そのまま受け入れるのか




















 鳥取のスターバックス開店で1,000人以上が並んだという。日本人がアメリカの文化(少し現実にはノスタルジック)を受け入れる際に、なるべくそのままで向こうのサービスを変えずにしてもらいたいと願うようだ。


 だから店のつくりにしたってどこも同じ。個性がないというか。


 中国のスターバックスはかなり違ってみえる。彼らにとっては自分たちが中心だから、相手に自分を合わせる日本と違って、向こうを自分に合わせる。


 写真の店は凄い。確か金沢にも、東京でも下北にこんな感じのコーヒー店があって、雰囲気が街並みに溶け込んでいた。


 最近、古民家を改造したイタリアンレストランが郊外にできている。外からみたら完全に和風、だが中は居心地のよいイタリアンで、ギャップが新鮮なのだ。


 地方に行って楽しみのひとつはそんな隠れた驚かされる店をみつけることであり、味にしたってそういうこだわりのある店のオーナーがいれてくれるコーヒーは問題なく美味しい。


 上海の中心にあるスターバックスのスイーツは中国風ケーキで、アメリカンドーナッツではないのがおもしろい。


 考えてみると日本が最初に外国文化を取りれた時にはそのままだと口に合わない、とか言い訳して味付けや体裁を国内向けに変えていたんだっけ。


 そのためアメリカ人をマックやケンタキー、ピザハットに連れて行っても変な顔をしてた。いまスターバックスは世界共通の風味、ワンワールド状態だがこういうアレンジは必要なのかもしれない。


 国や地域の個性を大切にする、というワンワールドへの反抗をみせないといつのまにか気がついたら、ワンワールド食生活になっているのはいやだ。


 もうひとつ傑作なスターバックスの写真が下である。これは極め付けだが、インパクトが凄いと思いませんか。このくらい個性があったらワンワールドも逃げていくだろう。