ホピ族の願い

Dec. 16, 2014

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 誇り高い北米先住民のホピ族に災難がふりかかっている。アリゾナ州のナバホインデイアン居住区に囲まれた保留地に住む彼らは、平和を好むインデイアンで彼らの土地が資源豊富であったことや、未来予言で知られるように宗教信の強さと連帯意識のために、理由の無い迫害を受けて来た。

 


ホピ族の予言

 ホピ族の保留地にはウラン資源があり、「世界は今物質への強欲のためにバランスを失っており、このままでは世界は終わる」という警告にもかかわらず、この地から掘り出されたウランで世界初の核爆弾となってしまった。ウラン資源の他にも石炭の埋蔵が豊富なため、クリーンコールという石炭火力発電所が計画され、居住区を追い出されるなどの迫害を受けている。


 

オークションにかけられるホピ族のカチナ

 さらにパリで12月に開催されるオークションで、彼らの精霊を具現化した「カチナ」というマスクが競売に掛けられる予定になっている。ホピ族にとっては大事な宗教儀式に使う本来なら「国宝級」のカチナがオークションに掛けられることは、神への冒涜で許すことができないとしている。ハード博物館と北アリゾナ博物館もフランスのオークション会社に抗議しているが、ききいれられそうにない。


 米国政府は居住地に眠る石炭、石油、水資源に目を付け20世紀初頭からインデイアンを強制的に寄宿学校にいれ、資源開発を私企業に任せる迫害を続けて来ていた。

 

 

居住地を売り飛ばす政府

 政府が資源豊富な個人所有地を私企業に売り飛ばす問題は深刻化している。Tonto National Forestは米国がインデイアンを保護する立法で保護すべき土地であったが、豊富な銅資源のために土地をRio Tintoという私企業に売り飛ばした。しかしこのRio Tintoという企業は多国籍でイランが15%、中国が10%支出している。(石油資源を確保するために)戦争を仕掛ける一方で、息のかかった私企業に自国の先住民の土地を売り飛ばすことに非難が集まっている。

 

 

ロゼッタストーン返還問題

 ホピ族の例に限らず、先住民の宝や占領で没収された文化遺産の正当な所有国への運動が活発化している。エジプト考古最高評議会が、古代エジプト文字の解読のカギとなったロゼッタストーンをエジプトに返還するよう、大英博物館に要求することを明らかにした。紀元前196年のものとされるロゼッタストーンは、ナポレオンの遠征軍が発見し、1801年に英国軍がフランス軍を破った際に英国の手に渡った。

 


 大英博物館に限らず先進国の博物館、美術館のコレクションにはオークションで落としたものに混じって占領時に没収した美術品がある。ボストン美術館には日本の戦国時代の兜、名刀、漆器などが数多く展示されていて、国際的に公開して人類の共通財産とすることの重要性は理解するものの、オリジナルは所有するにふさわしい国が管理するのが適切のようにも思える。また宗教的価値観を尊ぶべきことはいうまでもない。

 

 

 ホピ族の今回の問題や大英博物館への訴訟を契機に、本来の所有者への返還の動きはますます活発化するだろう。