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サウジアラビアで何が起きているのか Part 2

 

今回の粛清は、砂漠のダボス会議」とも呼ばれるFuture Investment Initiative (未来投資イニシアチブ)の開催直後、Startup Saudi Arabiaの国際会議の開催中で起きた。世界中から投資家、政治家、実業家、政府高官、サウジアラビアからも王族、大臣、政府高官、有力投資家や実業家が首都リヤドに集結していた。一度に粛清を実行するには最高のタイミングであったともいえる。


最新記事

Week of 20.11.2017

欧州を目指す第二の難民の波

アフリカや中東の難民キャンプの収容能力の限界で、再び欧州に難民が殺到するリスクが高まり、国連世界食料企画(WFP)が警告をだした。難民キャンプ内の治安、生活環境の悪化、特に食料不足は2015年の最初の難民が欧州に流入した時より危機的状況にあるため、難民は食料がないキャンプを離れて、欧州諸国へと避難していくことが懸念されている。

22.11.2017

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EUが国境を越えるオンライン・ショッピングを完全自由化

EU議会と欧州理事会及び欧州委員会は11月20日、「地政学的障壁」と呼ばれる加盟国間のオンライン・ショッピングの障壁をなくすことに合意した。デジタル経済担当理事によれば、これによってEU市民は国境を越えてデビットカードもしくはクレジットカード決済の商品のオンンライン購入やホテルの予約を自由に行うことができるようになる。

22.11.2017

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メキシコ国境の壁試作モデルが完成

トランプ大統領が政権について9月後、公約の一つであるメキシコ国境沿いの壁が実現に向けて第一歩となる試作モデル(高さ約9m)8組が完成し公開された。予定ではカルフォルニア州からテキサス州にかけての全てのメキシコ国境に設置される。

20.11.2017

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大統領の核攻撃権と国家緊急事態の長期継続

2001年の9.11同時多発テロ事件の3日後、当時のブッシュ大統領は「国家緊急事態」を宣言した。ブッシュ政権の8年間続いた後、オバマ大統領も「国家緊急事態」を毎年更新、政権期間中の8年間継続した。現在までアメリカは、テロ脅威から「国家緊急事態」下にあることはあまり知られていない。

17.11.2017

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欧州の放射性核種汚染でロシアが原子力事故を否定

欧州各地で2017年9月に観測された放射性核種(ルテニウム106)の地表濃度の異常な上昇した。放出源はウラル山脈近くのロシアもしくはカザフスタンの疑いが濃厚である。一方21日、ロシアは管轄する核施設では原因となる事故は報告されていないことを明らかにした。

22.11.2017

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人間の知性の根幹に脳内ネットワーク結合の柔軟性

過去数世紀に渡る人間の知性形成と脳機能の関係について膨大な研究が行わレてきた。一部の研究者はニューラルネットワークの特定の領域が知性を形成すると考えているが、脳細胞のエネルギー代謝が重要だとする説もある。イリノイ大学の研究グループは知的刺激に対応する脳内ネットワーク間の動的結合の柔軟性が知性形成の根幹をなすことを最新の研究で明らかにした(Barbey et al., Trends in Cognitive Sciences 2017)。

20.11.2017

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ナイーブT細胞の役割解明で免疫療法が新展開か

癌細胞増殖の背景にある免疫細胞に関する最近の研究では、未熟なT細胞(ナイーブT細胞)も調べられるようになった。ミシガン大学の研究グループは、最新の研究でエフェクターT細胞の機能が損傷している場合には、ナイーブT細胞も異常が見られることを発見した(Xia et al., Science Immunology 2, eaan4631, 2017)。

18.11.2017

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2020年に誕生する海上独立国家

海上都市の構想の歴史は古く、ドバイ沖の海上都市サバー・アル・アマドを筆頭に多くのプロジェクトがある。中には独立国家を目指すものもあるが、2020年に最初の海上独立国家がタヒチ沖に実現する。

15.11.2017

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   最近の記事

Week of  13.11.2017

ECBが預金保護廃止を検討

2016年からEUで始まった金融機関の再生・破綻処理の際の「ベイルイン」では、銀行の債権保有者から一般預金者までが破綻処理や救済資金の負担対象となっている。ベイルインが発動された場合、欧州中央銀行(ECB)の規則では、銀行破綻の際に10万ユーロまでの預金が預金保護スキームで守られている。 ECBは、この預金保護スキームを廃止して、代わりに「限定的な預金の引き出し」の検討を始めた。

16.11.2017

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サウジアラビアで何が起きているのか Part 2

今回の粛清は、砂漠のダボス会議」とも呼ばれるFuture Investment Initiative (未来投資イニシアチブ)の開催直後、Startup Saudi Arabiaの国際会議の開催中で起きた。世界中から投資家、政治家、実業家、政府高官、サウジアラビアからも王族、大臣、政府高官、有力投資家や実業家が首都リヤドに集結していた。一度に粛清を実行するには最高のタイミングであったともいえる

14.11.2017

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EUが欧州炭素市場改革に合意

EUは11月9日、パリ議定書に基づく排出ガス規制に本腰をいれるため、2021年後に欧州の炭素市場の改革を行うことに合意した。EU議会とEU参加国は世界最大規模の炭素市場の改革の暫定合意にこぎつけた。重い腰を上げたようにみえるEUだが、炭素市場の過剰供給を解消するだけでここ数年は実質規制は据え置きとなる。

11.11.2017

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サウジアラビアで何が起きているのか Part 1

サウジアラビア国王が4日に汚職対策委員会を立ち上げ、王位継承者であるムハンマド皇太子をトップに任命してから数時間後に、現職大臣4人と経済界の有力者を含む王子11人と官僚を含む38人が相次いで身柄を拘束された。国外渡航は禁止され、銀行口座は凍結、首都リヤドの5スターホテルのリッツ・カールトンで拘束されている。6日にも有力な実業家が拘束、汚職防止の粛清が続いている。

08.11.2017

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サウジアラビアとレバノンとの紛争激化

サウジアラビアは6日、イランが支援するレバノンのヒズボラの攻撃をサウジアラビアによる宣戦布告とみなして強く非難した(ロイター)。敵対関係にあるサウジアラビアとイランはレバノンでたびたび衝突を繰り返してきた。レバノン首相のサード・アリ・ハリリ氏はイランの圧力に抗議して4日、辞任を決めている。

07.11.2017

Updated 11.11.2017 11:02 (JST)

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共和党の補助金打ち切りでEV普及に大打撃

欧州の政府主導によるEV普及は補助金とセットで順調に進んできたが、太陽光パネル同様に政府補助金は普及のためのインセンテイブであり、特定期間に限定される。EV販売が補助金に強く依存しているが、共和党の新税制計画では7,500ドル(日本円で約90万円)の補助金が打ち切られる。

03.11.2017

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テスラEVモデル3生産遅れで第三四半期に6.7億ドル損失

量産車メーカーの洗礼を受けたテスラEVの誤算が鮮明になった。7-9月の第三四半期の損失は13.70ドルで、昨年同時期と明暗を分ける結果になった。同社初の量産車モデル3の生産遅れが足を引っ張ることになった。

02.11.2017

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北朝鮮ハッカー集団の新たな動き

米ウォールストリートジャーナルによると北朝鮮ハッカー集団による米韓軍事計画の不正入手に続き、護衛艦、潜水艦やイージス・システム搭載のイージス艦を製造している韓国の造船会社大宇造船海洋がハッキングされ、機密の軍事情報が流出したことが明らかとなった。

01.11.2017

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FRBバランスシート縮小の据え置きの可能性

FRB(連邦準備制度理事会)のイエレン議長は7月にバランスシートの縮小を10月から実施すると発表した。最大で4.5兆ドルまで膨れ上がったバランスシートを2008年のサブプライム住宅ローン危機前の1兆ドルまで縮小する、バランスンスシート正常化プログラムである。10月を残すところあと1日となり、果たしてバランスシートの縮小が実行に移されたのかに注目が集まる。

31.10.2017

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ホーキング博士の2600年地球滅亡説の真意

2600年に地球が火の玉となって人類は滅亡するから他の惑星しなけれならないというのが本当なら、火星移住計画の推進派にとっては願っても無い警告だが、2600年に何が土嚢な理由で起きるのだろうか。

14.11.2017

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高利益率iPhoneと脱税で潤うアップル

発売されたばかりのハイエンドスマホ頂点に立つアップル社の iPhone X999ドルからという破格の価格となった。製造コストTechInsight357ドルで64%の利益をもたらすXは普及版8より25%製造コストは高くなるものの、43%増しの価格で販売する(ロイター)8699ドルからで利益率は59%となる。製造コストを抑えられた要因は例によってフォックスコンへの水平展開である。

08.11.2017

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抗体のせいで2回目の感染が危険なデング熱

世界的なデング熱流行はまだ記憶に新しいが、幸い日本ではそれほど多くの犠牲者を出すことなく、いつしか忘れ去られようとしている。本当に感染リスクは消えたのだろうか。米国とニカラグアの研究グループによれば一度感染した幼児は二度目の感染の方が症状が重く、危険なことを最新の研究で見出した(Katzelnick et al., Science online Nov. 02, 2017)。

07.11.2017

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ビットコインに量子計算機攻撃の脆弱性

絶対に破られることがないとされてきたビットコインなどの仮想通貨(暗号通貨)が近い将来、量子計算機の攻撃に対する脆弱性が指摘されている。マクアリー大学の耐量子通貨(Quantum Resistant Coin)と呼ぶ研究者グループは、現在の1.5兆ドルにのぼる仮想通貨市場のリスクを明らかにした(Aggawal et al., arXiv.1710.10377v1)。

06.11.2017

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市場に忠実な現実主義のボーイング797

7シリーズの最後となるボーイング797といえば旅客機としては革新的なブレンデッドウイング(Blended Wing)と呼ばれるデルタ翼機構想が知られていた。機体の大型化が進むと強度の関係で主翼と胴体が一体化されたブレンデッドウイングが有利となり、さらに抵抗の少ないため燃費も向上するので、大型機の新しい方向性を示す画期的なデザインであった。

02.11.2017

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完全なEV化がありえない理由

EVと内燃機関の車(ICE)は発電を火力に頼る場合、エミッションに関してはそれほど差がないことが認識されている。現在は主に国内企業がEVシフトに出遅れたとする危機感よりも、現実的にはEVICEを置き換えることは難しいので、車の駆動方式は多様性を持って取り組んでもよさそうだ、という状況に落ち着いている。

01.11.2017

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世界最短アト秒パルスX線レーザー

アト秒スケールの短パルスX線を用いると化学反応中の電子の移動を動画のように観察できる。欧州の基礎科学拠点のひとつであるETHチューリッヒの研究グループは43アト(10-18)秒という世界最短の軟X線レーザーパルス発生に成功した。

30.10.2017

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損傷した心筋細胞を再生する~生体内心筋リプログラミング

ノースカロライナ大学マクアリスター心臓研究所の研究グループは単一細胞RNAシーケンシング技術と数学的モデルに基づいた遺伝子操作と化学的手法で線維芽細胞が心筋細胞に変化する過程を分子レベルで明らかにした。研究グループは再生医療のひとつである生体内心筋リプログラミングと呼ばれる手法を用いたLiu et al., Nature online Oct. 25, 2017

27.10.2017

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記憶のメカニズムに新理論

MITの研究グループは2年前に逆行性健忘症のある例では記憶情報が再構築できない場合でも、書き込まれている場合があることをみいだした。これは記憶の3段階モデルでは説明できないが、このほど同じ研究グループは機能しない記憶痕跡が生まれて、記憶を再構築できるのかを詳しく調べたRoy et al., PNAS online Oct. 23, 2017)。

25.10.2017

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新しい蛋白質が誕生するメカニズム

アリゾナ大学の研究グループは酵母蛋白質が、転写因子であるScratch蛋白質から誕生し、のちにフォールデイングして3次元構造に変化することを見出した(Bungard et al., Structure 2017)。この新しい蛋白質Bsc4(上図)は従来知られている蛋白質のような複雑な3次元構造にフォールデイングされる以前の誕生直後の状態にあると考えている。

24.10.2017

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T  R  U  T  H  in trends

トレンドの裏側にある真実 

EUの強大国化を目指す欧州委員会

 

 EU執行機関である欧州委員会は英国のEU離脱後に、大蔵大臣ポストを据えて財源管理を一層強め、超大国を目指す方針を鮮明にした。ユンケル委員長の構想はEU加盟国の国家財政に立ち入って構造改革を促し、EU結束力を高めて強大国を目指している。

 この方針に英国のEU脱離賛成派は脱離決定を肯定化するものとして反撥する一方で、反対派は英国の離脱がEUの強国化を遅らせるとしている。25日の欧州員会では現在高まっているEU統合の動きを損なわないために、2019年の英国離脱までに財政改革案を進めるよう欧州議会に提案することを合意した。


TECHNOLOGY with IMPACT

 社会を変える注目技術

世界最短アト秒パルスX線レーザー

 

アト秒スケールの短パルスX線を用いると化学反応中の電子の移動を動画のように観察できる。欧州の基礎科学拠点のひとつであるETHチューリッヒの研究グループは、43アト(10-18)秒という世界最短の軟X線レーザーパルス発生に成功した。

分子回転の速度領域は10-12秒、振動は10-15秒だが電子移動は10-18秒の時間領域にある。ETH研究グループは赤外レーザーとキャリアエンベロープ位相制御(注1)を用いて、リンや硫黄の内殻準位を励起させることができる波長領域の世界最短となる軟X線レーザーパルスを発生させた(Gaomnitz et al., OSA Publishing 25, 27506, 2017)。


 

Pick Up TRENDS 

特集コラム 

欧州銀行危機

欧州銀行監督局(EBA)によるEU加盟国の大手51の銀行を対象にしたストレス・テスト(健全性審査)の結果が29日公表される前に、ドイツ銀行の2四半期決算が発表された。純利益、経常収益は大幅に減少して破綻危機が始まっている。これから先、ドイツ銀行が抱えているデリバティブ商品の一部が満期を迎えていることで、破綻が加速する可能性が高い。イタリア銀行の不良債権処理についても、再建案へ政府の関与を巡り政治的混乱が生じている。

活発化する欧州再編成への動き

財政的には不利とされるにもかかわらず、EU離脱に英国民の多くが同調する原因は労働者の機会不均等と不満によるところが大きい。移民の雇用率は英国市民より高水準にあり、EUからの移民に特別の優遇政策がとられていることへの国民の不満が高まっている。EU離脱により移民が出身国に依存しない雇用機会を得る「公平性」が実現する。移民政策や対ロシア制裁による交易の落ち込みなど、EUの政策と国内政策が矛盾する事例が相次ぎEUの結束力が弱まる一方である。

欧州の難民危機

シリアを筆頭に中東の難民は戦争で生命を危険にさらされて欧州に避難したというのは間違いである。10,000人への聞き込み調査によれば、戦争から逃避してきた難民は全体のわずか13.7%にすぎない。ほとんどの難民は経済的理由、すなわち安定な就職先を求めて、欧州への移住を希望している。しかし欧州への移民・難民は各国の扱える範囲を大幅に超え国民に不安を与え、社会・経済を混乱させるに至った。移民・難民の急激な増加で欧州の不安定性が増大し、多様性の受け入れに危惧を持つ国民が増え結果的にEUの結束力が弱まった。


エネルギー科学最前線

大気中の二酸化炭素は温暖化の原因とされ、その排出量規制を巡り世界中の国と企業が血眼になって低減策を模索している。排出量規制に歯止めがかからないため、大気中のCO2を取り込み植物に習って光合成を人工的に行うことにより、空気中の炭素から燃料(アルコール)を合成する研究開発が活発化している化石燃料が欠乏しこれまで期待の大きかった原子力エネルギーとバイオマス・エネルギーが失速して、2050年に倍増するエネルギー需要を満たすことが難しくなってきたからである。そのため原子力から核融合実用炉への移行と、大気中のCO2を使って人工燃料とする人工光合成の研究が期待されている。

遺伝子工学的先端治療法

近年、遺伝子工学的先端治療法の進捗が著しい。各国で重要性が認識され基礎科学の最重要課題の一つとして潤沢な研究開発資金が注ぎ込まれた結果、成果が出始めている。英国癌研究所、ケンブリッジ大学、ダブリン大学の研究チームがこのほど有糸分裂時にBuBR1と呼ばれる酵素蛋白が癌細胞の細胞分裂時に攻撃して破壊することを発見した。BuBR1分子が染色体を複製して細胞分裂した細胞が未熟な状態に置かれ死滅することを見出した(Molecular Cell December 8, 2016)。

期待される先端デバイス

実用化が近い先端デバイスを紹介する。英国ブリストル大学のキャボット研究所の研究グループは高レベル放射性廃棄物から5,000年間電力を供給できる半永久バッテリーを製造する技術を発表した。研究チームは黒鉛型原子炉の使用済み核燃料棒の炭素から、半永久的な寿命を持つダイアモンド・バッテリーが製造できる。ダイアモンドは室温量子計算機素子の材料としても注目されている。またカーボンナノチューブのICチップ実用化も近い。21世紀はカーボンデバイスの世紀となる可能性が高くなった。



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