中国のWiFi事情
















中国のWiFiインフラがものすごい速度で整いつつある。わずか2年前まではPCによるインターネット接続はLANケーブルを使っていたが、今年はケーブルが消失。スマホユーザーの増大はわかるが、PCでもWiFi接続が主流になった。


街を歩くとFreeWiFiがやたらと多いことも驚きである。若者のスマホ所有率はほぼ100%だがが若い女性は決まってiphone。新幹線の車内ではきいたことがある着信音が一斉に鳴り響く。男性はandroidoが主流であったが、今回きがつくと学生でも5sとか5、4sとか型落ちモデルが増えた。推測するに型落ちモデルが安く手に入るのだろう。


いわゆるガラケーは最安値50ドル〜5,200円くらいで手に入るらしいが、日本でも機種によっては実質ゼロ円だから、そんなものなのかもしれない。WiFiを介したネット回線速度がおもしろいように時間で、刻々かわる。


複数の場所で測定してみたが使い物になるのは早朝のみで、」1.8-2.0Mbpsはでるが、昼を境に低下していき夕方になれば200kbps、夜がひどくて50kbpsくらいに落ち込む。もちろん動画は再生不可能。


だがしかしおもしろいことに8時で速度が上がっていき、夜9時くらいには200-400kbpsで、Youtube動画再生に支障なくなる。この時間依存は街中の各所で測定し、都市を変えて測定しても同じ結果だった。


なぜ夜8時なのだろうか。若い友人たちと話をしてなんとか理由を推測できた。つまり時間帯で変化するのはPCユーザーでなくスマホユーザーらしいこと。次に8時の理由だがこれは食事が終わる時間帯。つまり夜の食事が済むまでは連絡をとっったり外食プランをたてたりして情報交換や取得(ダウンロード)が増えるのだ。


この推測だと都市部の若者のスマホ利用が混雑の原因だが、それを証明することができた。日本ではお盆に帰省で都心の人口は激減する。中国では無宗教だがお盆の風習の名残のせいか8月はじめの2週間は夏休みとなり、人々が帰省する。


この時期に速度を図ると夕方の速度低下が少なく、回線速度は落ちても300-300kbpsがでていてそれ以上に落ち込まない。ということで時間依存は1日での変化と季節による変化が甚だしいことがわかった。なお中国のWiFiルーターは動画などダウンロード中のエラーで簡単にコケるが、復帰に結構な時間がかかる。


しかし若者にきくとパケット契約をしている人はほとんどいなかった。そのくらいFreeWiFiがどこでもつながる。そのかわりVPN契約でGreat Firewallを超えるためにお金(月1,000円)を使うことの方が大切らしい。


そういう私もVPNのお世話になった。しかし中国の場合、混雑度の緩和のためにはネットワークとサーバーの増強が必要な「成長期」にあるようだ。しかしFreeWiFiが中心になれば日本でも高いパケット契約で利益を出すことは難しくなることは目に見えている。FreeWiFiを提供しなければ人気がでない、提供しすぎるとパケット契約が減る、というパラドックスはやむを得ないかもしれない。