エネルギー科学最前線

CO2から燃料をつくるナノ触媒の開発に成功

ークリッジ国立研究所の中国人を中心とする研究チームが貴金属の代わりに銅ナノ粒子をグラフェン上の電極として、電気化学的にCO2から酸素を除いて燃料(エタノール)に変換する技術を開発した。原理的には年間38億トンにのぼる温室効果ガスから燃料が合成できるという夢のエネルギーが手に入ることになる。

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MITのトカマクが超高温プラズマ世界最高圧力を達成

MITのトカマク炉は5.7Tの磁場中で3500万度の高温プラズマの圧力が、世界最高の2気圧を記録した。プラズマ体積は1立方m、持続時間は2秒であった。他の研究機関のトカマク炉では1気圧のプラズマである。遅れてITERに参加した米国は2012年に財源難からMITトカマク予算を削除した。それでも議会が3年間の延長予算をMITにつけ成果を出した。

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地熱発電・波力発電の将来性

再生可能エネルギーの中で中心とされてきた太陽光も風力もそれぞれ固有の問題(注1)を抱え、普及が進まない。またバイオ燃料もCO2排出量の優位性が否定され化石燃料の代替燃料としての地位を失いつつある。一方で地熱や波力発電はクリーンで安定な自然エネルギーとして注目されている。

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風レンズ風力発電~エネルギー危機を救う日本の技術

風力発電の効率の決め手であるタービン形状は技術開発が進められ、ここ数10年でエネルギー変換効率は向上し、太陽光発電と並んで代表的な再生可能エネルギーとなった。これまでの漸進的なタービンの改良に対して、最近九州大学の研究グループによって提案された「風レンズ」は画期的といえる。風レンズはタービンブレードを取り囲む円形の筒で、内径は下流側で絞り込まれている。

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コンパクトなトカマク方式で核融合が可能に

原子炉の老朽化にも関わらず新規建設が進まないため世代交代が困難になりつつある核分裂による原子力利用は進展が遅い。さらに廃炉やバックエンドと呼ばれる使用済み核燃料の再処理と最終処分をめぐって解決策が示されないままである。化石燃料の枯渇と倍増する需要の救世主となるはずであった原子力を新エネルギーとする政策に黄信号がともった。

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