輸入食品の流れが変わりつつある

  

 輸入食品にじわじわとした変化が起こっている(と私は感じている)。というのは輸入食品コーナーに必ずおいてあるブルーチーズとエメンタールチーズに代表される現象ではないだろうか。

 

 日本に輸入される外国の商品が現地で大多数の人が購入し毎日食べているものとは限らない。というより私の印象は日本人の嗜好に合わせたものしか輸入していない。

 

 日本で売れるにはまず柔らかく、刺激がないようにしないとダメだ。最たるものがブルーチーズとヤギのミルクでつくったゴーダチーズ、そして穴のあいたエメンタールチーズである。何故か穴があると(損をしたと思うらしく)日本では許されないらしく、穴がないか小さいものしか輸入されていない。

 

 ブルーチーズはあの独特の刺激(臭)がないと物足りないが、大多数は強すぎると敬遠する。スイスで食した強烈なエメンタールの刺激はむせかえるほどであった。日本で同じ物を手に入れることはできない。何故なら刺激が強すぎるのと穴が日本では不人気なのだ。

 

 一昔前はオレンジジュースがみかん農業に打撃を与えるということで、絞り立てジュースを国内で飲めるのは高級ホテルだけであった。そのため渡米して味わうMacDonaldの解凍ジュースでもうれしかった時代がある。スイスで味わうエメンタールは穴が多く、まるで発酵時の炭酸がしみ出してくるので炭酸飲料を飲む時の感触だ。

 

 ところが...

 

 Gerard.com(URLはまだ未完成)という会社で、どちらも正真正銘、向こうのものが売られるようになった。食品売り場で探すのが楽しみになったほど、刺激の強いものが手に入る。

 

 これで下の写真のようなマーケットで手に入れる食品を味わうことができる。しかし将来的にはこうしたパンチのある国産品が出てくる日が来るだろう。底流にあるのは、海外の味をそのまま家庭で味わいたいという至極当たり前の欲求である。