T  I  M  E  L  I  N  E

Geopolitics/Economy

出口のみえない米中貿易戦争の行方

トランプ政権は9月24日から、対中制裁として中国からの2千億ドル相当の輸入品を対象とする10%の追加関税を発動する。米中協議に進展がなければ、2019年1月1日から関税は25%に引き上げられる。さらに、中国が報復措置を採った場合、約2670億ドル相当の中国輸入製品に追加関税をただちに発動するとしている。

Sep. 18, 2018

9/11から17年で何が変わったのか

今年は9/11同時多発テロ事件から、17年の節目を迎えたが、この17年で何が変わったのだろうか。テロ組織のアルカイーダ撲滅を目指して始めたはずの「テロとの戦い」は終わりが見えない戦いとなり、アルカイーダはむしろ以前より勢力を増している。また社会は混乱し数100万人規模の難民が欧州に殺到した。17年過ぎた米国では、9/11関連の癌を罹患している人は約1万人に達し、その人数は増加している。

Sep. 16, 2018

欧州議会がEU著作権保護法案を可決

欧州議会は、Googleなどの巨大IT企業に強制力のあるEU著作権保護法案を可決した。賛否両論の渦巻く法案は一旦は否決されたものの438 対226で合意され、個々のEU加盟国が実施することになる。

Sep. 14, 2018

スェーデンでもポピュリズムの波

9月9日にスェーデン総選挙が行われる。投票日を前に、全ての世論調査は、反移民、反既存政治、EU懐疑派の極右派政党スウェーデン民主党(Sweden Democrats)への支持率の上昇、大躍進することが予想されている。現在、支持率では第3位だが、中道右派の穏健党(Moderate Party)を抜き第2位の政治政党になるのは確実とみられ、1933年以降約65年間最大与党として政治体制を続けてきた社会民主労働党(Social Democrats)を抜き、スェーデン最大の政党になる勢いを見せている。

Sep. 09, 2018

増大するハッジ(巡礼)期間の感染症リスク

毎年、9月のハッジと呼ばれるイスラム教の巡礼期間中は、何百万人ものイスラム教徒がサウジアラビアのメッカへの巡礼を行う。イスラム教徒にとって、ハジは神聖な宗教的義務であり、信仰の重要な行為である。しかしサウジアラビアにとって、この期間の巡礼は感染症リスクが高まるため予防措置に追われ、警戒を強める試練でもある。

Sep. 06, 2018

過去最大規模となる人身取引の実態

難民の支援を行っている仏NGOFrance Terre d’AsileFTDA)によると、年間320億ドル(約35200億円)に及ぶ規模の人身売買、人身取引が世界中で行われている。違法取引の中でも、近年麻薬密売や偽札ビジネスに続き、人身売買、人身取引は利益の高い密売となっているため、増加しているとしている。密入国あっせんのビジネスは過去最大規模である。

Sep. 03, 2018

金融面でも米国からの独立色を強めるドイツ

ドイツのマース外務大臣は米国から独立した、欧州独自の金融決済システムを構築する必要性を21日、独ビジネス紙のHandenblattで指摘した。主要同盟国が脱ドル化を提唱するのは初めてである。EUにNATO以外の欧州防衛軍(EU軍)の設立を積極的に進めるドイツは、経済面でも米国の影響力を受けない枠組みを模索し始めた。

Aug. 28, 2018

米国ミレニアム世代に忍び寄る社会主義

議会を前に、ベネズエラのマドゥロ大統領は8月2日、これまで進めてきた社会主義政策の失敗を認めた。一方、米国では最大の世代であるミレニアム世代の過半数以上が社会主義や共産主義を支持、その支持はオバマ政権中から拡大傾向にある。

Aug. 23, 2018

ドイツ大手自動車メーカーのリコール連鎖

降って湧いたようにドイツ3大自動車メーカーの主力車種に数10万台規模のリコールが発表された。デイーゼルゲートのみならずEVにまで及んだリコールの中には環境基準に反した規則違反から設計ミスによる発火の危険性に至る安全性の問題があった。ドイツ車のブランド力を損なう一連のリコール措置が相次いだ背景には何があるのだろうか。

Aug. 22, 2018

カーシェアサービスの台頭~車を所有する文化の終焉

その国の近代化と経済成長に果たし、現在も経済牽引に欠かせない自動車産業に暗い影が迫りつつある。EVや自動運転など既存技術のシフトを余儀なくされ、デイーゼルゲートをきっかけにした自動車産業の不正への批判が強まっているが、それだけでもない。若者を中心に車購入のモチベーションとなる「車を所有する文化」に投資する意欲が薄れたことが将来性が危ぶまれている。このことを実感しているのは自動車メーカー自身だろう。

Aug. 20, 2018

スエーデン各地に同時多発する暴動

スェーデンの複数の都市で13日、若者の集団により計100台の車が放火され、警官に投石するなどの暴動が起きた。全身黒服でマスクをした若者たちが、ソーシャルメディアを通じて連絡を取り合い、一斉に複数の都市で犯行に及んだ。

Aug. 17, 2018

トルコ通貨危機の背景 Part 1

トルコ通貨のリラは12日大暴落し、史上最安値を更新した。経済政策の失敗、大幅な金融刺激策、インフレの上昇、貿易赤字の拡大などで2018年1月からトルコリラは33%と大きく下落していた。ここに来て、米国との関係の悪化で、トルコリラはさらに下落、トルコは金融危機を避けられない状況にある。

Aug. 13, 2018

批判が高まるモンサントの除草剤グリホート

EU執行機関である欧州委員会は、当初、除草剤の使用許可を10年間更新することを勧告していたが、欧州議会が2022年までにグリホサート使用停止に関する拘束力のない決議案を承認したことを受けて、健康被害への脅威が増大していることを考慮した新提案を公表した。

Aug. 09, 2018

アップルに続く市場価値が1兆ドル越えのIT企業

アップルは歴史的な市場価値1兆ドル相当の評価を得たが、株価に基づいて5大企業の評価額リストをまとめた。アマゾンは890億ドル、グーグルの親企業アルファベットは8,560億ドル、マイクロソフトは8,280億ドル、Facebookは5,130億ドルと評価されている。

Aug. 07, 2018

中国系技術者による米国GE社の先端技術盗用

米連邦控訴裁判所によると、木曜日、連邦裁判官は、ゼネラル・エレクトリック(GE)社の先端技術盗用の罪で起訴され10万ドルの保釈金で保釈され米中部の中国系技術者鄭氏(56歳)を、GPS監視下に置き、同時に国外逃亡を防ぐためパスポートの没収を命じた。

Aug. 03, 2018

自動車関税を巡り対立するドイツとEU

米政府は安全保証上の脅威を理由に5月にEUからの鉄鋼・アルミニウム製品にそれぞれ25%と10%の課税を発動した。これに対抗して、EU側は食品、衣類、洗濯機、モーターバイク、電池などを含む米国からの代表的な輸入品に28億ユーロ(約3,680億円)相当の報復関税を発動し、その結果貿易問題の対立が激化している。

July 26, 2018

放置される数千台のテスラモデル3の謎

テスラ社マスクCEOはTwitterで、念願だった週あたり5,000台の量産型モデル3生産目標を達成したこと、および高額なモデルS、Xも合わせて2,000台のラインに乗ったことで、週あたり7,000台の生産規模を超えたことを認めた。数千台のモデ3が納車されずに放置されている事実が明らかになり、マスクCEOが出荷台数でなく工場ゲートを越えた台数と表現したこともあり、謎の大量放置が話題となっている。

July 25, 2018

米国・イラン衝突の危機

トランプ氏は、5月に行われた国際原子力機関(IAEA)の2015年の国際協定から、米国が離脱した後に、イランの石油輸出を禁止している。これに対し、イランは、米国が要求しているように、他の国が石油の購入を止めれば、主要な石油輸送ルートを阻止するという強硬策に出る可能性ができた。

July 24, 2018

ソーシャル・メディアによる世論操作

オックスフォード・インターネット研究所(https://www.oii.ox.ac.uk/)の最新の報告書によれば、この問題は大規模に拡大していることが明らかになった。インターネット上のフェイクニュースを防ぐ目的で新しい法律を導入した多くの民主主義政府の努力にもかかわらず正式に組織されたソーシャルメディア操作が行われている国の数は、世界28カ国から48カ国に増えている。

July 23, 2018

世界に存在する現代奴隷の実態

オーストラリアの人権団体「ウォーク・フリー・ファンデーション」が毎年発表する「世界奴隷指数」によると、「現代の奴隷」状況を余儀無くされている人々が世界で約4,030万人に上る。「現代奴隷」には、性労働や児童労働のため人身売買された人、生れながらにして奴隷状態にある人、強制労働者、強制結婚などを含む、脅し、脅迫、暴力、権力による強制などで拘束され奴隷状況にある人々を指す。

July 20, 2018

英国が独自にステルス戦闘機を開発する理由

英国が計画している次世代戦闘機テンペストのモックアップモデルが7月16日から始まっているファーンボロエアショーで発表された。英国のウイリアムソン国防長官は、現在配備されている欧州共同開発の戦闘機タイフーンの後継機となるテンペストは有人でも無人機として運用できる世界初の試みになることを強調した。

July 19, 2018

アンドロイド独占でEUがGoogleに罰金

欧州連合(EU)は今週、米国の大手IT企業Googleに、数10億ユーロ規模のアンドロイド上の独占に対し罰金を課す決定を下した。AFPによれば、今週水曜日、GoogleがサムスンやHuaweiのような携帯電話メーカーと結託して、市場での支配的地位を得たことが独占禁止法違反に当たるとして罰金を決定した。

July 18, 2018

自国に不利なEU離脱交渉を進めるメイ政権

メイ英首相は12日に英国政府のブレグジット、離脱後のEUとの関係に関する基本方針を明らかにした。EU離脱担当相のデービス氏とボリス・ジョンソン外相が相次いでの抗議辞任で政治情勢が混乱を見せている中で、公表をした基本方針は内容が離脱を骨抜きにする内容であり、メイ首相の強引なプロセスが問題視されている。

July 13, 2018

メイ内閣崩壊の危機

EU離脱推進派の中心人物であるボリス・ジョンソン英外相は9日、テリーザ・メイ首相のブレグジット方針に反対して辞任した。2016年から英国政府のブレグジット交渉を担当してきたデイビッド・デイビスEU離脱担当相の辞任に続き2人目の閣僚の辞任となり、メイ内閣は崩壊の危機にある。

July 10, 2018

ブレクジット担当大臣の辞任でメイ政権に暗雲

ブレクジット担当大臣のデイビス氏辞任はメイ政権に衝撃を与えた。 メイ首相はチェッカーズ(首相別荘)サミットでEUとの今後の関係に関する協議を重ね、EU離脱のソフトランデイング戦略は内閣の支持を得たものの、ボリス・ジョンソン外務大臣が「話にならない」とした計画となり、その後保守党から将来の見通しが不透明として反対意見が強まっていた。

July 09, 2018

欧州議会がEU著作権保護法案を否決

欧州議会は75日、世紀の悪法として批判が多かったEUの著作権保護法案を拒否した。この法案はインターネットのミーム機能など重要機能に規制がかかるとして、米国の大手IT大手だけでなく、インターネットの自由を擁護するユーザーも強く抵抗していた。法案にはフランスのストラスブールで開催された欧州議会で、議員ら318人が反対、278人が賛成、31人が棄権したため大差で否決された。

July 06, 2018

欧州に押し寄せるアフリカからの難民

欧州に流入した中東からの難民は2015年をピークに減少しているなか、アフリカからの経済的難民が増加している。2013~2016年の間にアフリカ全土から約50万人の難民が主に経済的逃避を理由に欧州に流入した。2018年は前年度よりアフリカからの難民は増加、欧州を目指す第二の難民の波に多くの欧州諸国は警戒している。

July 02, 2018

カリフォルニア州が目指す個人情報保護法

カリフォルニア州知事は消費者が個人情報を管理できる全米で最も厳しい個人情報保護法に署名した。この法律は、企業が顧客から収集した個人情報、収集した理由、およびそれを受け取った第三者のカテゴリーを、要求に応じて顧客に公開する強制力を持つ。

June 29, 2018

米国のオンライン小売業者に課税義務

米国の最高裁判所は5-4の僅差で、小規模オンライン小売業者に対して、消費税の義務を明確にした。この判断でオンライン業者への課税を義務付けたサウスダコタ州の訴えが認められた。この決定で将来のオンラインショッピング商品の価格上昇は避けられないとみられる。

June 25, 2018

メルケル政権の終焉 Part 6

EU首脳会議(28~29日)を前に、メルケル独首相の呼びかけで、24日に移民問題に関する欧州連合緊急会議が行われた。メルケル政権の連立パートナーであるキリスト教社会同盟(CSU)のゼーホーファー内相と移民・難民保護政策を巡る対立でメルケル政権安定が揺らいでいる。

June 26, 2018

Science/Technology

ダイアモンドナノ結晶を用いた高効率磁場測定デバイス

ダイアモンドはGeSiと同じ典型的なIV族の元素だがエネルギーギャップが大きいため絶縁体であるが、ドーピングによってワイドギャップ半導体の物性を持たせることができる。カリフォルニア大学バークレイ分校の開発チームは、窒素をドープしたダイヤモンドで磁場検出器の電力を大幅に削減する新しいデバイスを開発した。このデバイスは低コストで、エレクトロニクス、地球磁場計測、さらには生命体を対象とした磁場測定方法が変革される可能性がある(Labanowski et al., Science Advances online Sep. 05, 2018)。

Sep. 23, 2018

光ガルヴアニ効果でペロブスカイト物質の特性を向上

22%のエネルギー変換効率に達した鉛ペロブスカイトは、太陽電池材料やスピンエレクトロニクス材料として注目されている。フリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲンFAU)の研究チームは、スピン偏極ベクトルと電流の方向の相関を実証し、これを利用してキャリア寿命を増大しエネルギー変換効率がさらに改善できる可能性を示した(Niesner et al., PNAS 18, 9509, 2018)。

Sep. 21, 2018

水素社会化を加速する欧州

欧州では新規原子炉建設の遅れやドイツの脱原発とデイーゼルゲート問題に後押しされ、水素社会を目指す動きが加速しつつある。25カ国からのエネルギー関係者は、水素技術の研究を増やし、工場に電力を供給し、自動車を運転し、家を暖めるための日常的な水素利用を加速することに合意した(AP)。欧州諸国は、欧州の炭素排出を削減するために、化石燃料の代替として水素の使用を増やす計画を支持している。

Sep. 19, 2018

CO2からの燃料製造にブレークスルー

コロンビア大学の研究チームは、表面増強ラマン分光法(SERS)を用いて、電極 - 電解質界面でCO2が活性化されるプロセスを調べ、太陽エネルギーでCO2から燃料を製造する(人工光合成)触媒設計を試行錯誤のパラダイムから合理的なアプローチにシフトさせ、代替可能で安価で安全かつ貯蔵可能な再生可能エネルギー普及につながる技術を開発した(Chernyshova et al., PNAS online Aug. 17, 2018。

Sep. 14, 2018

蛋白質の進化における構造的容量要素と疾患の関係

生命が30億年以上前に始まったときにどのようにしてランダム(混沌)の中から秩序(生命)が生まれたかは、放電スパークによるとされ謎に包まれたままである。モナシュ生物薬学研究所の研究チームは、多くの異なるタイプのヒト疾患、特に様々な癌に関連する変異蛋白質の「構造的容量要素(Structural Capacitance Elements)」を特定した(Li et al., J. Mol. Biology 430 3200, 2018)。

Sep. 14, 2018

可視光の85%を吸収する光電極

北海道大学電子科学研究所の研究チームは、従来の方法の11倍の光エネルギーを変換する、金および金ナノ粒子層と30ナノメートルの半導体薄膜の多層構造で可視光の85%を吸収する光電極を開発した(Shi et al., Nature Nanotechnology online July 30, 2018)。

Sep. 12, 2018

人工光合成が実用化に前進

先進国では総じて原発の新規建設は困難で、発電と供給能力を大幅に引き上げなければEV化は現実的ではない。環境保全と安全性において理想的なクリーンエネルギー源は植物の光合成メカニズムを模倣した人工光合成である。エネルギー変換効率が低いため実用化は困難とされて来たが、最近の進歩で人工光合成のエネルギー変換効率が向上して、着実に実用化に近づいている。

Sep. 04, 2018

中国がチベットで世界最大規模の人口降雨

ジオエンジニアリングとは高空から微粒子を散布して、人口の雲を作り日射量を減らすことで地球を冷却、人工雨で砂漠化を防ぐ技術である。環境保全や効果に付いて賛否両論が渦巻く中で、水不足で砂漠化が進んでいる中国は本格的なジオエンジニアリングに取り組んでいる。中国は、チベット高原で歴史上最大となる人工雨実験を計画している。

Sep. 03, 2018

燃料電池用の非白金系単原子触媒

ワシントン州立大学の研究チームは、燃料電池用に低コストの単原子触媒を開発する指針を確立した。これは単原子触媒の効率的な開発を可能にし、クリーンエネルギー技術をより経済的に推進できると期待される。

Aug. 31, 2018

ヒッグスボゾンのボトムクオークへの崩壊の観測に成功

CERNの大型ハドロンコライダー(LHC)による発見から6年後、ヒッグスボゾンのボトムクォークとして知られる基本粒子への崩壊が初めて観察された。LHCでの二つの検出器チーム、ATLASとCMSによる今回の発見は、ヒッグスボゾンの背後にある量子場(ヒッグス場)がボトムクォークにも質量を与えるという仮説と整合することが示されたことになる。

Aug. 29, 2018

活発化する太平洋沿岸の火山噴火と地震活動2018

2018年に頻発する地震活動や火山活動が太平洋岸に集中している。これらがリングオブファイヤーと呼ばれるプレート境界に一致していることは明らかだが、個別の事象として独立性が強調されてきたが、2018年の一連の地震と火山活動はリングオブファイヤーで起きていることから、両者の関係性が際立つこととなった。

Aug. 28, 2018

クーロン効率100%の高エネルギー密度Li・酸素バッテリー

Liイオンバッテリーの高エネルギー密度化を目指して、空気中の酸素と化学反応してエネルギーを生成するLi・酸素バッテリー(リチウム空気バッテリー)の開発が世界中で競争的に進められている。ワーテルロー大学の研究チームは、リチウム - 酸素バッテリーの最も困難な問題の中の2つを解決し、ほぼ100%クーロン効率(充放電効率)で動作する高エネルギー密度のLi・酸素バッテリーの開発に成功した(Xia et al., Scence 361, 777, 2018)

Aug. 24, 2018

ロッキード・マーチン社が提案する深宇宙飛行居住モジュール

近未来人類は巨大な円筒形の宇宙船で、4人の宇宙飛行士を収容し、深宇宙へ送り込むことになる。ロッキード・マーチン社は、NASAとの契約に基づいた深宇宙飛行の宇宙飛行士の居住区モデルをケネディ宇宙センター公開した。

Aug. 20, 2018

米国が遺伝子治療実験の規制を緩和

かつては遺伝子編集技術が成熟していないとして、規制の必要性を認めてきた米国の保健当局は、現在では特別なリスクを伴わない新しい治療法になっているとして、遺伝子治療実験の特別な規制を排除する。米国国立衛生研究所の特別監視委員会は、遺伝子治療の全適用を見直さず、水曜日に提案された変更に応じて、より広範な項目の諮問機関となることで実質的に規制が弱まる。

Aug. 17, 2018

2018-2022も予測される異常熱波

異常気象が続いている2018年だが、異常な酷暑は近年でも突出していることに驚いている人が多い。たしかに2018年の夏、世界的な熱波が北半球を覆い尽くしている。その原因については複数の仮設があるが、CNRSの研究チームは新しい方法を用いて、シミュレーションを行い2018年が特殊なのではなく、今後数年間は酷暑の夏を迎えると予測している(Sevellec et al., Nature Comm. 9: 3024, 2018)

Aug. 16, 2018

擬似衛星となるエアバスの高高度ドローン

スペースX社が先導したロケット再利用技術や小型ロケット開発は衛星の起動投入ミッションの低コスト化の鍵となる。一方で、気球やドローンなどの高空擬似衛星技術でさらなる低コスト化が期待できる。

Aug. 13, 2018

農作物への負の効果となるジオエンジニアリング

カリフォルニア大学バークレー校の研究チーム新しい研究によると、微粒子を大気中に噴霧して太陽光を遮蔽し地球を冷却し、気候変動の温暖化効果に対抗することは、地球温暖化による作物被害を相殺するものではないことが明らかになった(Proctor et al., Nature online Aug. 08, 2018)。

Aug. 09, 2018

骨髄移植のための幹細胞治療法が可能に

ストワース研究所の研究チームはヒト臍帯血(HUCB)から血液形成を形成する幹細胞で増殖する技術を見出した。この開発は、より多くの人々にこれらの細胞を利用できるようにすることができ、白血病、血液疾患、免疫系疾患、および癌のような患者や適切な骨髄適合がない人でも幹細胞治療への道が開かれた。

Aug. 06, 2018

非現実的な火星移住計画に挑戦する理由

今年2月にスペースXは、ファルコン・ヘビーロケットで火星の周回軌道にテスラEVを打ち上げることで、火星移住ミッションへの一歩を踏み出した。一方、火星の地下に塩水湖が発見され火星に生命体が存在する可能性が出てきた。湖は南極極冠の1.5km下にあり、直径は少なくとも20kmになる。

Aug. 03, 2018

酸欠になる大洋の危機

トロント大学とカリフォルニア大学サンタクルス校の海洋科学研究チームは最新の研究に基づいて不気味な警告を発している。研究チームは、世界的な炭素排出が現在のれーとで増加し続けると、海洋の多くの魚が危険にさらされる可能性があるとしている。

Aug. 02, 2018

新型光触媒として期待される2次元物質ヘマテン

ブラジルのカンピナス大学の研究チームは通常の鉄鉱石からヘマテンと呼ばれる2次元物質を抽出した。この材料は3原子層分の厚みで、優れた光触媒特性を有している(Balan et al., Nature Nanotechnology 13, 602, 2018)。

July 29, 2018

2018年世界的な酷暑の原因に複数の仮説

レディング大学の研究チームによると、最近観測されることが多くなった熱波の原因となるものにはいくつかの主要な理論があるという。

July 25, 2018

細胞老化とテロメア構造の関係が明らかに

テロメアは、すべてのヒト染色体の末端にあるDNAセグメントで人間が年をとるにつれ、テロメアの長さは自然に減少していく。テロメアの短縮が、細胞分裂を止めることで細胞老化が生じる。シドニー大学の研究チームはテロメアの構造変化が細胞の老化を引き起こすことを発見した。癌から老化および心臓病に至るまで様々な細胞の健全な状態に影響を与える要因が解明できると期待されている。(Van Ly et al., bioRxiv, July 21, 2018 )。

July 23, 2018

トポロジカル絶縁体の電流誘起スピンの可視化に成功

Google、Microsoft、IBMなどの企業は、世界で最初の実用的な量子計算機を開発するために激しい競争を繰り広げており、そのための材料を模索している。シンガポール国立大学の研究チームは、量子コンピューティングをより現実に近づける新しい方法を実証した。(Liu et al., Nature Comm. 9:2492, 2018)。

July 18, 2018

九州の霧島と姶良で証明された活火山同士の関係性

活発化する日本の火山活動だが、気象庁の複数の火山爆発に関連性がないといういたって冷静な発表の一方で、マイアミ大学研究チームは、九州南部の火山活動の急激な変化は火山22km(13.7マイル)離れた火山同士の関係性を初めて確認した。 2つの火山(姶良カルデラと霧島)の観測によると、2011年に霧島の噴火に至る数ヶ月間に共通の地下マグマ供給源を介して2つが結ばれたことが示された。

July 16, 2018

複合金ナノ粒子で効率化する水分解

ルトガー大学の研究チームは半導体でコーティングされた星型の金ナノ粒子(下図)が、他の方法よりも4倍以上効率的に水分解で水素を生成することができることを明らかにした(Atta et al., Chem, online July 12, 2018)。これにより太陽エネルギーの貯蔵効率が向上し、再生可能エネルギーの利用促進につながると期待されている。

July 13, 2018

カテゴリ6ハリケーンが現実になる日

より暖かい気候でハリケーンのもたらす降雨量が増え、水害が拡大する。現在の温暖化の傾向が続くならば、20世紀末までに最高の風速が230mphにもなる可能性がある。竜巻で言えばF-4のカテゴリ6ハリケーンが現実味を帯びてきた。ハリケーンというと縁遠い印象だが、勢力の強い低気圧現象が強大化する原因は共通で台風やモンスーンにも当てはまる。

July 12, 2018

ドイツの送電網が増強される理由

現在のドイツの送電網の長さは約35,000kmである。再生可能エネルギー源から発生する電力を必要な場所に送電するために、約5,300kmの送電網延長が必要である。カールスルーエ工科大学(KIT)と送電網を管理する企業(TenneT)は、従来の短距離送電網の電源ケーブルの代替として超伝導技術のR&Dを共同で開始した。

July 09, 2018

都市の規模に依存する移住パターン

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの研究チームによる最新調査によれば、小都市にすむ人々は大都市からの人々よりも移住する可能性が高い傾向にある(Curiel et al., PLOS one online July 6, 2018)。この研究では都市規模に基づいて移行の流れを説明できることが明らかになった。

July 08, 2018

祝宴の儀式が文明の創生期に果たした役割

野生を文明に変えるすなわち社会形成には多くの人々が協力して働く必要がある。過去数十年にわたり、考古学的には、この協力のおかげで世界中の異なる地域で文明が生じたと考えてきた。アリゾナ州立大学の研究チームは、人々が協力して働くために「祝宴の儀式」が重要な役割を演じたことを見出した(Stanish et al. PNAS online July 2, 2018)。

July 05, 2018

光合成のエネルギー効率が過小評価される理由

カリフォルニア大学デービス校の研究チームの新しい研究は意外にも、光呼吸がエネルギーを無駄にせず、土壌から吸収された硝酸塩をタンパク質に変換する硝酸塩同化を促進することを示唆している(Bloom and Lancaster, Nature Plants online July, 02, 2018)。

July 04, 2018

米国の原子力時代の終焉

カーネギーメロン大学の研究チームは最新の論文で、現在の米国内の原子力発電所を調査した結果を発表した。この30年間米国発電の約20%が原子力によるが、これらの原子炉は老朽化しており、低コストの天然ガスとの競争とともにそれらを維持するコストは、今日の電力市場において競争力を喪失し原子力の未来は悲観的である(Morgan et al., PNAS online July 2, 2018)。

July 03, 2018

貴金属を使わない水分解触媒

水分解で水素と酸素を生成するためには外部エネルギーと1つは水素生成反応、もう1つは酸素生成反応のための2種類の触媒が必要となる。新型触媒は鉄と二リン酸ニッケルを用いることで、外部エネルギー(電力)量を低く、水素生成の指標である高電流密度を達成した(Yu et al., Nature Comm. 9:2551, 2018)。

July 02, 2018

ヨセミテの花崗岩が書き換える地球の地質史

カーネギー研究所(ワシントン)の研究チームは、ヨセミテ国立公園の花崗岩には、これまで考えられていたよりずっと低い温度で結晶化する鉱物が含まれていることを見出し、それが地球の地質学的歴史を書き換えることを明らかにした(Ackerson et al., Nature online June 27, 2018)

June 29, 2018

電気化学が切り札となる炭素捕捉テクノロジー

ローレンス・リバモア国立研究所の研究チームは、大気からCO2を吸収して溶液中に保持するために鉱物との化学反応と組み合わせて、電気分解で水素を製造するアプローチに着目して、電気化学的手法が炭素捕捉の本命となるとする論文を発表した(Rau et al., Nature Climate Change online June 25, 2018。

June 26, 2018

ヒトT細胞の生物模倣に成功

生物模倣T細胞は、癌や自己免疫疾患を治療するためのより効果的な薬物への鍵となると同時に、ヒトの免疫細胞の理解につながる。生物模倣T細胞はまた、癌または免疫不全を有する人々の免疫系を高めることに有効である。UCLAの研究チームは、ヒトT細胞のほぼ完全な機能を持つ生物模倣Tリンパ球(T細胞)の開発に成功した。

June 27, 2018


Volume

1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11/