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Geopolitics/Economy               Science/Technology

イタリアの「ゾンビ銀行」の破綻処理

イタリア政府は過去最大の公的資金による銀行の破綻処理に踏み切った。スペインの銀行バンコ・ポピュラールの「ベイルイン」救済に続き、欧州の金融システムの安定化を図る目的で、イタリアの中堅銀行2行は公的資金総額170億ユーロ(約21,170億円)によって破綻処理されることになった。

June 28, 2017

戦争で疲弊したイエメンでコレラ大量発生

イエメンの5月からのコレラ感染者は医療体制の不備、食糧危機、飲料水の汚染など複数の要因が重なって、急激に増加した。1カ月で感染者は7万人、うち800人が死亡した。現在は死者数が1時間で1人という最悪のものとなっている。

June 27, 2017

文殊の知恵は何故、正確な地政学上の未来予想ができるのか

カリフォルニア大学バークレイ分校の研究グループは「大衆の正しい予測に関する研究」(The Good Judgment Project)に基づいて、一般人でも時間をかけて特殊な教育(訓練)をすれば、専門家よりも正確な地政学の未来予想が可能であるとする研究結果をまとめた。

June 25, 2017

異例の勅令でサウジアラビア次期国王に指名されたサルマーン皇太子

アブドゥルアズィーズ・イブン・サウード初代サウジアラビア国王の孫で、現サルマーン国王の甥、王位継承順では次の国王となるムハンマド・ビン・ナーイフ皇太子(57歳)は突如、王位継承権と内務大臣のほか、全ての役職を剥奪された。代わりに王位継承順第1位(皇太子)に昇格したのが、現サルマーン国王の実子ムハンマド・ビン・サルマーン副皇太子・国防大臣(31歳)である。

June 22, 2017

カタールとの国交断絶で中東の勢力地図に変化 Part 2

サウジアラビアはイランとの国交断絶の条件が中心となる最終宣告をカタールに突きつけた。中東でサウジアラビアと米国の脅威となっているイランの政治的・経済的影響力の拡大を阻止する動きであるが、カタールとイランの関係は切り離せない共存関係である。

June 19, 2017

対ロシア制裁をめぐり深まるドイツとアメリカの溝

ロシアの大統領選への関与に対する制裁として15日に、上院は新たなロシアへの制裁案を可決した。しかし、2014年の欧米が団結してロシアに経済制裁を加えた時とは異なり、今回は同盟国のドイツとオーストリアはこの制裁に反対、認めないことを表明した。

June 17, 2017

中央銀行による金融資産購入はいつ終わるのか

世界の中央銀行(スイス国立銀行、イングランド銀行、日本銀国、中国人民銀行、欧州中央銀国、連邦準備銀行)は、今年に入って5月まで間に、総額1兆5000億ドル相当の株、債券そして他の金融資産を購入してきた。株価、債券などの市場でバブルを膨らませ、その結果、資本主義市場ではなく完全に操作された市場となった。

June 13, 2017

カタールとの国交断絶で中東の勢力地図に変化Part 1

 5日に始まった「反カタール」連合によるカタールとの国交断絶の背景には、①化石燃料資源の格差、②カタールのイランとの深まる関係、③中東の中でのサウジアラビアの脅威となっているイランの勢力と影響力の拡大、④サウジアラビアの財政悪化、⑤メディア帝国アル・ジャジーラ放送の影響力の拡大などがある。

June 15, 2017

後半を迎えるラマダン~各国で強まる無差別テロリスク

イスラム教の国は今、イスラム教の最も重要な「聖なる月」のラマダンの最中にある。527日から始まったラマダン(絶食月)とラマダン明けの祭り(イード)は624日まで続く。今年のラマダンは、2016年を大幅に超え、6月10日時点で29カ国に渡り、189件のテロ事件が起きている。死者数も1,783人に上り、負傷者1,830人と過去最高の犠牲者をだしている。

June 11, 2017

バンコ・ポピュラールのベイルイン救済

破綻危機が騒がれていたスペインの銀行バンコ・ポピュラールに対し、欧州中央銀行(ECB)は「ベイルイン」制度の活用とスペイン最大の銀行サンタンデールへの売却による救済を採択した。公的資金や破綻処理基金の資金を投入せず、バンコ・ポピュラールの株主と債権者が損失を負うことになった。

June 09, 2017

ビルダバーグ会議2017 Part 2

1954年の設立当時から、完全非公開で秘密に開催されてきたビルダバーグ会議。2015年に会議への市民意識の高まりに対応して、初めて公式サイトを公開、その年会議参加者名簿や議題を公表するようになった。しかし、欧米の主要メディアからの参加があるにも関わらず、「エリート・グローバリスト」たちの会議内容は決して報道されることはない。

June 07, 2017

国交断絶の背景にあるカタールとの経済戦争

6月5日、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、エジプト、バーレーンの中東4カ国は、カタールとの国交を断絶すると発表し、さらに2カ国が続いて中東7カ国が国交断絶という極端な反カタール外交政策をとった。

June 06, 2017

ビルダバーグ会議2017  Part 1~グローバリストに危機感 

65回ビルダバーグ会議2017は、61-4日まで米バージニア州フェアファックス群、ホワイトハウスから30マイル(約48.3キロ)離れた場所で開催された。今回の議題の中心はトランプ大統領と新政権の政策への対応となった。

June 05, 2017

テロの連鎖が英国総選挙に与える影響

マンチェスター・アリーナの記憶が新しい63日、週末の賑わいがまたしても惨劇の場になった。ロンドン塔の近くの歩行者天国にミニバンが突っ込み、また複数犯がボロ・マーケットの歩行者を刺した。9名が負傷し48人が病院に運ばれた。テロ実行犯は自爆テロにみせかけた上着を着た3名、この犯行で6名が刺殺された。

June 04, 2017

トランプのパリ協定脱退はグローバリズムとの決別

世界中がアメリカのパリ協定からの脱退に唖然としているが、トランプ政権の主張には一理ある。大気中のCO2による温室効果に基づく地球温暖化説が疑問視されるようになり、排気ガス削減の緊急性が薄れたことと、CO2削減の根拠が生態系保護に移りつつあるからである。

June 03, 2017

アメリカ独自の対北追加制裁~背景に中国の方針転換

アメリカが北朝鮮への軍事圧力を強める一方で、報復を恐れ先制攻撃が選択肢にないことを見透かした北朝鮮は、弾道ミサイル発射の実験頻度を増大し大気圏突入の課題もクリアしてICBMの配備が近い。国連安保理では対北制裁が可決される見通しだが、アメリカもロシア系2企業を含む9社を対象に独自制裁を追加した。

June 02, 2017

捜査線上に浮かんだWannaCryの意外な犯人像

4月12日に史上最大のランサムウェア攻撃、ワナ・クライWannaCryは世界150カ国以上、30万台以上のコンピュータを感染、大きな混乱を招いた。直後に、サイバー攻撃の実行犯を巡り、セキュリティー会社、ハッカー、各国のサイバー犯罪対策課、マルウェア研究者らは実行犯探しに一斉に動いた。

June 01, 2017

世界はいま危機の季節(冬)にある~フォース・ターニングの警告

1997年に出版された『フォース・ターニング:米国の予言』(The Fourth Turning: An American Prophecy)によれば、アメリカの歴史(社会的変化)は4つの節目に区切った80年周期で繰り返している。その周期の最後の節目は「冬」の危機の時代で、今アメリカが置かれている現状である。

May 30, 2017

ノートPCを機内に持込めなくなる日

国土安全保障省長官のケリー前国務長官が米国への爆弾テロ対策として、イスラム系8カ国からの国際線で登場の際にノートPCの持ち込みを禁止している。国内線も禁止となったが、今度は他の国にも拡大しようするもの。2週間前に当局はEUからの便に対しては適用しないことを言明していたが、ケリー長官の発言でこれも守られない可能性がでてきた。

May 29, 2017

空母だけではないトランプの対北軍事圧力

米海軍は北朝鮮への軍事圧力を高めるため新たにニミッツ級原子力空母の1番艦であるニミッツ(CVN-68)を送り込んで、カール・ビンソン(CVN-70)、ロナルド・レーガン(CVN-76)とともに3隻体制となった。しかしトランプ大統領の対北朝鮮兵力増強はそれだけではなかった。

May 28, 2017

トランプ大統領がNATO式典で防衛分担金問題を批判

中東訪問を終えたトランプ大統領は5月25日、NATO首脳との会談でNATOが共同防衛で(GDP比2%では少なすぎるとし)応分の軍事予算を使っていないと批判した。NATOは防衛予算を拡充して同盟国としての財政義務を果たすべきだと訴えた。

May 26, 2017

マンチェスターのテロに爆弾専門家が関与~国境を越えるテロリストたち

マンチェスター・アリーナのコンサートでの自爆テロは死者数は22名、負傷者60名近くの惨劇となった。犯人は爆弾を詰めたリュックを背負い爆破したとみられるが、現場の詳細な調査から不可解な事実が明らかになっている。

May 25, 2017

EU離脱する英国が拠出金要求に強硬姿勢

欧州連合(EU)は英国の離脱に伴いEUに支払う拠出金に合意するまで、離脱後の通商交渉の開始に応じない方針を示した。しかし、英政府はその額や合法性について疑問の声をあげ、拠出金の要求を取り下げなければ、EUとの通商交渉に応じないと強便姿勢をみせている。離脱に伴いEUが英国に要求した当初の拠出金の額は、400~600億ユーロであった。その後、この金額はユンケル欧州委員長の要望で1,000億ユーロにまで膨れ上がり、英国からの反撃を招いた。

May 24, 2017

コンサート爆弾テロで死者19名~連鎖の背景

2016725日のドイツ野外コンサートの爆弾テロ事件の記憶が消え去らない欧州に再びコンサート爆弾テロが起き、死者19名、50名以上の負傷者を出した。惨劇のコンサートとなったのはいまをときめく歌姫アリアナ・グランデの英国公演(2017522日)の会場となったマンチェスター・アリーナ。付近を担当する警察のツイッターによると現地時間の午後10:33にマンチェスター・アリーナから警察に連絡があった。

May 23, 2017

ゴムの柔軟さとダイアモンドの硬さを併せ持つ新炭素素材

2次元ネットワークの炭素素材であるグラフェンは新しい電子デバイス材料として世界各国で精力的に研究が行われている。中国と米国の研究グループが高圧下で合成に成功した高密度ガラス状炭素が「固くて柔軟な」従来は相反する性質を同時に持つ新材料として注目を集めている(Science Advances  09 Jun 2017: Vol. 3, no. 6, e1603213)。

June 27, 2017

2050年に98億人になる世界人口

最新の国連予想では2050年の人口は98億人となる。地域別にみると最も人口が増加するのはアフリカで2050年までの人口増加の半分以上がこの地域である。2050年の世界はどのようになっているだろうか。

June 26, 2017

量子気体顕微鏡でハバード反強磁性体を観測

ハーバード大学の研究グループは新たに開発した量子気体顕微鏡で、低温原子の光格子が作るハバード反強磁性体の観測に成功した(Nature 545, 462 (2017))。強相関電子系での高温超伝導の理論解明に向けて大きな前進となることが期待されている。

June 20, 2017

室温ボース・アインシュタイン凝縮の発見

光は波動性と粒子性を併せ持つがボース・アインシュタイン凝縮状態では前者が支配的となる一方で、新たな量子的特性が現れる。これまで液体ヘリウム温度の現象だと思われていたボース・アインシュタイン凝縮を励起子ポラリトンを用いて室温で実現した(Lerario et al., Nature Phys. online June 5 (2017)。

June 23, 2017

現代人の死亡原因のトップは心臓疾患であるが、スタンフォード大学の医療研究グループはこの光合成酵素を治療に使えることを発見した(Science Advances 3 6, e1603078 (2017))。心臓疾患を持つマウスの血液に光合成細菌を注入し光刺激を与えた結果、血液中の CO2を吸収し酸素濃度が上昇し疾患が改善された。

June 19, 2017

未来都市のつくりかた~JingJinJiとマスダール

中国の5カ年計画で最大規模の建設事業となるJingJinJi計画は都市部の人口が1億人を超える。これは周辺地域から都市部への人口移動においても過去最大クラスのものとなる。最近の科学アカデミーの調査研究(Science China Earth Sciences 60 6 1083 (2017))によると都市化と環境保全に相関があることがわかった。

June 17, 2017

レドックスフロー電池でのEV普及シナリオとは

LIイオンバッテリーはいまのところそのエネルギー密度において競合相手がいない。しかし①充電時間が長い(EVの標準が80%充電に30分)、②充放電サイクルに制限がある(約500回)、③発火の危険性などの重大な欠点もある。パーデユー大学の研究グループは一瞬で充電が完了する固体電解質膜無しの新型バッテリーを開発し充電時間の問題を解決した。

June 16, 2017

空気中の水分から水素製造する光触媒

貯蔵できるクリーンエネルギーとして注目される水素は、太陽エネルギーによる水分解で製造できる。MITの研究グループは空気中の水分を光触媒で分解して水素を製造できるコート材料が開発した(Daeneke et al., ACS Nano, June 14, 2017)。

June 15, 2017

視覚情報認識メカニズムのモデル化

画像情報をソフトウエアが認識することの難しさは自動運転ソフトの困難さで容易に理解できるだろう。脳内で視覚情報処理を受け持つ視覚野に関する新しい研究で、大脳皮質コラムの認識メカニズムが明らかにされた(Nature Comm. 8: 15739 (2017))。

June 14, 2017

アタカマ砂漠に世界最大の反射望遠鏡の建設が始まる

チリのアタカマ砂漠に140億光年の彼方を観測できる世界最大の反射望遠鏡(European Extremely Large Telescope, E-ELT)の建設が開始された。完成すればE-ETTは現在世界最大の反射望遠鏡の5倍の大きさとなる。

June 13, 2017

環境汚染物質ペルフルオロオクタン酸(PFOA)除去技術

ノースウエスタン大学の研究グループは飲料水からペルフルオロオクタン酸を除去する技術を開発した。この技術によって水に溶けているペルフルオロオクタン酸濃度を10ppt(1000分の1ppb)にまで下げることが可能になった。研究グループはペルフルオロオクタン酸を取り込むサイトを有する高分子で、ほぼ完全に除去することに成功した(L. Xiao et al.,  J.A.C.S. online May 30, 2017)。

June 09, 2017

進展する遺伝子治療~遺伝子疾患に光

クイーンズ大学の研究グループは遺伝子編集による遺伝子疾患治療法の検証に成功した。難病とされる肝臓疾患など遺伝子変異で発症する疾患の治療に役立てることができるとしている(Nature Scientific Reports 7:2585 (2017))。

June 08, 2017

新たな触媒分子設計で人工光合成に進展

ブルックヘブン国立研究所とバージニア工科大学の研究グループは光吸収と電荷発生を行うルテニウム金属錯体とロジウムを触媒として水素を発生する錯体分子を結合した人工光合成多核錯体分子を合成した。研究グループは水素発生効率を調べ、水素発生効率と持続性がルテニウム金属の数に依存することをみいだした(J.A.C.S. June 1, 2017)。

June 05, 2017

太古からの気候変動で予測する降雨帯の北上

コロンビア大学とメイン大学の研究グループは過去の降雨分布を調べ、将来の変化を予測した結果、地球表面温度が上昇すると陸地が多く(都市部も多い)北半球が海洋の多い南半球より余計に熱量を溜め込み、水蒸気を排出することで降雨量が増える場合があることを示した(Science Direct, 3 5 e1600871 (2017))。

June 04, .2017

CRISPRゲノム編集に想定外の遺伝子変位

CRISPRは癌治療やHIV治療の最終兵器として期待され、すでにヒト遺伝子治療が始まったゲノム編集技術だが、コロンビア大学の研究グループの研究によれば、特定箇所のCRISPR編集によって、意図しない数100箇所の遺伝子変異が生じる恐れがあることがわかった。研究は単一塩基や翻訳されない遺伝子など標的以外の変異が同時に生じることで危険性があると指摘した(Nature Methods 14 6 547 (2017))。

June 02, 2017

ハイブリッド・ペロブスカイトで実用化に近づいたスピントロニクス

ユタ大学の研究グループはスピントロニクス研究の「ゲーム・チェンジャー」となる可能性を秘めた斬新な有機―無機ハイブリッド・ペロブスカイトの開発に成功した(Nature Phys. May 29 (2017))。

June 01, 2017

水素化反応効率100%の単原子バナジウム触媒

アルゴンヌ国立研究所の研究グループはSiO2に担持された有機バナジン(SiO2)V(Mes)(THF))触媒を開発した。アルキン・アルケン炭化水素に対する単原子バナジウムサイトの水素化の触媒活性は100%に達する(Chem. Comm. May 03 20017)。

May 31, 2017

癌細胞の増殖速度を抑える新しい手法 

癌は複雑な病気であるがその定義は極めて単純で、異常細胞の増殖である。ロチェスター大学RNA生物学研究センターの研究グループは肝臓癌と子宮頸癌に対して、異常細胞の増殖速度を抑える新しい手法を開発した(Science 356 6340 859 (2017))。

May 28, 2017

海水酸性化が海洋カーボンサイクルに与える重大な影響 

未来の海洋を模した海水中の有孔虫の生態を研究した結果、地球上のカーボン・サイクルに重大な変化が起こりつつあることが明らかにされた。カリフォルニア大学デイビス分校の研究グループは単細胞動物である有孔虫から、CO2の増大による海水の酸性化で海洋生物の代謝が変化し大洋のカーボンサイクルに影響を与えることが明らかになった(Scientific Reports 7 2225 (2017)

May 27, 2017

アルツハイマー、パーキンソン、ハンチントン病の共通因子が発見される

認知症の代名詞となったアルツハイマー病は全世界で350万人以上が発症するが、難病である神経変性疾患のパーキンソン病、大脳中心部の神経細胞が変質するハンチントン病に共通の因子として、脳細胞を変性させる異常蛋白質が存在することがわかった。

May 24, 2017

X線イメージングで解明された水に浮く岩の謎

軽石といえども長く水に浮くことはできないが、世界には極端に長い時間(数年)にわたって水に浮く特殊な軽石も存在する。しかし時間が経過するとこうした軽石は最終的に沈む。その長期間浮かび続けてやがて沈む理由は謎であった。このほど高輝度X線ビームが得られるバークレイ研究所の放射光施設(ALS)で行われた水に浮く軽石のX線透視実験により、長い間解明されなかった謎が説明された(Earth and Planetary Science Lett. 460, 50 (2017)

May 25, 2017