新型コロナウイルス感染の中国最新状況 Part 2

11.02.2020

 

 

 新型コロナウイルスの感染を封じ込むために1月23日から実施された武漢市の封鎖は、18日間を過ぎても続いている。中国全土の80以上の地方都市の閉鎖措置に加え、天津、重慶、上海などの大都市でも人の移動を制限、北京も「閉鎖管理下」に置かれ、4億人以上が封鎖・隔離状態にある。

 

 新型コロナウイルスの状況に関する情報は、当初から隠蔽されているのではないかと疑問視されている。英ロンドン大学や香港大学の研究チームなどの数理モデルによる感染者・死亡者の推計値も、中国政府の発表より上回る数値である。感染から発症のタイムラグ、診断の難しさ、医療体制や検査キャパシティなどがあるとしても、新型コロナウイルスは、中国では「パンデミック」状況になっており、公式発表が過少申告である可能性が高い。

 

中国政府の公式発表
 2月10日時点の中国国家衛生健康委員会の発表によると:

  • 確認された感染者:42,638人(+2478)
  • 者:1,016人 (+108)
  • 陽性と推定される症例:21,675人 (+3,536)
  • 重症者:7,333人(+849)
  • 回復後退院:3,996人(+716)
  • 濃厚接触があり経過観察下にある:187,728人

 2月10時点の湖北省状況

  • 確認された感染者:31,728人 (+2,097)
  • 死亡者:974人(+103)
  • 陽性と推定された症例:16,687人
  • 入院患者:25,087人
  • 重症者:6,344人
  • 回復後退院:2,222人 (+427)
  • 濃厚接触があり経過観察下にある:76,207人

中国政府の公式発表に反論
 中国の実業家で大富豪、中国共産党指導部の腐敗・汚職を暴露し、その後米国に亡命した郭分貴氏は9日、America's Voiceで、トランプ政権ホワイトハウス主席戦略菅を務めたスティーブン・バノン氏とのインタビューのなかで、中国政府による新型コロナウイルスの公式発表は真実ではないと主張した。郭分貴氏は、武漢市にある49カ所の火葬場が24時間、17日間以上にわたり1日計1200人の火葬を行ってきたと述べ、現在中国にはおよそ150万人感染者、武漢市だけで5万人以上の死亡者がでていると暴露した。

 

 2月8日付の中國報(China Press)では、武漢市での火葬場関係者とのインタビューで、1日に通常の4~5倍の火葬が行われていることが明らかにされた。新型コロナウイルス感染による死亡者は即座に火葬されることになっているためである。火葬場関係者によると、火葬された人数のうち新型コロナウイルス死亡者は90%を占めているが、正式に新型コロナウイルス死亡者として認められるのは10%以下に過ぎないと明らかにしている。

 9日自由新報でも死亡者の数が隠蔽されていると、郭分貴氏の暴露を裏付ける内容が報道されている。