中国系技術者による米国GE社の先端技術盗用

03.08.2018

Photo: globalvillagespace

 

米連邦控訴裁判所によると、木曜日、連邦裁判官は、ゼネラル・エレクトリック(GE)社の先端技術盗用の罪で起訴され10万ドルの保釈金で保釈され米中部の中国系技術者鄭氏(56歳)を、GPS監視下に置き、同時に国外逃亡を防ぐためパスポートの没収を命じた。

 

中国国籍を持っていると考えられている米国市民でもあるXiaoqing Zheng(鄭)氏は、自宅を捜索したFBIに逮捕された。当局は、とりわけ、北京政府が特定の技術を提供する個人に(成功報酬として)与えた資産目録を見つけた(AFP)。

 

中国が米国の先端技術を盗用しているとして貿易戦争を強化しているトランプ大統領は中国の輸入額で何十億ドルもの罰金を課し、広範囲にわたる産業スパイ活動を是正するために北京政府に圧力かける予定である。

 

GE社は鄭氏の技術盗用事件で、FBIと協力していたことを明らかにした。

広報担当者はGE社は、知的財産を積極的に保護し、防衛し、これらの問題を特定し、法執行機関と提携する厳格なプロセスをとっているとした。

 

法廷文書によると、鄭氏はGE社の産業秘密を含む何千もの技術文書を2014年まで盗んだ疑いがある。また、鄭氏はエネルギー生産技術を生産し販売するGE パワー社の類似技術を扱う中国企業のために働いていた。

 

GE社はタービン製造技術を含む技術文書を個人の電子メールアカウントに転送したとして鄭氏を監視していたが、同氏は「ステガノグラフィ」と呼ばれるデジタル写真のバイナリコードにデータを隠す技術で文書ファイルを送っていた。FBIは、ニューヨークの鄭氏自宅を捜索し、成功報酬目録が見つかったことから、技術盗用に対して中国政府が成功報酬を与えていたことが発覚した。鄭氏には、懲役10年、罰金25万ドル、禁固3年が求刑されている。

 

中国の合法的な技術導入とは最初に1台だけ購入した後に、分解してリバースエンジニアリングでコピー機を製造する手口だ。ロシアから輸入した戦闘機のエンジンをこうして国産化し、ロシアが強く抗議した。新幹線から家電まで自国の独自技術という中身はこうした合法的技術導入や今回のような技術盗用に支えられている実態を暴露されつつある。トランプ政権の主張する技術盗用国家とはそのことをさしている。