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Planet Xと呼ばれる太陽系の9番目の惑星の実在は冥王星の外側にあるとされてきたが、このほどカルテックの研究チームによって冥王星よりずっと大きい質量を持つPlanet Xが冥王星の外側に存在することを明らかにした。
ただし第9番目の惑星を発見したわけではない。Astronomical Journalに掲載された論文のなかで研究チームは惑星が冥王星の外側にある6個の軌道上の天体であるとしている。驚くべきことに6個の異なる軌道は太陽系の4分円内で太陽系軌道面からほぼ同じ角度で傾いている。このような確率は1/14000となり極めて特殊な状況であるという。
第9番目の惑星の重力によってこれらの6個の単体を引きつけられその周りを周回する軌道上に存在するとみられる。計算により第9番目の惑星の死tsy量は地球より大きく海王星程度で、質量が地球の10倍であるため重力で大気が厚い。そうなると冥王星の外側に冥王星より4500倍も質量の大きい惑星が存在することになる。
冥王星は太陽から46億光年離れているのに対して第9番目の惑星は最も近ずいたとき200億光年の距離で最も遠いところでは1000億光年も離れるそのため太陽の周りを一周するのに10000から20000年かかるという。冥王星の外側に惑星が存在する可能性は数年前にわかっていた。海王星の外側には天体が存在しないと思われていたが研究チームはカイパー帯の外側に氷のかけらの集まりがあることを発見したからである。
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「セドナ」と名付けられたこの氷の集まりのように別の天体がある可能性が示唆されたもののその後の観測で新しい天体はみつからなかった。2014年にセドナを発見した研究者らはカーネギー研究所の研究者とともにセドナのような未知の天体がカイパー帯の外側に存在することを突き止めた。「セドナ」のような天体の軌道に影響を与える第9番目の惑星の存在が確かになったが、発見はされていない。
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結局、セドナのような6個の天体の軌道の内側に冥王星より数千倍も大きい質量を持つ惑星を仮定したシミュレーションで6個の天体のふるまいがよく説明できることがわかった。セドナも実は5億年ごとにカイパー帯上に戻るだけで楕円軌道上にある。また5個の天体の軌道は惑星面に垂直となっていることもわかった。
研究チームによれば第9番目の惑星は太陽系が創生されたときに巨大なガス状の星間物質からつくられたとしている。第9番目の惑星が発見されたときにこれまでの惑星に関する常識が覆る。