ベンツで働くカルロスゴーン



 シュツットガルトにはベンツ博物館とポルシェ博物館がある。どちらも最近リニューアルしたが規模からいえば、ベンツ博物館の方が比較にならない大きさである。筆者はどちらも訪れたがポルシェ博物館はあっというまに見学が終わる。日本で言えばどこかにあるスポーツカーミュージアムくらいなのだ。


 ベンツ博物館の中には貴重な車がたくさんあってテンションMAXであるが、入るとすぐに受付があって団体用の説明には写真のような日産のカルロスゴーンそっっくりさんが担当する。


 この人は外見ばかりか声や話し方、ラテン系の性格?さえも非常に似ている。さすがベンツらしくきちっとしたスーツで、流暢な説明に皆真剣にききいる。話がうまい。こういう人が高校の先生だったら生徒も静かにきくだろう。


 彼によると博物館はオランダ人の有名な建築家の設計だそうだが、きにいらない点がひとつあるという。階段等にオランダのカラーであるオレンジが使われているというのだ。


 また天皇の使用したベンツの前では、天皇の紋章をみてくれという。すかさず実際の菊の花より花びらが少ないと補足する。菊の御紋章は天皇が乗らない車にはつけることができないのだ、といっている。


 世界中から来た観光客相手に毎日、毎回、このことを伝えているのだ。敬意を表したいと思った。


 帝国海軍の艦船の定義とは船首に菊の掌紋がついていること、である。きっとこのカルロスゴーンのおかげで日本では学校でふれられることのない御紋章に関するトリビアは世界中へ発信されているのだ。


 このコーナーには法王の乗った車も展示してあるのだが、こちらは見慣れているせいか人気はいまひとつ。


 ここを訪れるときはぜひ半日はとって欲しい。そのくらいみどころがいっぱいなのである。