ワルシャワ郊外にて

  

 世界は広いようで狭い。最近知り合ったポーランド人の友人の家に招かれた。ポーランド郊外の生活とはどんなものか興味があったので、喜んででかけていった。

 

 車で30分も乗れば緑が豊富な郊外の住宅地が広がる。そのなかの割と新しい家に住む友人とひとしきり話しているうちに、筆者の大学院時代にさかのぼる30年以上前に、あるポーランド人の学生と知り合った。その男とはその後、手紙のやりとりをしたが、交遊は途絶えて時間が流れた。

 

 インターネットのない時代のことである。

 

 そのことを話た瞬間、友人が目を丸くした。隣人だというのである。さっそく連絡をとってもらい歩いて行くと、見慣れた顔の古い友人が笑って家族とともに迎えてくれた。

 

 こんなに驚いたのは久しぶりである。確かに私には友人とばったりでくわす能力があるらしい。

 

 さてその友人のお宅だが、古い木造の建築でキャビン風の落ち着いた家であった。庭は奥さんが良く手入れしていて上の写真のハンモックにゆられてのんびりと夏の午後を楽しむそうである。

 

 また下の写真のように良く手入れされた花壇は素晴らしく、都会を離れてゆったりと生活している様子だった。

 

 ワルシャワ郊外の生活は快適そうだった。ポーランドの経済状態は決して良くないが彼らは過去に最悪の経験をしているから経済状態が悪くなろうと、さしてこたえないだろうと思った。

 

 紅茶と庭からとったベリーのジャム、手作りのケーキ、全てが質素だがこれでいいのだ。