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メルセデス・ベンツが300万台リコール~デイーゼルゲート第2章

 

VW社の排ガス規制不正に端を発するデイーゼルゲートはメルセデス・ベンツ社の不正に焦点が移り、排ガス不正で調査中にある同社は7月18日に欧州の300万台以上のデイーゼル車を対象としたリコールを発表した。

19.07.2017


最新記事

Week of 24.07.2017

ドイツで広まる感染症の背景に移民問題

現在、ドイツ全土(ドイツに16ある連邦州のうち移民が最も少ないメクレンブルク-フォアボンメルン州を除いて)では、はしかが流行している。はしかだけでなく、先進国の欧米で撲滅されたと言われてきた感染症が再び発生している。その背景には、衛生や医療水準が低い、予防接種を受けたことがない移民の流入による感染症患者の増大が指摘されている。

25.07.2017

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ドイツ自動車メーカーにカルテル疑惑

スピーゲル紙によれば3大メーカーであるダイムラー・ベンツ、BMW、VWは3社が秘密の「作業部会」を通じて、生産コスト、部品供給会社、販売戦略などの(本来は秘密であるべき)重要な企業情報を共有していた。特に問題となるのは後にデイーゼルゲートに発展する排気ガス浄化に関する技術情報が共有されていたことである。

24.07.2017

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FRBバランスシートの正常化プランに疑問符

7月12日に米下院金融サービス委員会で、米FRB(連邦準備制度理事会)のイエレン議長は、バランスシートの縮小を年内に実施する予定があることを明らかにした。25~26日に予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)で、2015年12月の政策金利の利上げ開始以降の5度目の引き上げとバランスシートの縮小の実施時期を発表するかが注目される。

22.07.2017

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カタロニアの独立を求める州民投票

スペイン政府はカタロニアの独立を求める国民投票を何としても阻止する構えだったが、州政府はついに2017年10月に実施が決まったことを発表し、スペイン政府との政治的、法的な抗争でスペイン内政の混迷が深まる。

21.07.2017

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ドラッグデリバリでスパイスが癌細胞を死滅させる

クルクミンはウコン(ターメリック)などのスパイスに含まれるポリフェノール化合物だが、ナノ粒子によるドラッグデリバリによって癌細胞を死滅させる働きがあることが最新の研究によって明らかになった(Kalashinikova et al., Nanoscale, June 09 (2017))。

26.07.2017

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人体の動きで発電する極薄膜デバイス

人間が動き回ることで発電し充電が可能であれば携帯端末のバッテリー充電に気を使う必要もなければ、電気のない野外でも不便はない。ヴァンダービルト大学の研究グループは発電機能を持つ上着やスカート、シャツで発電を可能とする黒リン極薄膜発電デバイスの研究開発に成功した(ACS Energy Lett., 2017, 2, 1797)。

24.07.2017

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大気中のCO2からカーボンニュートラル燃料を製造

フランスのパリ大学とアルゼンチンのコルドバ大学の研究グループはCO2からメタンを製造するカーボンニュートラル燃料製造技術を開発した(Rao et al., Nature online July 17, 2017)。新しい手法ではアセトニトリルに溶かした CO2をトリメチルアンモニアで修飾した鉄ポルフイリン触媒により太陽光照射下でメタンに還元される。

22.07.2017

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スマホ感覚のe-シェアバイクMobikeが人気

中国では都市部でスマートバイクの整備が加速しており、Mobikeの利用者は1億人にもなる。中国都市部での成功の勢いで欧州や米国にも進出する機会を伺うe-シェアバイクMobikeとはどのような特徴があるのか。

19.07.2017

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Week of  17.07.2017

メルセデス・ベンツが300万台リコール~デイーゼルゲート第2章

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19.07.2017

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不正医療で起訴される米国医療関係者

米国では、2007年頃から鎮痛剤の依存症や過重摂取による中毒死の増加が社会問題となっている。2015年には5万2000人、2016年には過去最高の5万9,000人が死亡している。この依存性の高いオピオイド系鎮痛剤を過剰に処方し、医療保険を利用して診療報酬を不正請求した詐欺容疑で医師、看護師や医療関係者計412人が起訴された。

15.07.2017

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暴徒化したG-20デモの背後にブラック・ブロック

7月7~8日にドイツ、ハンブルグで開催されたG-20で警官2万人が抗議デモ隊の警備にあたった。「地獄にようこそ」と銘打ったデモには、ヨーロッパ中からプロの極左集団、無政府主義者、反グローバリズム、反資本主義、反ファシズムなどを提唱する活動団体や環境保護団体が参加した。暴徒化した抗議デモは暴徒化、3日間続いた結果、警察官476人が負傷、186人が逮捕、225人が拘束された。

13.07.2017

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EV市場に参入するドイツ車メーカーの思惑と勝算

今年のパリ国際オートサロンではドイツ自動車メーカーが一斉に自社のバッテリー技術とコンセプトモデルをアピールし大競争時代の幕が切って落とされた。ポルシェ社はパナメーラPHV、BMWはi3のバッテリーアップグレードを発表したほか、GMドイツはOpelブランドで、Boltの欧州版Ampera-eを2017年から生産開始予定である。

12.07.2017

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米国景気後退を示す政府歳入の減少

米国経済の健全性の指標の一つ、12カ月移動平均でみる米国財務省歳入は6.6年ぶりの低い水準に達し、2008年7月のサブプライム住宅ローン危機前のような減少パターンをみせている。前年度比でみると、政府歳入は2013年から減少傾向にあり、マイナスとなったのは2017年4月で5カ月連続となる。

09.07.2017

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EU脱退後に上向くイギリス経済

EU離脱宣言後に予想された大きな減速は見られず、3月には2017年の英国の経済成長率は2.0%に上方修正された。これを裏付けるようにシンクタンクのオックスフォード・エコノミクスは今後の英国経済の成長は他のEU諸国を上回るとの予測を発表した。

07.07.2017

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破産危機が迫るイリノイ州

今では「アメリカのベネスエラ」と呼ばれるようになった米イリノイ州は、財政破綻寸前の状況にある。2010年以降、増加を続けきたイリノイ州政府の未払い残高は現在151億ドル以上にまで膨れ上がり、年金債務は2,510億ドルに昇る。中西部で最大人口の同州が50州で初めて、連邦破産法第9章を宣言する州となるのは時間の問題となった。

04.07.2017

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英国に突きつけられた600億ユーロ

英国は独占禁止法違反でEUから罰金を科されたグーグルとは比較にならない巨額(最大600億ユーロ~7.7兆円)の追徴金を突きつけられている。英国はEUの正式脱退以前にこの金額を払わなければならないが、過去40年にわたってEUに多額の負担金を支払ってきた英国は国民の同意を得ることが難しいとして、支払いを拒否する姿勢を見せている。

03.07.2017

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室温で動作する単一電子トランジスタ

ハンブルグ大学の研究グループはラングミュア・ブロジェット法で成長した金属ナノ粒子層を用いて室温で動作する単一電子トランジスタを製作し、その動作確認に成功した(Science Advances 3:e1603191 (2017))。

17.07.2017

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生物多様性への気候変動の影響

ライプチヒ大学の研究グループはミネソタ州のシダー峡谷の生物多様性を観察した結果、地表の植物の生命機能には地中の線虫の活動が大きな影響を与えており、気温上昇はこうした土壌中の生命活動を助長することから生物多様性を維持するには生物多様性が不可欠であることを見出した(Sci. Adv. 3:e1700866 (2017))。

15.07.2017

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ウイルス感染症の治療法に進展

オーストラリアのRMIT大学の研究グループはウイルス感染で人体に与える影響を詳しく調べ、植物、きのこ、動物にみられるある種の生物学的プロセスがネズミ(と人間)へのウイルス感染力を増大させる働きがあることを突き止めた。

13.07.2017

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フランスが原発の1/3を停止

原子力大国フランスに大きな変革が押し寄せている。2015年に社会党が多数を占める議会は、政府が原発依存率を2025年までに75%から50%に引き下げる法律を可決した。法律の数値目標を達成するため、新政権の環境大臣は2017年10日にフランスの脱原発を図るため最大で原発の1/3を停止する可能性があることを示唆した。

11.07.2017

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変質者の異常さは脳神経障害に起因

刑務所に収容されている50名の囚人の脳MRI検査の結果を調べた最近の研究で変質者が発作的衝動に任せて反社会的な行動に出るのかが科学的に解明された。研究によれば変質者の行動の特徴は突発的な行動に価値を見出す一方でそれが引き起こす将来起きる問題を無視することにある(Buckholtz et al., Neuron July 5, 2017)。

10.07.2017

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炭素・水サイクルにおける森林の役割

アリゾナ大学を中心とするサイバース(CyVerse)プロジェクトはコロラド州ボルダー地域の炭素、水サイクルを定量的に解析し、炭素蓄積量が地形に強く依存することを見出した(Swetnam et al., Ecosphere 8,4, e01797 (2017))。

09.07.2017

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未来都市マスダールの新交通システムPRT

マスダールPRTは2010年11月から現在までに2駅間を1日当たり18時間、試験的に運行し、200万人の乗客を無事故(稼働率99.6%、故障に対する信頼性99.9%)で輸送した実績を持つ。マスダールは本格的なPRT導入を目指し路線を拡張し自動運転を行う次の段階に移行する。

07.07.2017

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T  R  U  T  H  in trends

トレンドの裏側にある真実 

世界はいま危機の季節(冬)にある~フォース・ターニングの警告

 

ハートフォード市は人口約12万のコネチカッット州の州都であり、金融業が集結する全米で最も豊かな州の金融中心で米国の豊かさの象徴であった。人口12万だが都市圏人口すなわち通勤圏人口は120万人以上となり、全米44位のビジネス都市である。ニューヨークからボストンに向かうUS95に近いこの街が急速に銀行関係の高層ビルが建ち出したのは80年代で、コネチカット州にニューヨーク市から本部を移す企業が増えだした時代に重なる。


TECHNOLOGY with IMPACT

 社会を変える注目技術

癌細胞の増殖速度を抑える新しい手法

 

癌は複雑な病気であるがその定義は極めて単純で、異常細胞の増殖である。ロチェスター大学RNA生物学研究センターの研究グループは肝臓癌と子宮頸癌に対して、異常細胞の増殖速度を抑える新しい手法を開発した(Science 356 6340 859 (2017))。

異常細胞すなわち癌細胞の特徴は「細胞周期」の異常である。全ての正常細胞では分裂と成長がDNAの複製と分配を含む一連の周期を持つ。癌細胞では細胞周期が暴走し分裂・増殖を際限なく繰り返し周囲の正常な細胞組織まで侵略して破壊していく。


 

Pick Up TRENDS 

特集コラム 

欧州銀行危機

欧州銀行監督局(EBA)によるEU加盟国の大手51の銀行を対象にしたストレス・テスト(健全性審査)の結果が29日公表される前に、ドイツ銀行の2四半期決算が発表された。純利益、経常収益は大幅に減少して破綻危機が始まっている。これから先、ドイツ銀行が抱えているデリバティブ商品の一部が満期を迎えていることで、破綻が加速する可能性が高い。イタリア銀行の不良債権処理についても、再建案へ政府の関与を巡り政治的混乱が生じている。

活発化する欧州再編成への動き

財政的には不利とされるにもかかわらず、EU離脱に英国民の多くが同調する原因は労働者の機会不均等と不満によるところが大きい。移民の雇用率は英国市民より高水準にあり、EUからの移民に特別の優遇政策がとられていることへの国民の不満が高まっている。EU離脱により移民が出身国に依存しない雇用機会を得る「公平性」が実現する。移民政策や対ロシア制裁による交易の落ち込みなど、EUの政策と国内政策が矛盾する事例が相次ぎEUの結束力が弱まる一方である。

欧州の難民危機

シリアを筆頭に中東の難民は戦争で生命を危険にさらされて欧州に避難したというのは間違いである。10,000人への聞き込み調査によれば、戦争から逃避してきた難民は全体のわずか13.7%にすぎない。ほとんどの難民は経済的理由、すなわち安定な就職先を求めて、欧州への移住を希望している。しかし欧州への移民・難民は各国の扱える範囲を大幅に超え国民に不安を与え、社会・経済を混乱させるに至った。移民・難民の急激な増加で欧州の不安定性が増大し、多様性の受け入れに危惧を持つ国民が増え結果的にEUの結束力が弱まった。


エネルギー科学最前線

大気中の二酸化炭素は温暖化の原因とされ、その排出量規制を巡り世界中の国と企業が血眼になって低減策を模索している。排出量規制に歯止めがかからないため、大気中のCO2を取り込み植物に習って光合成を人工的に行うことにより、空気中の炭素から燃料(アルコール)を合成する研究開発が活発化している化石燃料が欠乏しこれまで期待の大きかった原子力エネルギーとバイオマス・エネルギーが失速して、2050年に倍増するエネルギー需要を満たすことが難しくなってきたからである。そのため原子力から核融合実用炉への移行と、大気中のCO2を使って人工燃料とする人工光合成の研究が期待されている。

遺伝子工学的先端治療法

近年、遺伝子工学的先端治療法の進捗が著しい。各国で重要性が認識され基礎科学の最重要課題の一つとして潤沢な研究開発資金が注ぎ込まれた結果、成果が出始めている。英国癌研究所、ケンブリッジ大学、ダブリン大学の研究チームがこのほど有糸分裂時にBuBR1と呼ばれる酵素蛋白が癌細胞の細胞分裂時に攻撃して破壊することを発見した。BuBR1分子が染色体を複製して細胞分裂した細胞が未熟な状態に置かれ死滅することを見出した(Molecular Cell December 8, 2016)。

期待される先端デバイス

実用化が近い先端デバイスを紹介する。英国ブリストル大学のキャボット研究所の研究グループは高レベル放射性廃棄物から5,000年間電力を供給できる半永久バッテリーを製造する技術を発表した。研究チームは黒鉛型原子炉の使用済み核燃料棒の炭素から、半永久的な寿命を持つダイアモンド・バッテリーが製造できる。ダイアモンドは室温量子計算機素子の材料としても注目されている。またカーボンナノチューブのICチップ実用化も近い。21世紀はカーボンデバイスの世紀となる可能性が高くなった。



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