靴の持ち主はいったい



 上の写真はトルコのリゾート都市、アンタルヤの港に停泊するヨットを通りかかった時にとった写真である。トルコはシリアと国境を接し、「黒ずくめの邪悪な集団」に参加するためシリア側に入るルートでもある。


 確かに街中に響き渡るコーランを聞いているとイスラム圏だという実感がこみ上げてくる。しかし東洋と西欧が接するトルコは完全無欠なイスラムではない。


 若い女性達はへそだしルックでベールもなしに闊歩してるし、週末のホテルは昼間からデイスコ大会となる。トルコの若者はデイスコが大好き、アバの曲が延々と流れる。昔のデイスコファンなら涙ものである。


 脱線したが写真に戻ると何かおかしいことに気付くだろう。靴が脱ぎ捨ててあるのだ。靴の持ち主はどこに消えたのだろうか。


 確かに水着ではだしでクルーザーに乗り込めば、適当なダイビングポイントで海に即飛び込める、ことはできる。


 日本でも車に靴を脱いで乗る人たちがいたな、とも思った。クルーザーのオーナーがそういう人だったら、友人達を乗船させる前に靴を脱ぐようにいったのだろうか。


 そういえば靴をぬいで車に乗るのはある種の日本人だけだと思っていたら全然違っていた。アメリカでたびたびみて知っていた。若い女性でかなり気の強い性格?は、裸足で車を運転するのだ。


 男性にはいないようだ。もちろん車を汚したくないからではない。不思議な現実である。


 さてこの靴の持ち主達がどこでクルーズするかはその後、見当がついた。左側の観光クルーザー?に乗って湾内を一周したら、穏やかできれいな水のポイントがいくつもあったからだ。


 アンタルヤは山にも近く絶壁から滝が海に流れ込む大自然の中でマリンスポーツが楽しめる。西欧からリゾートにやってくる人で夏はいっぱいになるという。


 イスラム圏の将来はきっといまデイスコを楽しむ若い世代が担うだろうが、彼らは「黒ずくめの邪悪な集団」とは無縁の存在だ。