ウイルス発生と合わせたワクチン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 西アフリカでは過去最大規模のエボラ出血熱の感染拡大により1000人以上の死者が出ており収まる気配がない。今回はいままでのケースと事情が異なるかもしれない。医療関係者の感染と死傷者がでている点、それと接触感染に加えて空気感染が起こる事、のふたつである

 

 ワクチン開発と治療法の確立がかつてないほど緊急に求められている。今回のワクチンと治療薬の対応は、閉じ込めに失敗した割には早い動きである。政府主導のもとで今後1、2カ月間のうちに」数万回分のワクチンの製造が可能になるとしている(カナダ)。


 世界保健機関(WHO)が緊急措置として使用を認めた未承認薬"ZMapp"は、細胞付着から膜の融合までの経路を阻害するとされるが、エボラウイルスにはいくつかの種類があるので、それらに対応させるには継続した研究が必要である。

 

 また未承認薬の投与がなされ快方に向かった患者も報告されている。これらの動きをみていると、あたかもエボラの感染が広がるのを待っていたかのようである。エボラ以外にも製薬会社のワクチン疑惑が後をたたない現在、エボラをきっかけにして大量のワクチンや治療薬の販売で利益を得ようとするのかもしれないという疑問すら浮かぶ。

 

 富士フイルム傘下の国内企業が開発したインフルエンザ治療薬 "ファビピラビル"は、RNA合成に関わる酵素の働きを阻害するもので、エボラウイルスでの効果は未確認だが、米食品医薬品局(FDA)が臨床試験を検討している。

 

 感染経路が不明のままのエボラ出血熱であるが、ついに国内でも蚊が感染元であるデング熱の患者がでた。都市部での感染拡大がないとよいが感染症への警鐘ととらえるべきだろう。