ストラスブルグは運河で市の中心部が囲まれている。
運河には観光ボートがあって市内を巡ることで、街の主要な観光ができるほどこじんまりしている。その中心はカテドラルである。
運河の途中で観光船は水位を調節して進んでいく。途中で目につくのは白い壁に格子がはまった古い建物である。運河に沿っていくとあまり見かけないモダンな建物が見えてれば、それが欧州議会の建物である。
上の写真が典型的だが、地元の友人がいうにはこの建物はアパートだが想像できないほど高いんだ、といって肩をすくめた。一般には手が届かない日本で言えば「億ション」だそうだ。
聞けば、古いのは外見だけでインテリアはリノベーションで超モダンだそうである。ストラスブルグに限らず欧州では、街並にマッチするように建物の外観を保ちつつ、インテリアは近代的なアパートがたくさんある。
壁が石の建物はインテリアの作り替えで寿命はいくらでも延長できる。手でこじ開ける簡易エレベーターの設置も手慣れたもので、ささっとやってのける。
日本のように絶えず家を新築し続けるのは無駄ではないだろうか、と羨ましく思った。
街中にあふれる古い建物(下)とさりげなくマッチしたトラム。高級アパートに住むのは土地っ子の夢らしいが、何となくわかるような気がした。
10年したら価値がなくなる家に多額なお金をつぎ込み続けるのはもったい。そろそろ長持ちする住宅を考えたらいいのではないだろうか。
湿気が多いとか石材を壁に使わない流儀だとか言い分はあるだろうが、日本の場合、使い捨て文化の最たる物が、最も高価な出費である住宅というのは能がなさすぎではないか。世代を超えてリノベーションしたら使い続けられるようになったらいいと思う。
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