年にオバマ政権時にイランと合意した核開発問題の条項を継続するよう求めた。これにより核開発を凍結する代わりに経済制裁を撤廃が継続される。しかしテイラーソン国務長官はトランプ政権が実行内容案を全面的に見直すことも明らかにした。

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北朝鮮情勢~米空母展開の最新情報

北朝鮮情勢が緊迫するなか、北朝鮮のHan Song-ryol副外相は、17日のBBC インタービューで「北朝鮮は今後、毎週、毎月、毎年ミサイル実験を行う予定である」、もし米国が軍事行動をとれば、「全面戦争」になると述べた。「もし、米国が軍事攻撃を計画しているのであれば、我々のスタイルと方法で先制の核攻撃を実行する。」「朝鮮半島で核戦争が何時起きてもおかしくない」と警告を発した。

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フランス選挙で二重投票問題が発覚

選挙を間近に控えたフランスで国外に居住する50万人のフランス人に、在外国民用の選挙投票受付用紙が二重に配布されたことが判明した。選挙管理の重大な手落ちがフランス大統領選の結果を大きく左右する前代未聞の選挙が強行される可能性が高い。

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バチカン美術館入場が無料になる献血

年間600万人以上の人が訪れるバチカン美術館は、ルーブル美術館とともに世界で最も混雑している観光スポットの一つである。入場料は大人1人が16ユーロ(約1840円)で、支払い方法には従来の現金とクレジットカードの他、このほど「献血支払いプラン」が新しく加わった。

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ナノ構造シリコンでLiイオンバッテリーの弱点を克服

Liイオンバッテリーの性能を左右するボトルネック、グラファイト電極は精力的に研究開発が行われてきた。このほどカリフォルニア大学リバーサイド分校の研究グループはシリコンを陰極材料に採用するナノ技術でLiイオンバッテリーの陰極材料に起因する劣化問題を解決した。

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2018年から導入が始まるレジロボ

セルフ精算機先進国である日本のメーカー(Panasonic)がレジロボ(全自動精算システム)を開発した。これは自分でバーコードを読み取らせる全自動セルフ精算機の進化形で、バーコードの代わりにRFタグを商品に貼り付け、RFで読み取る操作をロボットが行い、客は買い物かごをレジに置くだけで良い。

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空気から水を製造する技術

砂漠や干ばつ地帯では飲料水をつくることが生命線であり、農業には何らかの方法で淡水を必要とする。そのため海に近い地域では海水の淡水化や人工雲で降雨を起こすことが行われている。MITとバークレイ研の共同研究グループは空気中の水分子を凝集して純水を製造する技術を開発した(Science Apr. 13, 2017)。

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燃料電池車は本命なのか

いち早く燃料電池車(FCV)を市場に送り出したトヨタ、ホンダに続いてメルセデス・ベンツが2017年からFCVを市場に投入する。HVからPHVへの進化に割って入った形のEVが予想以上の速度で普及し始めた現在、長期シナリオで本命とされるFCVの市場投入がいよいよ本格化する。FCVの早期市場投入でEVのような成長となるのかどうかに注目が集まる。

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細胞をHIVウイルス耐性化する治療法

HIVウイルスに感染した患者も、抵レトロウイルス治療法によって通常の生活を送れるようになったが、ウイルスが退治されるわけではない。抜本的な治療法はないのが実状である。カリフォルニア州にある民間研究所TSRIの研究チームはHIV抵抗能力のある細胞を体内に増やしてHIVウイルスに感染した細胞を抵抗力のある細胞で置き換えることに成功した(Proc. Nat. Acad. of Sci.)。

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銀行口座ハッキングと戦うホワイトハッカー

銀行口座がウイルスソフトによってハッキングされ不正送金される事件が多発している。数年前から報告されている”Dridex” と呼ばれるマルウエアは、Word添付書類として観戦する。ビジネスメールを装ったスパムメールに添付されてくるWord書類をダウンロードして開く事でマルウエアに感染する。

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光充電Liイオンバッテリーに一歩前進

色素増感型太陽電池とLiイオンバッテリー技術の融合でひとつのデバイスで発電から蓄電をこなすための研究を紹介する。カナダの電力会社の研究グループはLi金属を負極材料として、Liリン酸化合物を用いたLiイオンバッテリーに色素増感で増強された正孔で脱Liを行い、負極の還元反応を行う光充電Liイオンバッテリーの実証に成功した(Nature Commun. 14643(2017))。

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T  R  U  T  H  in trends

トレンドの裏側にある真実 

北朝鮮に流出した米韓軍事作戦情報

 

  韓国国防省の韓民求国防長官のパソコンを含む、韓国軍の内部イントラネット用端末約700台と外部インターネット網を利用しているパソコン約2,500台が2016年9月に、北朝鮮によりハッキングされ、機密情報の一部が流出したことが明らかとなった(4月4日、朝鮮日報)。流出した情報は朝鮮戦争が勃発時に、米韓軍が共同して軍事作戦を遂行する計画である。

 

 米韓連合軍司令部が作成した、北朝鮮の侵攻を想定した軍事作戦計画、OPLAN 5027の一部の情報が北朝鮮に流出したことが発覚したのは、ハッキングされてから3カ月後の12月。北朝鮮の脅威に備えて、1978年に初めて策定されたこの作戦計画は1994年以降、2年ごとに軍の配備、主要な軍事ターゲットと戦略などの実行計画の内容が状況に合わせて随時、変更されてきた。


TECHNOLOGY with IMPACT

 社会を変える注目技術

光遺伝学で解明が進む記憶のメカニズム

 人間の短期記憶は海馬と呼ばれる脳の一部に形成されることがわかっている。この短期記憶が後に他の記憶と統合され別の部分に長期記憶として保存されるというのが定説であった。MITの脳神経研究チームはこのほど海馬の短期記憶と同時に長期記憶が形成されることを見出した(Science Apr. 6, 2017)。

 

1950年代に一人の記憶喪失患者の研究をもとに、長期記憶の形成に海馬が必要であることが明らかにされた。てんかんの治療のための手術中に海馬が損傷を受けたことで、記憶形成が阻害されたが長期記憶は残っていたことから、長期記憶が海馬とは別の場所に形成されるとする記憶形成の定説が生まれた。長期記憶は認知機能もつかさどる大脳新皮質に存在すると考えられていた。


 

Pick Up TRENDS 

特集コラム 

欧州銀行危機

欧州銀行監督局(EBA)によるEU加盟国の大手51の銀行を対象にしたストレス・テスト(健全性審査)の結果が29日公表される前に、ドイツ銀行の2四半期決算が発表された。純利益、経常収益は大幅に減少して破綻危機が始まっている。これから先、ドイツ銀行が抱えているデリバティブ商品の一部が満期を迎えていることで、破綻が加速する可能性が高い。イタリア銀行の不良債権処理についても、再建案へ政府の関与を巡り政治的混乱が生じている。

活発化する欧州再編成への動き

財政的には不利とされるにもかかわらず、EU離脱に英国民の多くが同調する原因は労働者の機会不均等と不満によるところが大きい。移民の雇用率は英国市民より高水準にあり、EUからの移民に特別の優遇政策がとられていることへの国民の不満が高まっている。EU離脱により移民が出身国に依存しない雇用機会を得る「公平性」が実現する。移民政策や対ロシア制裁による交易の落ち込みなど、EUの政策と国内政策が矛盾する事例が相次ぎEUの結束力が弱まる一方である。

欧州の難民危機

シリアを筆頭に中東の難民は戦争で生命を危険にさらされて欧州に避難したというのは間違いである。10,000人への聞き込み調査によれば、戦争から逃避してきた難民は全体のわずか13.7%にすぎない。ほとんどの難民は経済的理由、すなわち安定な就職先を求めて、欧州への移住を希望している。しかし欧州への移民・難民は各国の扱える範囲を大幅に超え国民に不安を与え、社会・経済を混乱させるに至った。移民・難民の急激な増加で欧州の不安定性が増大し、多様性の受け入れに危惧を持つ国民が増え結果的にEUの結束力が弱まった。


エネルギー科学最前線

大気中の二酸化炭素は温暖化の原因とされ、その排出量規制を巡り世界中の国と企業が血眼になって低減策を模索している。排出量規制に歯止めがかからないため、大気中のCO2を取り込み植物に習って光合成を人工的に行うことにより、空気中の炭素から燃料(アルコール)を合成する研究開発が活発化している化石燃料が欠乏しこれまで期待の大きかった原子力エネルギーとバイオマス・エネルギーが失速して、2050年に倍増するエネルギー需要を満たすことが難しくなってきたからである。そのため原子力から核融合実用炉への移行と、大気中のCO2を使って人工燃料とする人工光合成の研究が期待されている。

遺伝子工学的先端治療法

近年、遺伝子工学的先端治療法の進捗が著しい。各国で重要性が認識され基礎科学の最重要課題の一つとして潤沢な研究開発資金が注ぎ込まれた結果、成果が出始めている。英国癌研究所、ケンブリッジ大学、ダブリン大学の研究チームがこのほど有糸分裂時にBuBR1と呼ばれる酵素蛋白が癌細胞の細胞分裂時に攻撃して破壊することを発見した。BuBR1分子が染色体を複製して細胞分裂した細胞が未熟な状態に置かれ死滅することを見出した(Molecular Cell December 8, 2016)。

期待される先端デバイス

実用化が近い先端デバイスを紹介する。英国ブリストル大学のキャボット研究所の研究グループは高レベル放射性廃棄物から5,000年間電力を供給できる半永久バッテリーを製造する技術を発表した。研究チームは黒鉛型原子炉の使用済み核燃料棒の炭素から、半永久的な寿命を持つダイアモンド・バッテリーが製造できる。ダイアモンドは室温量子計算機素子の材料としても注目されている。またカーボンナノチューブのICチップ実用化も近い。21世紀はカーボンデバイスの世紀となる可能性が高くなった。



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