空港で快適に過ごす Part4-Fumicino





















 フミチーノ国際空港の別名はレオナルドダヴィンチ空港である。しかしローマの玄関でアリタリア航空の拠点であるにも関わらず、ローマの人はそう呼ばない。


 この空港は数ある欧州の空港の中でも「くせ者」である。まずローマの玄関口というが市内から30kmも離れた郊外で、交通は車体がきしむ超低速の列車か高速道路(autostrada)の2者択一である。


 私の場合はよほど疲れている場合を除いては列車であるが、かったるいことこの上ない。仕方なく怪しげなタクシーで高速を飛ばしていると、これがレースになり度肝を抜かれる。ぴったり後ろにつかれて煽られたあげく、すれすれに抜去るのはたいていフイアットだ。タクシーは古いMクラスベンツだ。レースしたければドライバーにその旨伝えるといい。ドライバーもウインクしてその気になることうけあいだ。


 ターミナルは1から5まであるが、意味のあるのは上の写真のようにT1とT2、国際線が集まるT3、T5である。T3は国際線なので到着するのはこのターミナルだが、米国系とイスラエルのエアラインはT5で独立している。テロに合う可能性の高いエアラインを集めたのはさすがである。


 下の地図にあるようにT5だけ攻撃されてもいいかのように離れていて不便だ。米国系以外の世界中のエアラインとアリタリアはT3を利用する。


 フミチーノ空港で警戒しなくてはならないのはストライキと休日のバゲッジクレーム人員不足である。イタリアの国内空港から到着する便では休日のバゲッジクレームに異常に時間がかかることが多いので乗り継ぎに支障をきたすことがあるからだ。


 もう一つの問題はバゲッジの検査途中に組織的窃盗団がいて検査時に紙幣を抜き取る被害が多発していた。その後、ミラノ国際空港で逮捕されたことをきっかけに一網打尽となった。現在は問題はないようだがくれぐれも貴重品と紙幣はバゲッジで預けてはいけない。


 フミチノーノ空港は私の印象はイスタンブール空港に匹敵する怪しげな人の集まる空港である。置き引きにはくれぐれも注意したいが、列車に近いのはT3なのだが、チケットを買えても簡単にはいかない。改札のスタンプを押さないといけないのだが、たいてい壊れている。


 ホームの構造は日本の列車とそっくりでバゲッジと一緒に乗り込むのは長いホームの先頭である。しかしローマのテルミニでは最後尾となるからホームを端から端まで歩く。


 テルミニ駅はフミチーノ空港よりさらに手強いが、こちらはまた別の機会に譲り、フミチーノ空港で最も近い、快適なホテルについて紹介したい。ヒルトンフミチーノエアポートである。近いと行ってもここにチェックインするにはバゲッジを引きずって、相当歩かなければならない。


 チェックインできればあとはヒルトンの世界なので、リラックスできる。建物は古く廊下は暗いが部屋の中は明るくて静かである。


 空港の喧噪から静寂が訪れる。シャワーで汗を流したらロビーに降りよう。空港ロビーからアクセスできないかわりにこのヒルトンにはご褒美ともいえるように美味しいイタリアンレストランがあるので是非立ち寄りたい。


 フミチーノ空港ヒルトンは選択肢がないせいでレストランを見回すと、思いもかけない友人を発見する確率が高い。


 宿泊客の大半はお年寄りである。多少気まずいのだがここは隠れ家にできる資格があると感じた。ローマ発の成田行き便は遅い時間帯なのでローマ観光の場合に使う人は多くないが米国のお年寄りカップルは好んで使うようだ。