欧州で激化する若者の反体制デモ

04.05.2017

Photo: insurrectionnewsworldwide

 

 EUの委託でEBU(欧州放送連合)は35カ国、580,000人を対象に、世代別の特徴、特に若者層などの考えや行動を把握するために、Generation What (あなたはどの世代)と題する世論調査を実施した。その結果、35カ国の18~34歳の半数以上、欧州では7カ国の半数以上の若者たちが現体制への強い不満を持ち、政府への反乱や暴動に参加すると答えている。

 

Generation Whatが代弁する若者たちの不満

 特に注目が置かれたのが、EUの13カ国(オーストリア、ベルギー、チェコ共和国、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、スペイン、スイス、ウェールズ)の若者層が何に楽観的であるか、何に不満を持っているかの世論動向である。

 

 最近、欧州で各国政府が警戒している一つの動向が、若者たちの現体制への不満と反政府デモへの増加である。この動向が拡大していることを明確に裏付けたのが、「もし数日、数カ月後に支配階級に対し大規模な民衆による反乱が起きるとしたら、あなたは積極的に参加しますか?」の質問に対し、EUの13カ国のうち7カ国の半数以上の若者が「参加する」と答えたことである(下グラフ)。最も高かったのが、ギリシャの67%で、イタリアでは65%、スペインでは63%、フランスでは61%と4カ国では60%を超えている。

 

 

背景にある高い失業率

 若者たちの現体制への強い不満を助長しているのが、若者の高い失業率である。OECDの2016年度統計によると、15~24歳の若者層のEU加盟国平均は18.7%%であった。最も高い若者の失業率はギリシャの47.4%に続き、スペイン44.5%、イタリア37.8%、ポルトガル 27.9% 、フランス24.6%と大きく平均を上回る。失業率が高い国では、若者の現体制への不満が高い。この傾向が始まったのがリーマンショック以降で、経済の低迷が続いていることで若者の雇用状況が年々悪化していることを示す。

 

 

 

Credit: OECD