ソマリアの自動車爆弾は同時多発テロか

16.10.2017

Photo: abc7ny

 

1014日のソマリアのモガデイシュ(下図)のトラック爆弾テロは137人の死者、負傷者300名以上となった(AFP)。買い物客で混雑する土曜日の商店街に置かれたトラックが爆発したことで、死傷者が増えたとされる。

 

Credit: Google Map

 

内戦による消耗が激しいソマリアにとって、今回の爆発は最悪のテロ攻撃であった。負傷者の多くが別の病院に搬送されているために正確な数字は当局もつかめていない。ソマリア政府の転覆を狙ってこれまでもアルカイダ系の武装勢力Shabaabが多数の自爆テロを繰り返してきたが、今回のテロの実行を認めていない。

 

現場は建物が崩壊し瓦礫の山となり、爆弾の威力が大きいことをうかがわせる。CNNによれば爆発は2回あり、最初の爆発で繁華街の中心にあったサファリホテルは建物が崩壊した。2回目の爆発はマデイナ地区で起きた。同時多発爆弾テロは人ごみの多い地区を狙い死傷者を最大にするように仕組まれた。大量の爆弾を仕込めるトラックが使われたことが爆発力が大きかった理由である。

 

ガーデイアン誌の推計では死傷者の合計は500名以上となる史上まれにみる爆弾テロに現地は混乱が広がっている。

 

 Updated: 16.10.2017 16:57

シカゴトリビューンによれば死者は276人にのぼり、死傷者数は500名を大幅に上回るアフリカ史上最悪のテロとなった。これまでアフリカのテロとしてはケニヤのガリーサ大学の爆発(2015年)、ケニヤとタンザニアの米国雨大使館の爆弾テロ(1998年)があるが、単独テロとしては今回の規模が上回った。

 

Updated: 17.10.2017 11:46

時事通信によれば死者数は300名を超えたことを当局が発表した。死者数の最終確認が遅れている理由は負傷者の身元確認ができないことと、収容先の病院数が多いことであるが、爆発規模がこれまでのものに比べて格段に大きかったことを示唆している。