ドイツに行く人はたいていフランクフルト経由だが、フランクフルトは広くて国内フライトに乗り換えるのは足腰がきたえられる。特に重いTUMIを引きずって歩く場合にはこたえる。一方、シュツットガルト空港はコンパクトで幾何学的なデザインではるかに快適に乗り換えができる。さてシュツットガルトで何が楽しみかといえば(あくまで個人的だが)ふたつある。
ひとつは友人のドイツ人とビールとソーセージの組み合わせを堪能すること。ドイツ人とビール好き日本人がこの瞬間、垣根がすっ飛んで共に生きる喜びを感じる瞬間である。
シュツットガルトは歩き回るにはちょうど良いサイズで、古い街並と対照的な近代的なモールなど、みどころはたくさんある。
そのなかで私が足を運ぶのはメルセデスベンツ博物館である。シュツットガルトにはポルシェ博物館もあるのだが、こちらははがっかりするほどこじんまりとしている。失礼だが国内によくあるスポーツカー博物館とさして変わらない規模である。
一方、ベンツ博物館はメルセデス社の、というよりは自動車の歴史について、膨大な資料と貴重な実車展示があるのでおすすめである。車好きには殿堂のようなものらしく、車好きの友人はBMWのレンタで行ったそうだが、失礼になるので駐車場の一番奥にBMWを駐車したそうだ。確かに上の建物に一歩入る瞬間はあらたまった思いになるから不思議だ。
ここでは事前に申し込みをしておくと団体用に、特別のスタッフがついて丁寧に説明してくれる。みどころはたくさんあるのだが面白い展示のひとつは、天皇の車であるが、その紋章の花びらの数が合わないのだ。きけば天皇の紋章は天皇が乗らない場合につけることはできない、ことに配慮したといっていた。
他にもVIP車の展示がたくさんあり、法王の車もあった。法王が狙撃されて暗殺されそうになってから防弾ガラスを強化した、いわゆるPope Carに乗っていることは有名だ。
車の歴史を語る上でベルセデスベンツ1号車も欠かせない。また米国で市販車で世界最長距離を走りきったベンツなど車好きにはたまらない。
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