Photo: The Washington Post
IAEAがZikaウイルスをの対策として放射線による蚊の不妊化を提案した。ブラジルを中心とするZikaウイルスの感染流行を食い止めるためIAEAは放射線によるSterline Insect Technology(SIT)と呼ばれる昆虫の不妊化処理を提案した。ロイターによるとIAEAの専門家は2月16日にブラジル当局と打ち合わせを行う。
ブラジルの他メキシコ、グアテマラ、エルサルバドルもIAEAにSITの協力を要請している。IAEAによればブラジルが不妊化した雄の蚊を大量に放てば数ヶ月で蚊の数が激減するという。蚊を撲滅するための他の方策も残すべきだとしているが、実験室で飼育した蚊をX線やγ線を照射すると無精子化できる。
SITはすでに数カ国で試験的に運用され、イタリアでは蚊の80%を減らすことに成功し、チリでは100%駆除に成功したという。
ブラジルだけでZikaウイルスによって脳障害を持った新生児が4,000人に達した。WHOはZikaウイルスの地球規模での大流行の危険性を警告している。放射線障害による卵巣への影響は古くから知られており、放射線量計をそのため女性は腰に着用する。
IAEAにとってZikaウイルスは推進するSITの格好の宣伝になるかもしれない。