認知症が13年で倍増~6人に1人の時代

03.10.2016

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英国の公衆衛生局の調べでは2014年の認知症患者数は850,000人で、死亡者数(73,189人)は2001年の6.6%から2014年までの13年間で、15.8%倍増していることがわかった。認知症患者は850,000人は英国民の6人に1人の割合で、このまま増えれば2050年には200万人となる

 

アルツハイマー病は代表的な認知症だが、その他も含めると世界の認知症患者は3,600万人であるが、近年増加率が加速しておりWHOの予測でも2050年には2012年度比で3倍以上になる。アルツハイマー病は正常の場合は血液で排出されるアミロイドβ蛋白が蓄積することに起因するとされているが、詳細なメカニズムはよくわかっていない。下図はアルツハイマー患者(右)と正常な人(左)のPETスキャンであ、前者ではグルコース代謝の異常な低下が特徴である。

 

mage: chm.bris.uk

 

認知症患者の増大は高齢者数の増加によることと認知症による死亡者数が減少したことによる可能性が高い。高齢者人口の増加と比例して認知症患者数が増大することは避けることができないものだが、すべての患者が治療を受けられるわけではない。高齢者数の増加に加えて認知症患者の増加は先進国の衰退に拍車をかけていることは明らかである。

 

 

Source: brainpower

 

デューク大学のマウスを使った研究によれば、本来は脳細胞を防御するはずの免疫細胞が蛋白に対する異常な攻撃によって、アミノ酸であるアルギニンの局所的な欠乏を引き起こすことが認知症の初期症状を引き起こすことがわかっている。アルギニン分解を阻害する薬剤の投与で、認知症を抑えることができるという。

 

このためアルギニンの欠乏を抑える治療法がアルツハイマー病に使える可能性があるが、研究は始まったばかりでマウス実験の結果がヒトの治療に効果を発揮するかは不明である。