ヴァージン航空の嘆き




















 リチャードブランソン率いるヴァージンアトランテイック航空が市場に参入した時のインパクトはすごかった。


 斬新さがいっぱいで、中でもビジネスクラスをアッパークラスと称して、互い違いにシートを配置。斬新なレイフラットで離着陸時もリクライニングできてしまう、ということは考えられない「革命」であった。


 単に奇抜さだけでなく快適さを顧客側に立って追求する独自のポリシーは、密かなブームとなり常連客を呼び込んで、成功を収めた。


 しばらくしてこれに目をつけた大手エアラインがセミ個室化までシートを改良し、いまはレイフラットならぬフルフラットシートが当たり前になった。


 それどころか中東エアラインの中には完全な、個室(スイート)で執事?までサービスするところも現れて、高級化はとどまるところを知らない。


 こうなるとヴァージンのアッパークラスも窮屈さを隠しきれず、さすがに苦しい。


 ところで最近、トイレが爆発した(似たような名前の)ヴァージン・オーストラリア航空はれっきとした別会社で、こちらはオーストラリア2番目の規模のLCCで、もともとはヴァージングループの会社であったが、2005年に敵対的買収を受け、現在はヴァージンが25%の株を持つ。


 別会社とはいえ今回のトイレ爆発事件はヴァージンの名前が傷ついた。乗客は排泄物が流れていく通路をみながら、配られたマスクで3時間閉じ込められることになったのだ。


 納得がいかないのはヴァージン航空の広報は事故について化粧室のシンクに石鹸がつまったと説明したことである。石鹸の匂いでないことと流れていく排泄物を乗客が目撃しているというのに。

 

 ブランソンは宇宙ビジネス、ヴァージンギャラクテイカでも事故に見舞われた。不幸の連鎖が続かないことを祈る。