10万kmはあたりまえ



 ベンツ博物館にカルロスゴーンそっくりの広報主任がいる。驚くべきことにこの人は声もそっくりなのである。


 その彼がひときわ丁寧な説明をするのが各国皇室御用達の車である。説明に熱が入るのは誇りがあるからだろうが、皇室に対する尊敬もひしひしと伝わる。


 彼の後ろの車ではないが天皇の車もその中の一台だ。菊の御紋章の説明をするときに彼はいった。


 皆さん、この御紋章はご存知でしょうが、この車についているものは本物と花びらの枚数を変えてあります。


 何故なら天皇がお乗りになる車にしか本物の御紋章をつけられないからなんです。というと見学者のため息が漏れる。


 地球上で最長の走行距離を持った車も展示してある。確かアメリカ西海岸で30万kmを走破して息絶えたという話である。


 自分はこれまで新車から最高で8.万kmまでしか経験がない。いま乗っているホンダレジェンドKBは間もなく8.4万kmであるので、10万kmが目標である。


 現在の車は10万kmは十分走れるというのだから、メンテをきちんとやりさえすればもっといけるかもなどと考えている。


 燃費は悪くてもメンテをすれば車は応えてくれる。この博物館には他にも由緒ある過去の世界からタイムトラベルしてきた車達がたくさんあのだが、各車ともリペアが完璧で塗装等は完璧である。


 あらゆる意味で車の歴史の先頭にいた企業の歴史がわかる貴重な場所である。日本からも見学者が多いが、ぜひ半日はとってもらいたい。


 私の友人はかつてここを訪れた際にBMWのレンタカーで訪れたといった。しかし申し訳ないので駐車場の一番端に駐車したという。それほど威厳を放っている場所である。