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EU離脱する英国が拠出金要求に強硬姿勢

      

欧州連合(EU)は英国の離脱に伴いEUに支払う拠出金に合意するまで、離脱後の通商交渉の開始に応じない方針を示した。しかし、英政府はその額や合法性について疑問の声をあげ、拠出金の要求を取り下げなければ、EUとの通商交渉に応じないと強便姿勢をみせている。離脱に伴いEUが英国に要求した当初の拠出金の額は、400~600億ユーロであった。その後、この金額はユンケル欧州委員長の要望で1,000億ユーロにまで膨れ上がり、英国からの反撃を招いた。

24.05.2017


最新記事

Week of 29.05.2017

ノートPCを機内に持込めなくなる日

国土安全保障省長官のケリー前国務長官が米国への爆弾テロ対策として、イスラム系8カ国からの国際線で登場の際にノートPCの持ち込みを禁止している。国内線も禁止となったが、今度は他の国にも拡大しようするもの。2週間前に当局はEUからの便に対しては適用しないことを言明していたが、ケリー長官の発言でこれも守られない可能性がでてきた。

29.05.2017

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空母だけではないトランプの対北軍事圧力

米海軍は北朝鮮への軍事圧力を高めるため新たにニミッツ級原子力空母の1番艦であるニミッツ(CVN-68)を送り込んで、カール・ビンソン(CVN-70)、ロナルド・レーガン(CVN-76)とともに3隻体制となった。しかしトランプ大統領の対北朝鮮兵力増強はそれだけではなかった。

28.05.2017

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トランプ大統領がNATO式典で防衛分担金問題を批判

中東訪問を終えたトランプ大統領は5月25日、NATO首脳との会談でNATOが共同防衛で(GDP比2%では少なすぎるとし)応分の軍事予算を使っていないと批判した。NATOは防衛予算を拡充して同盟国としての財政義務を果たすべきだと訴えた。

26.05.2017

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マンチェスターのテロに爆弾専門家が関与~国境を越えるテロリストたち

マンチェスター・アリーナのコンサートでの自爆テロは死者数は22名、負傷者60名近くの惨劇となった。犯人は爆弾を詰めたリュックを背負い爆破したとみられるが、現場の詳細な調査から不可解な事実が明らかになっている。

25.05.2017

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癌細胞の増殖速度を抑える新しい手法

癌は複雑な病気であるがその定義は極めて単純で、異常細胞の増殖である。ロチェスター大学RNA生物学研究センターの研究グループは肝臓癌と子宮頸癌に対して、異常細胞の増殖速度を抑える新しい手法を開発した(Science 356 6340 859 (2017))。

28.05.2017

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海水酸性化が海洋カーボンサイクルに与える重大な影響

未来の海洋を模した海水中の有孔虫の生態を研究した結果、地球上のカーボン・サイクルに重大な変化が起こりつつあることが明らかにされた。カリフォルニア大学デイビス分校の研究グループは単細胞動物である有孔虫から、CO2の増大による海水の酸性化で海洋生物の代謝が変化し大洋のカーボンサイクルに影響を与えることが明らかになった(Scientific Reports 7 2225 (2017)

27.05.2017

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X線イメージングで解明された水に浮く岩の謎

軽石といえども長く水に浮くことはできないが、世界には極端に長い時間(数年)にわたって水に浮く特殊な軽石も存在する。しかし時間が経過するとこうした軽石は最終的に沈む。その長期間浮かび続けてやがて沈む理由は謎であった。このほど高輝度X線ビームが得られるバークレイ研究所の放射光施設(ALS)で行われた水に浮く軽石のX線透視実験により、長い間解明されなかった謎が説明された(Earth and Planetary Science Lett. 460, 50 (2017)

25.05.2017

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アルツハイマー、パーキンソン、ハンチントン病の共通因子が発見される

認知症の代名詞となったアルツハイマー病は全世界で350万人以上が発症するが、難病である神経変性疾患のパーキンソン病、大脳中心部の神経細胞が変質するハンチントン病に共通の因子として、脳細胞を変性させる異常蛋白質が存在することがわかった24.05.2017

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   最近の記事

Week of  22.08.2017

EU離脱する英国が拠出金要求に強硬姿勢

欧州連合(EU)は英国の離脱に伴いEUに支払う拠出金に合意するまで、離脱後の通商交渉の開始に応じない方針を示した。しかし、英政府はその額や合法性について疑問の声をあげ、拠出金の要求を取り下げなければ、EUとの通商交渉に応じないと強便姿勢をみせている。離脱に伴いEUが英国に要求した当初の拠出金の額は、400~600億ユーロであった。その後、この金額はユンケル欧州委員長の要望で1,000億ユーロにまで膨れ上がり、英国からの反撃を招いた。

24.05.2017

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コンサート爆弾テロで死者19名~連鎖の背景

2016725日のドイツ野外コンサートの爆弾テロ事件の記憶が消え去らない欧州に再びコンサート爆弾テロが起き、死者19名、50名以上の負傷者を出した。惨劇のコンサートとなったのはいまをときめく歌姫アリアナ・グランデの英国公演(2017522日)の会場となったマンチェスター・アリーナ。付近を担当する警察のツイッターによると現地時間の午後10:33にマンチェスター・アリーナから警察に連絡があった。

Updated 24.05.2017 09:20

23.05.2017

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サウジへの兵器輸出協定締結の意図

債務超過に苦しむ米国にとって兵器輸出は切り札とも言えるカードである。9日間にわたる中東訪問で、関係が希薄になりつつあったサウジアラビアへの1,100億ドル(約12兆円)の兵器輸出に関する契約にこぎつけた。契約には上記の他にも10年間で3,500億ドル(約39.2兆円)の追加輸出が含まれている。ビジネスマンとしてのトランプ大統領の面目躍如といったところだ。直接的には貿易収支改善への寄与があるが、それ以外に国内の防衛産業の雇用対策も効果が大きい。

22.05.2017

Updated 24.05.2017 10:04

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消えたトランプの蜜月~増大するネガテイブ報道の実態

トランプ大統領は大統領選の当選直後から、日常的にリベラル派の主要メディアから批判、攻撃、事実を歪曲した報道を受けてきた。メディアを「抵抗勢力」、「フェイクニュース」と呼び、自身、政権、政策に関して正当に報道されていないことを訴えてきたが、批判や攻撃が増すばかりである。トランプ大統領を主題にした報道の内容の大半が否定的であることは、ハーバード大学の最新研究報告「ドナルド・トランプ就任から100日間のニュース報道」でも明らかにされた。

21.05.2017

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国際的犯罪組織として訴えられたドイツ銀行

現在、イタリアのミラノ裁判所で、ドイツ銀行と野村ホールディングスがモンテ・パスキ・ディ・シエナ銀行と共謀して損失隠し、財務虚偽報告に関与したとする裁判が行われている。検察により押収されたドイツ銀行の内部資料で、ドイツ銀行は当時組織ぐるみで不正行為を行っていたことが明らかとなった。そのため、原告側は裁判所にドイツ銀行を「国際的犯罪組織」として判決を出すことを求めた。

19.05.2017

 

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仮想通貨バブルは不換紙幣の信用喪失の始まりか

ビットコインは、仮想通貨全体の時価総額の60%を占めている。現在、ビットコイン価格は、$1,720(5/16/2017時点WorldCoinIndex)で、金価格より28.2%高い。決済手段としての利用が広がり、2年前と比べ価格は640%上昇している。欧州に続き、日本では公式に「貨幣」と認定、7月にはオーストラリアでも法定通貨になる予定である。

17.05.2017

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コネチカットの金融中心ハートフォード市に破綻の危機

豊かであるはずのハートフォード市にデトロイト市のような破綻の危機が迫っている。市の行政当局は法律事務所と連邦破産法第9条の申請の検討に入っている。市長のブローニン氏はコメントを控えているが法律事務所と法的措置の検討を始めたことを認めた。

16.05.2017

メソポーラスナノ粒子で高性能金属触媒が可能に

金属触媒は表面積を大きくすることで反応効率を上げることができる。そのため最近はナノ構造を積極的に取り入れることで性能向上が著しい。NIMSを中心とした国際研究チームはロジウム金属触媒の性能を高めるナノポーラス構造体の作成技術を開発した。

23.05.2017

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外部エネルギー不要の水素製造が可能に

日本の大学を中心とした研究チームが新しく開発されたRuO2/γ-Al2O3触媒を使いて、アンモニアと酸素から室温で水素を製造する技術を開発した。アンモニアの触媒表面への吸着は発熱反応であるため、室温でも触媒表面温度は上昇し酸化が自動的に進行する。アンモニア分子のRuO2ナノ粒子表面への科学吸着及びγ-Al2O3表面への物理吸着の発熱で酸化反応を促進することがポイントで、室温で外部エネルギーに頼らない水素製造法として注目される。

22.05.2017

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日本と中国が採掘を競い合うメタンハイドレートの将来性

日本は54日に志摩半島沖で、また16日に中国は東シナ海の固定掘削基地から海底のメタンハイドレート試験掘削に成功した。中国が進める東シナ海の海底油田掘削事業は石炭依存度の大きいエネルギーミックスの代替燃料として、また日本は原油・天然ガス輸入依存から脱却するために必須のものである。

21.05.2017

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一瞬で現代文明を滅ぼす太陽フレアの脅威

地球上の動植物は太陽活動に依存しているが、時には人類の築き上げた文明を一瞬で滅ぼす脅威となることを我々はほとんど意識していない。太陽放射は地表気温を支配する最大因子であると同時に、現代を支える電子機器・送電網・ライフラインの運用を左右することを意識する必要がある。

20.05.2017

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イタリアのスーパー火山に噴火の兆候

ナポリの南西1kmにあるカンピ・フレグレイ火山は1538年以来、噴火していない。しかしロンドン大学とベスビオス観測所の火山専門家グループはこの火山の噴火がスーパー火山規模の大被害となるエネルギーが蓄えられているとして噴火リスクを警告した。

19.05.2017

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新型システムで高まる波力発電の将来性

オーストラリアのWave Swell EnergyWSE)は波力で発電する新しい技術(Oscillating Water Column, OWC)を専門に開発する企業。OWCは波力発電の最新の技術で、船舶の動力源、海水の淡水化、沿岸地域への電力供給など幅広い応用が可能である。同社が現在開発中のシステムは送電網に接続される最大発電能力1MWクラスで、設置場所はタスマニア諸島とオーストラリア沿岸の中間にあるキング島沿岸を予定している。

15.05.2017

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負の選択に遺伝子間相互作用が関与か

ヒトとショウジョウバエの遺伝子の機能喪失型変異(注1)を調べた最近の研究(Science 356 6337 539 ((2017))によると、劣勢遺伝子変異の個人差が統計的な予想より大きい。このことは遺伝子相互作用によって「選択」が生まれていることを示す。負の選択が遺伝子変異の総量ではなく、遺伝子間相互作用で決まることで多様性が保たれていることが明らかになった。

12.05.2017

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T  R  U  T  H  in trends

トレンドの裏側にある真実 

コネチカットの金融中心ハートフォード市に破綻の危機

 

ハートフォード市は人口約12万のコネチカッット州の州都であり、金融業が集結する全米で最も豊かな州の金融中心で米国の豊かさの象徴であった。人口12万だが都市圏人口すなわち通勤圏人口は120万人以上となり、全米44位のビジネス都市である。ニューヨークからボストンに向かうUS95に近いこの街が急速に銀行関係の高層ビルが建ち出したのは80年代で、コネチカット州にニューヨーク市から本部を移す企業が増えだした時代に重なる。


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負の選択に遺伝子間相互作用が関与か

 

人間の遺伝子の中には潜在的には有害な多様体が含まれることが多いが、有害遺伝子変異が各個人に与える影響の詳細は不明であった。ヒトとショウジョウバエの遺伝子の機能喪失型変異(注1)を調べた最近の研究(Science 356 6337 539 ((2017))によると、劣勢遺伝子変異の個人差が統計的な予想より大きい。このことは遺伝子相互作用によって「選択」が生まれていることを示す。したがって遺伝子変異の「加成性」が成り立たない。すなわち負の選択)が遺伝子変異の総量ではなく、遺伝子間相互作用で決まることで多様性が保たれていることが明らかになった。


 

Pick Up TRENDS 

特集コラム 

欧州銀行危機

欧州銀行監督局(EBA)によるEU加盟国の大手51の銀行を対象にしたストレス・テスト(健全性審査)の結果が29日公表される前に、ドイツ銀行の2四半期決算が発表された。純利益、経常収益は大幅に減少して破綻危機が始まっている。これから先、ドイツ銀行が抱えているデリバティブ商品の一部が満期を迎えていることで、破綻が加速する可能性が高い。イタリア銀行の不良債権処理についても、再建案へ政府の関与を巡り政治的混乱が生じている。

活発化する欧州再編成への動き

財政的には不利とされるにもかかわらず、EU離脱に英国民の多くが同調する原因は労働者の機会不均等と不満によるところが大きい。移民の雇用率は英国市民より高水準にあり、EUからの移民に特別の優遇政策がとられていることへの国民の不満が高まっている。EU離脱により移民が出身国に依存しない雇用機会を得る「公平性」が実現する。移民政策や対ロシア制裁による交易の落ち込みなど、EUの政策と国内政策が矛盾する事例が相次ぎEUの結束力が弱まる一方である。

欧州の難民危機

シリアを筆頭に中東の難民は戦争で生命を危険にさらされて欧州に避難したというのは間違いである。10,000人への聞き込み調査によれば、戦争から逃避してきた難民は全体のわずか13.7%にすぎない。ほとんどの難民は経済的理由、すなわち安定な就職先を求めて、欧州への移住を希望している。しかし欧州への移民・難民は各国の扱える範囲を大幅に超え国民に不安を与え、社会・経済を混乱させるに至った。移民・難民の急激な増加で欧州の不安定性が増大し、多様性の受け入れに危惧を持つ国民が増え結果的にEUの結束力が弱まった。


エネルギー科学最前線

大気中の二酸化炭素は温暖化の原因とされ、その排出量規制を巡り世界中の国と企業が血眼になって低減策を模索している。排出量規制に歯止めがかからないため、大気中のCO2を取り込み植物に習って光合成を人工的に行うことにより、空気中の炭素から燃料(アルコール)を合成する研究開発が活発化している化石燃料が欠乏しこれまで期待の大きかった原子力エネルギーとバイオマス・エネルギーが失速して、2050年に倍増するエネルギー需要を満たすことが難しくなってきたからである。そのため原子力から核融合実用炉への移行と、大気中のCO2を使って人工燃料とする人工光合成の研究が期待されている。

遺伝子工学的先端治療法

近年、遺伝子工学的先端治療法の進捗が著しい。各国で重要性が認識され基礎科学の最重要課題の一つとして潤沢な研究開発資金が注ぎ込まれた結果、成果が出始めている。英国癌研究所、ケンブリッジ大学、ダブリン大学の研究チームがこのほど有糸分裂時にBuBR1と呼ばれる酵素蛋白が癌細胞の細胞分裂時に攻撃して破壊することを発見した。BuBR1分子が染色体を複製して細胞分裂した細胞が未熟な状態に置かれ死滅することを見出した(Molecular Cell December 8, 2016)。

期待される先端デバイス

実用化が近い先端デバイスを紹介する。英国ブリストル大学のキャボット研究所の研究グループは高レベル放射性廃棄物から5,000年間電力を供給できる半永久バッテリーを製造する技術を発表した。研究チームは黒鉛型原子炉の使用済み核燃料棒の炭素から、半永久的な寿命を持つダイアモンド・バッテリーが製造できる。ダイアモンドは室温量子計算機素子の材料としても注目されている。またカーボンナノチューブのICチップ実用化も近い。21世紀はカーボンデバイスの世紀となる可能性が高くなった。



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