中国のマンションについて

Photo: Vectormu.com

 

 中国に建てられた高層アパートの数は天文学的だ。日本の大都市近郊にもニュータウンに高層マンションが密集している風景は珍しくない。

 

 沿線の新しい駅につくられることが多いがその規模が中国に比べられるものではない。さすがに相当の建築中のアパートは鬼城と呼ばれる、入居者のいないコンクリートの塊になる。

 

 筆者はマンション住まいだが新しいマンションができるたびに、モデルルームに出向いてはインテリアや建築技術がどのような変化を遂げているのかをみることにしている。

 

 間取りにはそういうことから興味がわく。中国のマンションの間取りはどうなのだろうか。

 

 その間取りを手にいれることができた。3LDK、88m2なので広さ的には日本の標準である。よくみるとリビングについては日本と同じ。


 やはり中国が力を入れているのはキッチンだ。ダイニング前にカウンターでL字の日本に比べて比べて大きさは1.5-2倍のコの字型、つまり島のないアイランド。キッチンは中国の勝ち。

 

 キッチンにこだわるならどこかでスペースを補わなければならない。しかしよくみるとトイレが2箇所。主寝室ともうひとつの部屋に。

 

 ウーン。理由がわかったトイレに隣接するはずの風呂がないのだ。そのかわりシャワールームと思われるスペースがそれぞれついているのである。

 

 そうか、誰かがいっていた。中国では風呂に入らない。それなら理解できる。


 そういえば台湾の友人(注:台湾は日本から温泉博士が行って日本流の温泉を紹介したので温泉が大人気)が言っていた。本土の人を台湾の温泉に招待したら、裸になるのを怖がって何か着て温泉に浸かっていた、と。

 

 そういえば中国に温泉があるという話はきいたことがない。でもきっとマンションに風呂をつけたらヒットするだろう。