欧州で鍛えられるセキュリテイ度ーPart3イタリア





















 ローマテルミニ駅(上の写真)からスリル満点のジプシーキッズとの抗争が始まる。テルミニ駅構内は何が起きても不思議は無い異次元空間で、ちょうどスターウオーズでいえば「サンドピープル」のような人たちが、この空間を漂っている。


 テルミニ駅で注意すべきことは話しかけられても応対しないこと、だがそれを避けるのは事実上不可能だ。しかし最低限注意することは駅の北側(列車の先頭に近い)はいいが、南側(列車の最後尾に近い)に旅行者とわかる格好で行ってはならない(と何度も現地の友人に念を押された。)また白いタクシーに乗っては行けない。


 それでは、と話しかけてくる危険なタクシーの運転手達を丁重にやい過ごし、駅前のチンクエチェント広場を横切ってしばらく歩くと共和国広場という円形のスペースに対照的な建物が相対して立っている。


 ひとつはサンタ・マリア・デランジェリ・エ・デイ・マルティーリ聖堂、もう一方はローマで高級ホテルのひとつExedraだ。前者にはジプシーキッズがうろうろして、旅行者を伺う。後者は高級ホテルを好む観光客でにぎわいローマでは異質である。


 あるときマルティーリ聖堂を通りかかると明らかにジプシーとわかる若い女性が近づいて来た。ジプシーかどうかは目をみればすぐわかる。魅力的だが鋭いので。近づいてくる女性の後ろにはもう一人女性がいた。母親らしい歳でこちらの女性はジプシーアイズは持っていたがボロボロの着衣で、「サンドピープル」だった。


 若い女性はどんどん接近してくる。ジプシーキッズの見分け方は外国人(西洋人)特有のある距離(防空識別圏?)以内に他人に接近しないが、ジプシーキッズはあっという間に体に接触するほど近くに寄ってくる。


 今の若い女性なら「近い!」という距離だ。しかしこの女性は魅力的だったので、とりあえず私は接近を許可した。安心したのかこのジプシー女性は今にも抱きつこうとしている。ジプシーキッズだ!そう判断したのだが、ジプシーアイズに負けそうになった自分がいた。


 しかし抱きつく瞬間に意外な展開があった。さっと女性達が入れ替わったのである。母親が娘を守ろうとしたのか、スキルのある母親が役割を分担していたのかわからないが、とにかくいま私に迫っているのは「サンドピープル」になった。


 母親を撃退したのは自衛本能だ。ローマのスリは特徴があってスキルがないので、パリでの注意を引く別働隊、今回は魅力的な女性、など手を変え品を変えて、注意をそらさないとバレバレになる。


 とりあえずジプシーアイズの魅力的な女性が接近して来たら、その後ろを確認しよう。

 

 共和国広場にたつExedraホテル。一泊〜$300で「いかにも高級」というたたずまいではああるが、個人的には好きではない。