Geopolytics/Economy

クリントン氏らの捜査を要求する共和党議員グループ

11人の共和党議員グループがFBIと司法長官にヒラリー・クリントン、前FBI長官のジェームス・コーニー、ロレッタ・リンチ元司法長官の3人の調査を要求した。フロリダ州議会議員、ロン・デサンティス氏によると、権限を持つ公職者も他のすべてのアメリカ人と同様に扱われるべきだと考え法律違反の可能性があるかどうかを確かめたいとして、 他の10人の共和党員とともに捜査要求を行った。

Apr. 19, 2018

シリアに新たな戦果拡大のリスク

4月16日シリア軍は公式声明でイスラエル空軍がシェイラト空軍基地とホムス地方周辺に向けてミサイル攻撃を行ったことを認めた。声明ではシリア防空システムは8発のミサイルを迎撃したとしているが、イスラエル空軍機を攻撃したかどうかについては触れていない。米国はこの発表を否定している。

Apr. 17, 2018

世界の超富裕層(ウルトラリッチ)が住む国

3千万ドル以上の総資産で定義したスーパーリッチ(超富裕層)の上に立つのが5億ドル以上の資産をもつウルトラリッチである。ウルトラリッチ(超富裕層)の資産家と定義して、可視化された居住国別ランキング2017年度版が公表された。国別の統計は複数のソースで出版されているがここでは国別ランキングを可視化してみると、地域的な富の極端な偏りが実感できる。

Apr. 16, 2018

米国ミサイルを無力化するシリアの対空防衛システム

トランプ大統領がシリアにミサイルを撃ち込むと警告したが、実際にはロシアの配備した移動式のS-400ミサイルシステムで、シリアの防空能力は米国のミサイルを撃墜できるとして米国のミサイル攻撃を無力化できるとしている。

Apr. 12, 2018

イランが核開発開始を警告

北朝鮮の核実験は外交の意外な展開で(先行きは不透明だが)、少なくとも緊張緩和の可能性が見えて来た一方で、イランの核開発問題に再び暗雲が立ち込めて来た。イランは米国と欧州の同盟国が5月に予定されている原子力開発協定の締結を前に、トランプ政権が協定離脱を決定する可能性が出て来たことを受けて、核開発開始を警告した。

Apr. 11, 2018

バイエルのモンサント買収で化学・農業独占企業が誕生

EUは先月、バイエル、モンサント両社が60億ユーロの資産売却を条件に合併を承認した。これに続いて米国の独占禁止法当局はバイエル社に種子や種子処理技術の資産売却し農業関連資産の調整を条件に、モンサント社買収を認可した。農家と環境保護団体は強く反対していた両社の合併は、資産整理を条件に米国でも承認されることが報道されると株価は6.5%上昇した。

Apr. 10, 2018

ハンガリー国民が支持したオルバン政権の反移民政策

 ハンガリー総選挙ではオルバン政権の反移民政策が圧倒的な国民の支持を得てオルバン氏は48日に3選を果たした。フィデス=ハンガリー市民同盟とキリスト教民主党は84.7%の議席を得て、199議席の133議席を手中にした。第2党は極右勢力のJobbik党、第3党は社会党主導の左派連立政権は20議席となった。

Apr. 09, 2018

ロンドンの犯罪都市化

2016年以来、英ロンドンで暴力的な犯罪が増加している。刃物や拳銃の犯罪、窃盗、盗強、強姦、殺人、ヘイトクライムなどが大幅に増加、同じ人口を持つ犯罪都市の米ニューヨークを初めて上回る殺人件数を今年の2月と3月に記録した。

Apr. 08, 2018

EU軍の創設へ向けた行動計画

欧州員会委員長のユンケル氏は2017年11月10日に採択されたPESCOに基づいて、2015年までに本格的な欧州防衛軍(EU軍)の創設の必要性を訴えた。加盟国は行動計画に基づいてEU軍創設への道を着実に歩みつつある。EU軍はNATOを補完する欧州防衛同盟(European Defense Union)から進めて、欧州独自の軍事力と欧州内の運用能力を増強するものである。

Apr. 07, 2018

ロシア元2重スパイ暗殺未遂事件の真相  Part 1

ロシア元2重スパイスクリパリ氏と娘の暗殺未遂事件に関しては多くの謎がある。英国政府は当初からロシア政府が事件に関わっていると断定し、英国で多くの市民の命を危険にさらしたとして強く非難した。さらに対抗措置として英国を含む世界27カ国が露外交官を追放する報復措置をとっている。

Apr. 03, 2018

オーストラリア航空機へのテロ攻撃を防いだイスラエルの8200部隊

イスラエルのネタニヤフ首相は、アメリカユダヤ人会議で、イスラエル諜報機関がISISによるオーストラリアの旅客機への攻撃を阻止したことを認めた。 ユニット8200が2017年に情報を提供したことが、攻撃を試みたレバノン系オーストラリア人ISIS2名の逮捕につながった。

Mar. 02, 2018

イタリア上下両院で反EU、EU懐疑派が台頭

3月4日に行われたイタリアの総選挙後に、既存の政党から反EUやEU懐疑的な立場をとる新興政党へと政党勢力が大きく移り変わっている。議会下院の議長のポストを初めて獲得したのは「五つ星運動」で、上院の議長となったのは中道右派連合のフォルツァ・イタリアである。

Mar. 29, 2018

ブレクジットの現実~貿易協定の対価は400億ポンドの清算金

英国の完全なEU離脱(ブレクジット)は19ヶ月の移行期間後になる。EUが英国に巨額の清算金を要求する一方で、英国とEUとの貿易問題が浮上し問題を複雑化している。英国のEU離脱担当大臣のデイビス氏は、貿易交渉は進展しているとしながら、最終結果次第では約400億ポンドに及ぶEU離脱清算金を拒否することもあり得るとしている。

Mar. 27, 2018

米国の鉄鋼・アルミニウム輸入関税 Part 2

「鉄鋼なくして米国なし」とするトランプ大統領は、国家安全保障上の観点から鉄鋼・アルミニウム輸入関税を発動した。この鉄鋼・アルミニウムの輸入関税についての最新の世論調査(Morning Consult)によると、特に中国からの輸入製品に関税を課すことを重要とし、支持率は59%であった。別の世論調査(Harvard –Harris)でも83%はトランプ大統領のアメリカ重視の貿易政策を支持すると答え、関税に関しては、国民からの支持が得られているといえる。

Mar. 22, 2018

朝鮮半島非核化の鍵を握る諜報機関主導の外交チャネル

平昌オリンピックを境に北朝鮮と米国の交渉が急速に進展している。金正恩がこれまでの北朝鮮の外交方針を大きく転換した理由として、経済制裁の効果とする見方が多い。しかし北朝鮮の対米政策の変化はそれだけでは説明できないほど大きく、その背景には北朝鮮に影響力のある外部要因、特にこれまでの米朝間の交渉チャネルがトランプ政権で変貌を遂げたことが、強く影響している。

Mar. 20, 2018

ロシアゲート疑惑に終止符

米下院情報委員会はロシアが2016年米大統領選でトランプ陣営と結託して、トランプ氏を当選させたとする「ロシアゲート」疑惑の調査を12日に打ち切った。複数の情報機関の疑惑は1年に渡る調査で検証されず、ロシア政府がトランプ氏を当選させたとする「ロシアとトランプ陣営が結託」したとする証拠は見つからなかったとの結論をだした。

Mar. 19, 2018

米朝首脳会談の開催地候補にスエーデン

米朝首脳会談を巡っては、期待と同時に一向に進まない実務レベルの調整作業に不安感がよぎる人も多い。その開催地については国境DMZの他に遠く離れたスイスやスエーデンの可能性も浮上している。なかでも北朝鮮外交トップがスウェーデンに到着し、トランプ大統領とキム・ジョンイル首脳会談の準備を行うとみられる。

Mar. 16, 2018

グローバルパワーを目指す中国~ジブチ軍事基地拡充

中国は2017年7月に、アフリカ北東部のジブチに軍事拠点を設置した。しかしこれまでは物流と安全な港湾設備がないために軍事拠点としての能力は制限されていた。これに先立ち、外交面でも中国は2014年2月中国政府はジブチアのイスマイル・オマル・グレレ大統領と戦略的パートナーシップ契約を締結したことで、2016年にジブチ市商業港湾設備を活用した軍事基地設立に動き出した。

Mar. 14, 2018

世界の最も危険な都市ランキングからみた米国の犯罪都市化傾向

 メキシコのシンクタンクSeguridad, Justicia Y Paz(公安、正義、平和のための市民協議会)は2017年の「世界の最も危険な都市トップ50」を発表した。世界各都市の人口10万人あたりの殺人件数を調査、殺人発生率で危険度をランキングしたものである。トップ10にプエルトリコを含めると5つの米都市が含まれている。

Mar. 12, 2018

米国の鉄鋼・アルミニウム輸入関税 Part 1

米商務省は2017年4月から1962年通商法拡大法232条に基づき、鉄鋼製品の輸入が米国の安全保障に及ぼす影響についての調査を行ってきた。今回の関税措置の決定は、調査結果に基づいて商務省が提言、トランプ大統領が決定に同意したものである。

Mar. 08, 2018

イタリア選挙の最新予想~反EU連立政権発足か

4日に開催されたイタリア総選挙の最新のTecne得票率予想によると、単独政党ではポピュリズム政党の五つ星運動がトップ支持率の34%と躍進している。中道右派連合の支持率は35%に続き、民主党が中心の現政権の中道左派連合は20%と低迷、大幅に議席を減らすのは必至である。イタリア議会では反EU、反既存政治、反移民の政党勢力が全体の69%を占めることになる。

 

Mar. 05, 2018

混迷するイタリア総選挙とEUへの影響

イタリアで3月4日に総選挙が実施される。最新世論調査によれば、反移民、反EU、反既存政治を掲げる政党に支持が集まっている。今回の選挙はイタリア国政のみでなく2016年の英国EU離脱を問う国民投票以来、今後の欧州連合の方向性を大きく決める選挙となる。

Mar. 03, 2018

北朝鮮が反撥する米韓軍事演習~指向性EMP兵器で変わる対北戦略

平昌オリンピック開催期間中は韓国と北朝鮮の緊張関係が緩んだ印象であったが米国と韓国は27日に、3月9日開催予定のパラリンピックの後、共同軍事訓練を予定通り進めることを確認した。閉会式では米朝の歩み寄りが幻想にすぎないことが露呈した。唐突に協調路線が残されていることを強調する一方で、米韓演習に強く反撥する北朝鮮に影響を与える理由を探考察する。

Feb. 28, 2018

米国大使館移転で中東和平に進展の兆し

トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と正式に認定、米国大使館をテルアビブからエルサレムに移転する方針を表明したのは昨年の12月である。パレスチナ側からの反発や外交上の影響を懸念して、当初移転が決まるのに数年かかるとされたが、予想以上に早く、1948年にイスラエルが独立宣言した5月14日(70週記念日)に移転することになった。

Feb. 25, 2018

サンフランシスコのダウンタウンが感染症ストリート化

NBCによれば調査した153区画のサンフランシスコのダウンタウンのうち41区画はドラッグ注射針が散乱し96区画は排泄物が撒き散らされた危険地帯であることがわかった。かつての「花の都」サンフランシスコは様変わりし、ゴミや注射針が散乱した劣悪な環境の区画が出現して、シテイホール周辺でさえも住民や観光客の安全性が脅かされる危険地区となっている。

Feb. 23, 2018

米国が韓国に攻撃型ドローンを配備

4月初旬に予定されている米韓の軍事演習で再び朝鮮半島が緊張に戻ってくる。米国は軍事演習に先立ってオリンピック明けに、斬首作戦に用いる攻撃型ドローン「グレイイーグル」(Gray Eagle/MQ-1C)12機をグンサン空軍基地に配備する。

Feb. 21, 2018

FRB バランスシート縮小プログラムの行方

2017 年10月からバランスシートの縮小を開始した米連邦準備制度理事会(FRB)のバランスシートは、2018年2月7日までは減少傾向にあった。しかし、縮小計画の見直しを行ったためか、2月14日時点では保有している総資産が増加している。

Feb. 20, 2018

全米に広がるインフルエンザの脅威

米国で今シーズンに猛威をふるっているインフルエンザは過去最多の感染者をだしている。米疫病対策センター(CDC)によると、インフルエンザの追跡調査を開始して以来の大流行となっており、一週間に約4,000人、全米死亡者の10人に1人がインフルエンザと肺炎で亡くなる勢いで深刻化している。

Feb. 15, 2018

気候変動と紛争の関係性は成立するか

気候変動を世界各地の紛争と関連づけ、気候変動を強く印象付ける議論がある。メルボルン大学の研究チームは気候変動と紛争の関係に関する過去の論文は気候変動と紛争の関係性を論じた論文には偏向した対象についての事例が多く、事実が湾曲されているとしている(Adams et al., Nature Climate Change online Feb. 12, 2018)。

Feb. 14, 2018

エアバスに収賄容疑で罰金8100万ユーロ

エアバス社は2003年のオーストリアへのユーロファイター多用途戦闘機販売をめぐる賄賂容疑を認め、8100万ユーロ(~9900万ドル)の罰金の支払いに応じた。ドイツ検察当局によると、捜査ではエアバス社が有利になるような契約の直接的な汚職の証拠はないとしたが、(賄賂と見られる)多額の使途不明金について経営幹部の責任を追求した。

Feb. 12, 2018

Science/Technology

大量絶滅後の生態系復活に時間を要した理由

 

アリゾナ大学とNASAの研究チームは大量絶命の原因と生物の復活に時間がかかった理由を調べた。この研究では、これまでの研究では海洋中の酸素欠乏が大量絶滅に関係していると考えられているため、海洋の生態系に注目した。研究チームは新たに炭酸塩中のウラン同位体から酸素欠乏を推定する手法を用いて、海洋中の平均値を推定した結果、大量絶命が突発的な海洋の酸素窮乏と関係する事が明らかにされた(Zhang et al., Science Advances 4, e1602921, 2018)。

Apr. 19, 2018

日本近海で発見された1600万トンの希土類資源

希土類金属を含む磁性体でつくる高性能磁石は付加価値の高い輸出製品である。日本は希土類金属消費量で世界2位だが、原材料を中国からの輸入に大きく依存している。希土類に頼らない磁性体の研究も加速している中、早稲田大学の研究チームの研究で最近日本周辺に半永久的に世界的な需要を満たすのに十分な量の希土類が埋蔵されていることがわかった。

Apr. 17, 2018

スエーデンが接触式EV給電道路を実証試験

究極的な充電ステーション不要のEVといえば、遊園地にあるゴーカートだが、現実に道路から電力をEVに供給する計画eRoadArlandaがスエーデンで進行中である。2050年までにカーボンニュートラル化を徹底するというスエーデン政府が実証試験をかねてストックホルム近郊の一部に電力供給レールを敷設する。

Apr. 16, 2018

低コストの水素発生触媒ペントランダイト

ペントランダイト(硫鉄ニッケル鉱)(Fe,Ni)9S8はニッケル原料として豊富な埋蔵量であるため、貴金属を使用しない低コストの水素発生触媒として期待されている。ルール大学の研究チームはFe4.5Ni4.5S8の(111)面の走査型電気化学セル顕微鏡を用いて、水素発生効率が表面組成に強く依存することを見出した。

Apr. 12, 2018

エアバスが提案する新しい空の旅~寝台ジェット機

エアバスは時差も苦にならない「寝台特急」をカーゴエリアを利用した空の旅で実現しようとしている。エアバス社はゾデイアック・エアロスペース社と協力して、A330のカーゴエリアに設置される寝台モジュールの運用を2020年から開始するほか、新しいA350 XWBでの運用も検討している。

Apr. 11, 2018

世界初のフォトニクスオンチップとなるBrilliant

MITスピンオフ企業Ayarは、データセンター処理能力の増強と省エネルギーを目的として、フォトニクスチップをシリコンチップに組み込んで光通信と計算機を結合する。フォトニクスチップでチップ間通信のエネルギー消費が30-50%削減でき通信帯域を10倍上げることができる。

Apr. 09, 2018

光格子緩和で効率が増大するペロブスカイト太陽電池

これまでの太陽電池材料のほとんどは太陽光照射下でエネルギー変換効率が劣化する経年変化の問題を抱えていた。これに対してエネルギー変換効率でシリコンに迫る勢いのペロブスカイト材料では、逆に太陽光照射で逆に効率が向上する。ロスアラモス国立研究所の研究チームは長時間照射によって、格子緩和が生じるため格子歪が取り除かれ、エネルギー変換効率を増大させることを見出した(Tsai et al., Science 360, 6384, 2018)。

Apr. 06, 2018

太陽光とナノハイドロゲルによる水浄化法

テキサス大学オースチン校の研究チームは高分子-ゲルハイブリッド物質(ハイドロゲル)と太陽光を用いた低コストでコンパクトな新しい水浄化装置を開発した。ハイドロゲルは水分子を吸収する高分子の網状構造で、コンタクトレンズに用いられるハイテク材料である。(Zhao et al., Nature Nanotechnology online Apr. 02, 2018)

Apr. 04, 2018

温和だった始生代からの地球気候

太古からの地球の気候に関しては様々な説があるが、ワシントン大学の研究チームの最新の研究で、これまでの予想に比べて数10億年間に渡って地球の気候ははるかに温和なものであったことが明らかにされた。研究チームのシミュレーションによれば、数10億年前の始生代の平均気温が現在と大差ないもので、海洋のpH数値も現在との差が1以下となる範囲であった(Krissansen et al., PNAS online Mar. 07, 2018)。

Apr. 03, 2018

運転支援ソフト動作中に起きたテスラEVの死亡事故

自動運転試験中に衝突事故を起こしたウーバー社に続いてテスラEVも同社の運転支援ソフト”Autopilot”が起動した状態での事故であった。3月23日にカリフォルニアのマウンテンビューの近くの市内で、テスラ社のモデルX(SUV)」が高速道路の路側帯に衝突し、運転者は死亡、車体のLiイオンバッテリーが発火して他の2台に燃え移る事故を起こした。テスラ社は今週になって同社の運転支援ソフトが関与していたことを認めた。

Apr. 01, 2018

テスラ社が未来を託すモデル3増産計画の現実味

量産車種モデル3の生産計画の成否にテスラ社の将来が左右される、と言っても過言でない。隙間だらけの外装や見えない部分の雑な作りには目を瞑るとしても、EVとしての性能優位性が大手メーカー各社の熾烈な追い上げで少なくなってきた現在、オーダーに答えられるのか懐疑的な意見も目立つようになった。

Mar. 30, 2018

新型電解質でEVの航続距離が飛躍的に向上

次世代のLiイオンバッテリーには電極の安定化による性能と寿命の向上が課題となる。パシフィック・ノースウェスト国立研究所の研究チームは新しい高濃度電解質により、Liイオンバッテリーの充電量が7倍に向上し寿命が向上することを見出した(Chen et al., Advanced Materials online Mar. 25, 2018)。

Mar. 28, 2018

タンデムセル化で次世代太陽電池を目指すペロブスカイト

太陽電池の主流であったシリコンにエネルギー変換効率で肩を並べるペロブスカイトはコストを含めて、伸び悩む太陽エネルギー利用の救世主と期待されている。ケンブリッジ大学の研究チームはカリウムを添加することで、ペロブスカイト太陽電池のエネルギー変換効率が増大し次世代太陽電池の主流となる可能性が高まった(Abdi-Jalebi et al., Nature 555, 497, 2018)。

Mar. 26, 2018

新しい抗癌蛋白質LHPPの発見

バーゼル大学の研究チームは抗腫瘍蛋白質LHPPは細胞増殖の暴走を抑える腫瘍抑制機能をもつため、LHPPの喪失と腫瘍増殖が強く相関することを見出した。LHPPを肝細胞癌バイオマーカーとして使用することで、適切な治療が行えると期待されている。(Hindupur et al., Nature online Mar. 21, 2018)。

Mar. 23, 2018

RNAへ適用可能な遺伝子編集ツールCasRx

ソーク研究所(Salk Institute)の研究チームは、DNA出なくRNAを標的とした新しい遺伝子編集ツールCasRxを開発し、痴呆患者に適用して細胞蛋白質の不均衡を正常化することに成功した(Konermann et al., Cell online Mar. 15, 2018)。CasRxはDNA編集の精度を改良するとともにRNAの編集を可能としたことで、遺伝子的な生理機能不全の治療が大きく全身すると期待されている。

Mar. 21, 2018

ホーキング博士の見果てぬ夢とM理論

極微の世界と大宇宙はどう繋がっているのかという問題は多くの物理学者が頭を悩ましてきた問題だが、両者の統一的理解を目指す理論が進展してきた背景には天文観測や加速器実験のデータの蓄積があることは明らかだである。ホーキング博士の死去は大きな損失だが、アインシュタインやホーキング博士の気はてぬ夢は大型加速器と重力は観測による検証で完結章に向かっている。

Mar. 19, 2018

グラフェン酸化物で進展するLi金属バッテリーの電極問題

エネルギー密度で圧倒的に優位な第三世代LiイオンバッテリーとなるLi金属バッテリーだが、10倍高い容量となる代償(致命的な欠点)は、充放電サイクルと共に電極に移動する際の金属Liの不均一な成長で、この電極問題のために実用化されていない。イリノイ大学の研究チームはこの問題をグラフェン酸化物ナノシートを電極間に挿入することで、金属Liの平坦化を実現した(Foroozan et al., Advanced Functional Materials online Feb. 07, 2018)。

Mar. 16, 2018

ホワイトグラフェン(BNナノ構造体)による水素貯蔵

単位重さあたりの貯蔵エネルギー量が化石燃料を圧倒する水素は、再生可能エネルギーを貯蔵する有望な化学物質である。ライス大学の研究チームはホワイトグラフェン(h-BN極薄膜)層が5.2Å離れて積み重なったナノ構造体が理想的な水素を貯蔵物質となることを明らかにした(Sakhavand and Zhao, Small Online 1Mar. 08, 2018)。

Mar. 13, 2018

ダイアモンドに閉じ込められていた氷-VIIの発見

地殻の深層部から見つかったダイアモンド結晶中に閉じ込められた氷-IVという地球の環境には存在しないはずの氷の結晶が発見された。氷-IVの発見は初めてで、地球の深部に水が存在する証拠となる(Tschauner et al., Science 359, 1136, 2018)。

Mar. 12, 2018

ウラン同位体で検証された海洋無酸素事変2OAE2の酸素枯渇

海洋無酸素事変2OAE2)は大量絶滅など地質時代の境界に起きた境界事変のひとつで、地球の歴史を解明する上で境界事変は重要な手がかりとして最近、注目を集めている。ニュージーランドのオタゴ大学の研究チームは海洋無酸素事変を引き起こす要因となった大気中に放出された炭素量を地球気候モデルを使って再現した結果、大気のCO2量が地球環境に重大な影響を与えることを見出した(Clarkson et al., PNAS online Jan. 22, 2018)。

Mar. 08, 2018

再生可能エネルギー比率100%への挑戦

2050年に再生可能エネルギー比率が100%になるかどうかについては意見の分かれるところで、スタンフォード大学の研究チームは2050年までにエネルギー再生可能エネルギー依存を100%とするロードマップを作成したが、インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームは、2050年に再生可能エネルギー比率100%となる予想は楽観的と考えている(Heuberger and Mac Dowell, Joule online Feb. 26, 2018)。

Mar. 03, 2018

EUが課税に踏み切る米国IT大手(GAFA)

米国の大手IT企業は膨大な売り上げ収益を得ながら、タックスヘブンで税金を逃れこれまで膨大な利益を上げてきた。欧州連合(EU)はアマゾンやフェイスブックなど大手IT企業に課税する。フランスのル・メール財務大臣EUは加盟国の営業活動の収益に対応して2~6%の課税を課すことになったことを明らかにした。

Mar. 05, 2018


スピン流制御によるマグノントランジスタ

グローニンゲン大学のスピントロニクス研究チームはスピン電流を磁場で制御する3端子スピントランジスタ実現への動作原理を実証することに成功した。スピン流(マグノン)で動作するトランジスタ回路の実現は、スピントロニクスデバイスの実用化に向けての大きく進展したことになる(Cornelissen et al., Phy. Rev. Lett. online Feb. 5, 2018)。

Mar. 03, 2018

宇宙膨張理論を書き換えるハッブル宇宙望遠鏡

NASAのハッブル宇宙望遠鏡が軌道上に投入されてから30年が経過した。これまに観測された距離の10倍外側の銀河間距離と基準となる恒星の距離が計測され、ハッブル定数(宇宙定数)と呼ばれる宇宙の膨張の目安となる数値が決められた。この期間に集められた膨大な宇宙画像データによって、宇宙の膨張が確認された。

Feb. 26, 2018

希土類金属への依存度の低い新型磁石

IEAの予測によれば2040年までにEV総数は4000万台となると見込まれている。現在最も強力な磁石はネオジム(Nd)磁石(Nd2Fe14B)である。主原料のネオジウム以外にもテルビウム(Tb)やデイスプロシウム(Dy)など、希土類元素が使われる。2010年に中国産のネオジウム価格は30%下落したが、世界的なEV増産のために希土類金属の価格は増大傾向が続いている。トヨタ自動車はこのほどネオジウム使用率が従来の50%となるEV用の耐熱磁石を開発した。

Feb. 23, 2018

再生可能エネルギーの覇権を握る特定資源国とは

かつてのエネルギー資源大国といえば、石炭、石油そして天然ガスを大量に生産し輸出する国々であった。2050年以降とされる化石燃料から再生可能エネルギーへの転換が完了する未来で、覇権を握る再生可能エネルギー大国はどの国なのだろうか。地球上に溢れる再生可能エネルギーだが、利用するには設備投資と特定資源の確保が鍵となる。

Feb. 20, 2018

世界初の2D半導体

コロンビア大学を中心とした研究チームは Re6Se8クラスターの層状構造を用いて世界初となる2D半導体を作成した(Zhong et al., Nano Lett. 18, 1483, 2018)。研究チームは劈開して得られた15nm厚の超薄膜(上のAFMイメージ参照)を用いて物性測定を行い2D半導体であることを確認した。

Feb. 19, 2018

塵がもたらした新生代後期の地球寒冷化

新生代後期にあたる約500万年前から約258万年前までの鮮新世の気候変動は将来の地球の気候を予想する上で、重要な手がかりになる。クレムゾン大学の研究チームは270万年前(新生代後期)の寒冷化が起きた原因はアジア大陸から巻き上げられた大量の塵が、北太平洋にかけて上空を移動したことが原因とする研究結果を発表した(Nie et al., Science Advances 4, eaao6977, 2018。

Feb. 16, 2018

温暖化に矛盾する気象ビッグデータ~極渦で寒冷化する米国南部

ダートマス大学の研究チームの研究によると米国南東部の暖気ポケットの寒冷化は大西洋と太平洋の気温の変化の影響が大きく、地球平均気温の上昇と逆に低下していることがわかった(Prtridge et al., Geophys. Res. Lett. online Feb. 06, 2018)。研究によると1950年代から米国上空のジェット気流が「暖気ポケット」の出現とともにうねる「極渦」現象が見られるようになった。

Feb. 15, 2018

MOFを用いた超高速イオン透析技術

全世界で20億人が飲料水不足にあえいでいる。海水から飲料水を製造する海水淡水化技術は水資源の確保に重要である。モナッシュ大学の研究グループはこのほどMOFを用いてサブナノポーラス膜を開発し、従来の技術より高速に淡水化する技術を開発した(Zhang et al., Science Advances, 4 eaaq0066, 2018)。

Feb. 12, 2018