ブラジルが癌治療に大麻を認可

Photo: where to buy organics

 

麻(Hemp)に放射性物質の除去作用があることは記事に書いた。その麻に癌治療効果があることも古くから知られている。この度自然食品大国のブラジルで癌治療効果のある自然食品として大麻油(Hemp Oil)(注1)が認可を受けた。大麻油はこのほかにもてんかん、パーキンソン病、慢性の痛みに対して効果がある。

 

(注1CannabidiolCBO)と呼ばれる品種。効能は古くから知られていたが薬剤会社の強い圧力で治療薬として認可されていなかった。特に米国では大麻と同一視され排斥しようとする動きが目立った。

 

 

米国政府が大企業の権益を守るために様々な圧力を国民にかけてきた。中でも麻の認可に反対する製薬業界は徹底していた。連邦政府が治療のための大麻の使用は麻薬系薬剤の販売を阻害するため全面禁止されていることもそのためである。しかし麻薬系のドラッグを常用する患者は全米で増加し、最近ではプリンスの死にも関係している。

 

ブラジル政府は医師の処方箋と輸入許可があればCBDの処方箋を認めた。一般の大麻由は荒れ地で栽培されるため不純物が含まれ、偽装も多いが医療用に販売されるCBDは純度が高い。

 

 

癌治療を歪める製薬会社

癌治療薬市場は数10億ドル(数千億円)規模の産業であり、既得権をめぐって薬事会社が結託して政府に圧力をかけることで知られている。製薬会社にとっては自然食品が治療に使われば、患者にとっての利益より権益を優先する。そのため医療用大麻は癌治療薬販売の天敵であるため、医療用大麻同様、CBDも迫害を免れない。

 

しかし副作用のない自然食品で癌治療を行うことは個人の自由であり、企業権益に優先されるべきであることの認識が広まり、米国政府の力が弱まった。ブラジルの認可はそうした製薬会社と利害関係のある米国政府の弱体化を反映している。

 

 

ブラジル政府の認可をきっかけとしてCBDと麻栽培の認可を求める機運が高まった。化学療法の利益構造で癌治療が歪められ企業が政府を動かして自然食品の治癒力を封じ込めようとする動きに世界的な反撥が高まっている。米政府の弱体化は患者に優しい自然の力(免疫療法と自然食品)に動き出している。一般国民の認識が進み正当な権利が主張されるようになれば、ほころびの見えている企業の代理としての政府は弱体化を免れない。

 

 

ブラジル政府の決断はそうした動きの先頭を切るもので他国でも同様な動きが続けば、薬餌会社は打撃を受けやがては正常な医療が戻ると期待される。もちろんCBDを購入する前に製品の詳細と分析データ(純度)に注意を払う必要がある。自然商品の販売が増えれば偽造品や粗悪品を流通も増えるからだ。