TSAスキャンでハラスメントを受けずに済む方法

  

 写真はデンバー空港の出発ロビーである。コロラド州の州都であるデンバー空港は海抜が1,655mもあるため「マイルハイスタジアム」と呼ばれるNFLデンバースタジアム同様に、空気が薄いことで知られる。

 

 この空港は規模がずば抜けて大きい全米一の大空港で、敷地面積はダラス空港の2倍、6本の滑走路は交差しない、つまり並行した滑走路に同時着陸が可能ということだ。

 

 

 空港の建設費が突出したことで利用料が最も高いが、空港内には不可思議なモニュメントがたくさんあって不気味である。空港敷地内に青い馬の象「ブルーマスタング」があり、夜間は眼が赤く光るが、デンバーを拠点とするNFLチーム名「デンバーブロンコス」同様に、疾走する馬がアイコンなのだ。

 

 最も興味深いのは空港内に設置されたフリーメイソンの石碑である。統一世界政府(New World Order)に関連する話題も多い、デンバーとブロンコは特殊な意味を持っているかのようである。

 

 

 空港の出発ロビーをよくみると手荷物検査ラインにガス室のようなガラスの一室がみえる。俗にTSAスキャナーと呼ばれる人体スキャナーである。(続きを読むにある写真)

 

 ここに呼び込まれたら大変だ。米国内でも苦情が相次いでいる、着衣のままの透視検査が始まり、TSA職員の前で衣服を脱ぐのと同じだからだ。画像を見れば見るほど酷い。これは公然猥褻にあたるのではないか、という苦情は理にかなっている。

 

 

 しかし心配ご無用。100ドル払えば「プリチェック」というシステムがあり、TSA職員に裸をさらさなくてもよい。これはどこかできいたことがある「レクサスレーン」と同じだ。

 

 サンデル教授によればHOVと呼ばれるカープールレーン(レクサスレーンと揶揄されている)を1人乗車で渋滞を尻目に悠々と走るにはお金を払えばよい、だけのことだそうだ。

 

 

 庶民という階層が消失しつつある米国では貧困層は渋滞やTSA職員にハラスメントを受けて当然、それがいやならお金を払え、ということのようだ。ちなみに100ドル払った「プリチェック」の乗客にはTSA職員のスマイルがマクドナルドと同じく、無料でついてくるという。