60年代が走る街

   

 今の世代でトロリーバスを知っている人は少ない。黒部峡谷を訪れれば別だ。しかしトラムは東京の主力公共交通機関だったし、いまでも世界中の都市で市民の足となっている。


 ところでサンフランシスコといえば飛び乗った人をまわりに立たせて坂道を走るおなじみの姿が目に浮かぶ。


 こちらは違うタイプ。スマートな外観は60年代のアメリカのノスタルジアが走っているようなものだ。PCCカーと呼ばれるこの外観は鉄道ファンには有名なものらしい。


 ユニオンスクエアから湾岸を結ぶFラインと呼ばれるこの路線は博物館ものが今でも走り観光客をベイブリッジやフェリーターミナル、フイッシャーマンズワーフへと運ぶの大活躍している。


 独特な流線型の車体と頑丈さが売り物というPCCカーはまるでハードボイルド映画から抜け出てきたようだ。


 買い物に飽きたらPCCカーを眺めてみよう。映画チャイナタウンの世界がそこにある。


 フェリーターミナルで降りればベイブリッジが目の前にあり、涼しい風が心地よい60年代に浸れる。