W  O  R  L  D

メルケル体制の終焉 Part5

メルケル首相とゼーホーファー内相との移民政策を巡る対立は、ドイツの深刻な政治危機を示唆している。6月末までにEU周辺国との移民対策に合意を得られなければ、メルケル連立政権は崩壊、メルケル体制の終焉を迎えることになるからである。

ビルダバーグ会議2018  Part 1

66回のビルダバーグ会議2018は、67~11日までイタリアのトリノで開催される。イタリアでの開催は14年ぶりで、4回目となる。イタリアで初のポピュリスト、反 EUEU懐疑派新政権が発足して一週間、「エリート・グローバリスト」たちが集まって、欧州で勢いを増しているポピュリスムを議論するのには、皮肉にも最も相応しい場所となった。

双頭政治となるイタリア新政権で強まる反EU色

 イタリアのマッタレッラ大統領が暫定政権の発足を進めていた間、水面下で五つ星と北部同盟は再び新政権発足に向けての調整を行っていた。31日には連立政権樹立で合意、コンテ氏は再び首相に指名され、同氏が提出した閣僚名簿をマッタレッラ大統領は承認したのである。6月1日には、就任式が行われ、イタリアで新政権がスタートした。

イタリアの政治混乱の背景にある反EU勢力の台頭

イタリアの暫定政権の首相に指名された、IMF元財務局長でEU支持者であるカルロ・コッタレリ氏は、29日組閣を断念した。上下両院で過半数の議席を有している五つ星・北部同盟から、暫定政権の信任を得られないため、現議会は解散、総選挙が60~70日後に実施されることとなった。

出口のみえないイタリアの政治混乱

イタリアのマッタレッラ大統領が、サボーナ氏の経済・財務相起用を拒否したことで、連立政権の新首相に指名されたジュゼッペ・コンテ氏は首相ポストを辞任、組閣発足を断念した。イタリア政治史において、選挙で勝利した政党、議会で過半数を占める野党が組閣発足に当たり、前政権の現大統領が大臣候候補えお拒否することは前例のないことである。

EUを巡る政治混乱でイタリアは再び政治空白に

五つ星・北部同盟の連立政権はジュゼッペ・コンテ氏を首相に指名、23日に前政権で現大統領のマッタレッラ氏は承認した。だが、経済・財務大臣候補のパオロ・サボーナ氏の指名を27日に却下し、イタリア政治混乱は避けられない状況になり、新政権樹立が不透明となった。28日には国民による大規模デモが予定されている。

スエーデン政府が国民に緊急時のマニュアルを配布

スエーデン政府は、戦争で敵国が国境を越えて侵入してくるなど重大な危機の対処方法を説明するマニュアルを470万世帯に送付した。緊急時には、テロやサイバー攻撃、自然災害、重大な事故、軍事衝突などが含まれる。

ガリレオ測位システムから英国排除でEUとフランスが対立

ブレクジットの直接的な影響として英国のEUへの科学技術協力に多大な影響が懸念されていたが、ドイツがEUのガリレオ衛星計画から英国排除を排除しようとしたことで、EUとフランスに溝ができている。

イタリアのパラレル通貨は現実となるか 

新政権樹立に向けて、イタリアの北部同盟と五つ星運動の両党は、欧州中央銀行(ECB)に対し、2,500億ユーロにのぼるイタリア政府の債務帳消しの要請の他、ユーロとの平行通貨、mini-BOTs’導入に合意、EUとの対立は本格化していきそうである。

ヒットラーの生存説に終止符か

モスクワで保管されていた歯の断片の調査を許可されたフランスの研究チームが、1945年、ヒットラーは青酸カリと銃弾によってベルリンで死亡したことを明らかにした。調査を行ったフィリップ・チャリエ教授は、歯は本物で、ヒトラーが1945年に死亡したことを証明したと結論付けた。

新政権発足で反EU色を強めるイタリア

3月のイタリア総選挙で反EUEUに懐疑的な立場をとる振興政党が勝利してから2カ月以上の政治空白がつづいている。当初から両党の間で隔たりがあり、フォルツァ・イタリアを率いるベルルスコーニ氏が連立の障害となっていた。ここに来てベルルスコーニ氏の了承と五つ星運動の歩み寄りで、中道右派連合と五つ星運動は13日に連立合意に達し、今週中にも新政権が発足する可能性が高まっている。

外国人指紋データ収集を義務化した中国

中国の国際空港で入国時に指紋データが義務付けられた。施行は430日で、14歳から70歳までの外国人に対して入国時に指紋データが収集される。収集は空港のパスポートコントロール手前に設置してある外国語に対応した自動読み取り機が行う。

米国核合意離脱で急展開するシリア情勢

5月10日、イスラエルのネタニヤフ首相が、ロシアから帰国、イスラエル国防軍(IDF)は、シリア領内にあるイラン部隊の軍事拠点とヒズボラ武装組織の拠点数10カ所を空爆した。イラン軍インフラに大打撃を与えた。

イラン核合意問題の真相 Part 1

イラン核合意に関しては当初から不明な点が多く問題視されていた。中でも、ウラン濃縮活動の制限期間が10~15年で終了すること、弾道ミサイル開発やテロ組織への支援を断念することが合意に含まれていないことが問題である。しかし、最大の問題点は合意から4カ月後の11月に、オバマ政権下の国務省が、イラン核合意は法的拘束のない、イランを含め参加国代表の署名がない合意書で、政治的コミットメントにすぎないことを認めたことである。

トランプ大統領が在韓米軍撤退を検討する理由

トランプ大統領は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日(キム・ジョンイル)総書記との会談を準備する際に、国防総省に駐留米軍の削減を選択肢として検討するよう求めた。現在韓国には約28000人の兵士が朝鮮半島に駐留しているが、この削減案計画が全面的または部分的な米軍撤退となるかどうか不明である。

北朝鮮が核実験場を閉鎖する背景

予想外の進展を見せる南北朝鮮の和解への交渉だが、その過程で北朝鮮は核開発の凍結の姿勢に沿ったかのように核実験施設の廃棄に手をつけている。核実験場の閉鎖が核開発の廃棄への一歩となるのか、それとも別に閉鎖しなければならない理由があったのか不透明な部分が残る。

ロンドン地方選挙を制した保守勢力

5月4日金曜日、2/3開票時点でメイ政権のさらなる弱体化につながる保守勢力の後退はなかったことは、ブレクジットの基本姿勢に変化がないことがはっきりしたと言える。保守党もブレクジットを巡って内部闘争が激化しているが、それでも労働党の勢力後退ははるかに深刻な結果となった。

ドイツ銀行の不透明な将来

ドイツ金融最大手のドイツ銀行は3月16日に、デリバティブの日常業務のなかで、クリアリングハウス(銀行間の手形取引所)に280億ユーロ(約3兆7000億円)を誤って送金したことを20日発表した。同行の時価総額240億ユーロ(約3兆2000億円)を上回る巨額で、誤操作をベアトラップ(bear-trap:誤操作防止)と呼ばれる内部のフェイルセーフシステムが機能しなかったことで、同行のITシステム、リスク管理への不信感が高まっている。

ロシア元2重スパイ暗殺未遂事件の真相 Part 2

化学兵器禁止機関(Organization for the Prohibition of Chemical Weapons: OPCW)は4月12日にセルゲイ・スクリパリ氏と娘のユリアさんの暗殺未遂事件に使われた化学剤の分析の結果を発表した。旧ソ連軍が開発した神経剤の「ノビチョク」と断定していた英政府だが、公表されたリポートには使われた化学物質の正体は公表されなかった。不純物が全くなく、高い純度の「有毒な化学物質」と確認、化学物質がどこで製造されたかも特定されていない。

シリアに新たな戦果拡大のリスク

4月16日シリア軍は公式声明でイスラエル空軍がシェイラト空軍基地とホムス地方周辺に向けてミサイル攻撃を行ったことを認めた。声明ではシリア防空システムは8発のミサイルを迎撃したとしているが、イスラエル空軍機を攻撃したかどうかについては触れていない。米国はこの発表を否定している。

米国ミサイルを無力化するシリアの対空防衛システム

トランプ大統領がシリアにミサイルを撃ち込むと警告したが、実際にはロシアの配備した移動式のS-400ミサイルシステムで、シリアの防空能力は米国のミサイルを撃墜できるとして米国のミサイル攻撃を無力化できるとしている。

イランが核開発開始を警告

北朝鮮の核実験は外交の意外な展開で(先行きは不透明だが)、少なくとも緊張緩和の可能性が見えて来た一方で、イランの核開発問題に再び暗雲が立ち込めて来た。イランは米国と欧州の同盟国が5月に予定されている原子力開発協定の締結を前に、トランプ政権が協定離脱を決定する可能性が出て来たことを受けて、核開発開始を警告した。

ロンドンの犯罪都市化

2016年以来、英ロンドンで暴力的な犯罪が増加している。刃物や拳銃の犯罪、窃盗、盗強、強姦、殺人、ヘイトクライムなどが大幅に増加、同じ人口を持つ犯罪都市の米ニューヨークを初めて上回る殺人件数を今年の2月と3月に記録した。

EU軍の創設へ向けた行動計画

欧州員会委員長のユンケル氏は2017年11月10日に採択されたPESCOに基づいて、2015年までに本格的な欧州防衛軍(EU軍)の創設の必要性を訴えた。加盟国は行動計画に基づいてEU軍創設への道を着実に歩みつつある。EU軍はNATOを補完する欧州防衛同盟(European Defense Union)から進めて、欧州独自の軍事力と欧州内の運用能力を増強するものである。

オーストラリア航空機へのテロ攻撃を防いだイスラエルの8200部隊

イスラエルのネタニヤフ首相は、アメリカユダヤ人会議で、イスラエル諜報機関がISISによるオーストラリアの旅客機への攻撃を阻止したことを認めた。 ユニット8200が2017年に情報を提供したことが、攻撃を試みたレバノン系オーストラリア人ISIS2名の逮捕につながった。

エアバスに収賄容疑で罰金8100万ユーロ

エアバス社は2003年のオーストリアへのユーロファイター多用途戦闘機販売をめぐる賄賂容疑を認め、8100万ユーロ(~9900万ドル)の罰金の支払いに応じた。ドイツ検察当局によると、捜査ではエアバス社が有利になるような契約の直接的な汚職の証拠はないとしたが、(賄賂と見られる)多額の使途不明金について経営幹部の責任を追求した。

混迷するイタリア総選挙とEUへの影響

イタリアで3月4日に総選挙が実施される。最新世論調査によれば、反移民、反EU、反既存政治を掲げる政党に支持が集まっている。今回の選挙はイタリア国政のみでなく2016年の英国EU離脱を問う国民投票以来、今後の欧州連合の方向性を大きく決める選挙となる

炭疽菌免疫性を持っていた脱北兵士

北朝鮮から九死に一生で脱北に成功した兵士の経緯については手術中に発覚した腸内の寄生虫が発見されたことなど多くの記事がある。12月26日、今度は兵士の一人が炭疽菌の免疫性を持つことが明らかになった(UPI)。

メルケル体制の終焉 Part 4

ドイツのメルケル首相と社会民主党(SPD)は連立協議を終え、6日に大連立合意に達した。SPDに重要で影響力のある外務相、財務相、労働社会政策相のポストを引き渡すことで、4期目の政権樹立への道筋をつくった。しかし、その代償は大きく、メルケル首相が率いるキリスト・社会同盟(CDU・CSU)は国務相と経済エネルギー相のポストを獲得したものの、政策転換を余儀なく受け入れる形となった。

急増する香港のATM現金引き出し

香港のATMでの現金引き出しが急増している。香港のメデイアは一度に最大50枚のカードを使用して数十万ドルを引き出すなど、大量の現金を中国本土に移動していると報道している。これを受けて金融当局、銀行業界、警察が捜査に乗り出した。

ロシアが進める自国仮想通貨「クリプトルーブル」

2017年10月にロシアのプーチン大統領は、ロシア独自の仮想通貨「クリプトルーブル」(CRUR)を発行することを発表した。そのクリプトルーブルを法定通貨とする法案が議会に提出され、その導入に向けての法整備が着々と進められている。

準備が進む米国の戦術核攻撃と日本への影響

B-2爆撃機に16個が搭載される戦術核(小型核爆弾B-61)は最近改精度や地下攻撃力を増強した改良型B-61-12が開発されており、それらが搭載されれば戦術核攻撃力は格段に増大する。戦術核で標的となるのは北朝鮮の各施設を中心とする核インフラ攻撃で、死傷者を大幅に抑えることができるとして、現実的な選択肢となる可能性が高い。

世界に広がるビットコイン規制の波

仏のマクロン大統領とドイツのメルケル首相は19日に、仮想通貨ビットコインの法整備などの規制の必要性を議論、両国は4月に開催予定のG20会合で参加国にビットコイン規制を求めていくことに合意した。そのほかの世界各国でもビットコイン規制の動きが強まっている。

巧妙な北朝鮮の海上石油密輸入

台湾沖で米軍の偵察機が原油を運ぶタンカーから海上で横付けした北朝鮮の小型タンカーへの原油の移動が確認されているが、自衛隊の偵察機も上海沖で同様な密輸現場を発見している。たとえ公海上であってもこうした違法行為は国連決議に違反するものだが、現実には放置されている。その背景には密輸に協力する企業の巧妙な手口がある。

EUが国境を越えるオンライン・ショッピングを完全自由化

EU議会と欧州理事会及び欧州委員会は11月20日、「地政学的障壁」と呼ばれる加盟国間のオンライン・ショッピングの障壁をなくすことに合意した。デジタル経済担当理事によれば、これによってEU市民は国境を越えてデビットカードもしくはクレジットカード決済の商品のオンンライン購入やホテルの予約を自由に行うことができるようになる

経済規模上位が入れ替わる10年後の世界

英調査・コンサルティング会社の経済ビジネスリサーチセンター(Center for Economic and Business Research: CEBR)の年次レポートで発表している「世界経済順位総覧」によると、2032年には米国を抜き、中国は経済規模で世界1位となると予測している。また、日本は2027年にはインドと交代し世界4位、アジアの中国、インド、日本、韓国とインドネシアの5カ国が経済規模で世界トップ10位内を占める見通しである。

ポーランドへの制裁で揺らぐEU求心力

欧州委員会はポーランドに対し、司法の独立性を制限する改正法案の可決とEUの移民受け入れ分担制に応じないことで、 EU条約第7条を早くて20日に発動するとみられる。EU加盟国に第7条が発動されるのは前例がなく、欧州理事会での議決権停止に加え、EUからの経済支援や国際貿易が停止される。

WTO閣僚会議の合意なき閉会

2年おきに各国の貿易担当閣僚は会合(WTO閣僚会議)を開催し、貿易不均衡や自由貿易の障壁撤廃について協議する。この結果に基づいてWTO執行部の方針が決定されるので、閣僚会議は実質的なWTO執行部代行の会議といっても良い。1996年から11回目となる今回の閣僚会議はアルゼンチンのブエノスアイレスで開催されていたが、全く合意がないまま13日の閉幕を迎えた。

無力化する北朝鮮への経済制裁

 国連安保理は8月と9月の2回にわたり、北朝鮮の外貨獲得原を絶つことを目的に追加的経済制裁措置を採択している。北朝鮮の核・ミサイル開発の資金調達を困難にすることが狙いであったが、期待された効果はなく、北朝鮮は8月以降4回のミサイル発射実験を行っている。制裁効果を無力化する一つの理由は安保理の経済制裁措置に違反して、北朝鮮と貿易を進めてきた国が多いことで、49カ国もあることが最新の調査で明らかとなった。

メルケル体制の終焉 Part 1

9月にドイツの連邦議会総選挙が実施されてから2カ月が経過し、強い政治安定として知られてきたドイツのメルケル政権は未だに安定した政権を発足できずにいる。政権樹立ができないのは1949年以来のことである。メルケル首相が率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が自由民主党(FDP)と緑の党との間で連立協議は19日に決裂、連邦議会の解散による再選挙を支持するドイツ国民の声が高まっている。

欧州を目指す第二の難民の波

アフリカや中東の難民キャンプの収容能力の限界で、再び欧州に難民が殺到するリスクが高まり、国連世界食料企画(WFP)が警告をだした。難民キャンプ内の治安、生活環境の悪化、特に食料不足は2015年の最初の難民が欧州に流入した時より危機的状況にあるため、難民は食料がないキャンプを離れて、欧州諸国へと避難していくことが懸念されている。

カタロニア独立へ向けて強まる反政府デモ

カタロニア州の中心都市バルセロナでは中央政府が自治権の一部を剥奪したことに抗議して市内で数10万人規模の抗議行動が起きた。バルセロナ警察調べでは450,000人が抗議行動に参加、自由独立を求めてデモ行進を繰り返している。

サウジアラビアで何が起きているのか Part 2

今回の粛清は、砂漠のダボス会議」とも呼ばれるFuture Investment Initiative (未来投資イニシアチブ)の開催直後、Startup Saudi Arabiaの国際会議の開催中で起きた。世界中から投資家、政治家、実業家、政府高官、サウジアラビアからも王族、大臣、政府高官、有力投資家や実業家が首都リヤドに集結していた。一度に粛清を実行するには最高のタイミングであったともいえる。

EUが欧州炭素市場改革に合意

EU119日、パリ議定書に基づく排出ガス規制に本腰をいれるため、2021年後に欧州の炭素市場の改革を行うことに合意した。EU議会とEU参加国は世界最大規模の炭素市場の改革の暫定合意にこぎつけた。重い腰を上げたようにみえるEUだが、炭素市場の過剰供給を解消するだけでここ数年は実質規制は据え置きとなる。

サウジアラビアで何が起きているのか Part 1

サウジアラビア国王が4日に汚職対策委員会を立ち上げ、王位継承者であるムハンマド皇太子をトップに任命してから数時間後に、現職大臣4人と経済界の有力者を含む王子11人と官僚を含む38人が相次いで身柄を拘束された。国外渡航は禁止され、銀行口座は凍結、首都リヤドの5スターホテルのリッツ・カールトンで拘束されている。6日にも有力な実業家が拘束、汚職防止の粛清が続いている。

サウジアラビアとレバノンとの紛争激化

サウジアラビアは6日、イランが支援するレバノンのヒズボラの攻撃をサウジアラビアによる宣戦布告とみなして強く非難した(ロイター)。敵対関係にあるサウジアラビアとイランはレバノンでたびたび衝突を繰り返してきた。レバノン首相のサード・アリ・ハリル氏はイランの圧力に抗議して4日、辞任を決めている。

カタロニア独立反対派デモで負傷者

バルセロナではスペイン国旗を掲げた極右勢力とカタロニア警官隊が衝突し、負傷者を出した。スペイン政府は独立反対派の基盤となる組合の反独立デモ(主催者側発表では100万人規模、実際には40万人規模)を組織し、独立反対を掲げて市内デモを繰り広げた。

未来都市構想で若返りを模索するサウジアラビア

サウジアラビアのサルマン皇太子は25日、再生可能エネルギーのみに依存する未来都市を建設するとともに温厚なイスラム国家を目指すことを宣言した。新しい未来都市ネオムに5,000万ドルの国費を投じて、イノベーションハブとして世界から投資家を呼び込む構想である。

中国の近代化路線の総括~より困難な次の5

18日から始まった第19回党大会に前後して、中国の近代化の総括プロパガンダが活発になっている。焦点は人民主義(人民の幸福度)となる。1981年から2015年までに貧困から脱した7.2億の人口は欧州とロシアを合わせた人口より多く、米国の2倍で世界人口に占める割合は10%になる。

カタロニア独立の阻止が困難となったスペイン政府

カタロニア州の独立を問う住民投票が始まったが、スペイン政府の送り込んだ警官隊が投票所に押しかけ、実力行使で投票を阻止しようとして州民と衝突した。州都バルセロナでは政府側警察がゴム弾を使用して騒然となっている。これまでに一般市民800名以上が負傷した。

ソマリアの自動車爆弾は同時多発テロか

1014日のソマリアのモガデイシュのトラック爆弾テロは137人の死者、負傷者300名以上となった(AFP)。買い物客で混雑する土曜日の商店街に置かれたトラックが爆発したことで、死傷者が増えたとされる。

シリア北部に軍事力を展開するトルコの意図

トルコ軍がロシア、イランとの軍事演習を前にシリア北部近くに戦車と歩兵師団を展開した。3国はこれに先立ちアルカイダの勢力下にあったシリア北部を非戦闘地区にすることで合意している。トルコはこの地区における反シリア政府勢力の台頭を許さない構えである。

キャッシュレス化に歯止めをかけるスェーデン

世界で最もキャシュレス化が進んでいるスェーデンでは、完全なキャシュレス化に伴う社会的・経済的リスクが懸念され始めた。現金の流通を残す方向にスェーデン国立銀行や議会は、金融機関に一定の現金保有と現金取引ができることを義務づける法案を検討している。

コンゴ都市部で脅威となったエボラ出血熱

アフリカ中部のコンゴ民主共和国の人口約120万人の都市部で17日、エボラ出血熱感染者が確認された。11日にエボラ出血熱が農村地域で発生してから、感染者44人、うち23人の死亡者がでている。確認された感染者は、今回流行が始まった町ビコロから150キロ離れた都市部(西部・赤道州都市ムバンダカ)で、コンゴの首都キンシャサ(人口1,000万人)の上流に位置していることから、今後感染が拡大していくのが懸念されている。

中国のレーザー攻撃で緊張が高まるジブチ基地周辺

東アフリカのジブチにある米軍基地キャンプ・レモニエで米空軍の輸送機C130が着陸する際に、外部からの軍用レーザー光線で照射され、パイロット2名が目に軽傷を負った。米軍基地からわずか数キロメートル離れた中国海軍基地から照射されたことを確認したことを米国務総省は5月3日発表した。

フインランドがベーシックインカム制度導入を断念

2017年1月から欧州初の「ベーシックインカム制度」(統一最低所得又は基礎所得保障)を実験的に実施していたフィンランドは、今年の12月31日をもって終了することを決めた。予定されていた2019年からの、失業者だけでなく雇用者を含む規模を拡大した実験導入は見送られることになった

ドイツ警察がポルシェ幹部を拘束する理由

ドイツ警察は親会社であるフォルクスワーゲン(VW)がディーゼル排出ガスの不正行為に関連してポルシェ幹部を拘束した。ポルシェは逮捕された幹部の名前を公表しなかったが、ドイツの人気紙(Bild)と経済週刊誌(Wirtschaftswoche)は、拘束されたのは2015年にディーゼルゲートが発覚した際に、ポルシェのエンジン部門を担当していたエンジニアであるジョルグ・カーナー氏であるとしている。

バイエルのモンサント買収で化学・農業独占企業が誕生

EUは先月、バイエル、モンサント両社が60億ユーロの資産売却を条件に合併を承認した。これに続いて米国の独占禁止法当局はバイエル社に種子や種子処理技術の資産売却し農業関連資産の調整を条件に、モンサント社買収を認可した。農家と環境保護団体は強く反対していた両社の合併は、資産整理を条件に米国でも承認されることが報道されると株価は6.5%上昇した。

イタリア上下両院で反EU、EU懐疑派が台頭

3月4日に行われたイタリアの総選挙後に、既存の政党から反EUやEU懐疑的な立場をとる新興政党へと政党勢力が大きく移り変わっている。議会下院の議長のポストを初めて獲得したのは「五つ星運動」で、上院の議長となったのは中道右派連合のフォルツァ・イタリアである。

ハンガリー国民が支持したオルバン政権の反移民政策

 ハンガリー総選挙ではオルバン政権の反移民政策が圧倒的な国民の支持を得てオルバン氏は48日に3選を果たした。フィデス=ハンガリー市民同盟とキリスト教民主党は84.7%の議席を得て、199議席の133議席を手中にした。第2党は極右勢力のJobbik党、第3党は社会党主導の左派連立政権は20議席となった。

ロシア元2重スパイ暗殺未遂事件の真相  Part 1

ロシア元2重スパイスクリパリ氏と娘の暗殺未遂事件に関しては多くの謎がある。英国政府は当初からロシア政府が事件に関わっていると断定し、英国で多くの市民の命を危険にさらしたとして強く非難した。さらに対抗措置として英国を含む世界27カ国が露外交官を追放する報復措置をとっている。

ブレクジットの現実~貿易協定の対価は400億ポンドの清算金

英国の完全なEU離脱(ブレクジット)は19ヶ月の移行期間後になる。EUが英国に巨額の清算金を要求する一方で、英国とEUとの貿易問題が浮上し問題を複雑化している。英国のEU離脱担当大臣のデイビス氏は、貿易交渉は進展しているとしながら、最終結果次第では約400億ポンドに及ぶEU離脱清算金を拒否することもあり得るとしている。

米朝首脳会談の開催地候補にスエーデン

米朝首脳会談を巡っては、期待と同時に一向に進まない実務レベルの調整作業に不安感がよぎる人も多い。その開催地については国境DMZの他に遠く離れたスイスやスエーデンの可能性も浮上している。なかでも北朝鮮外交トップがスウェーデンに到着し、トランプ大統領とキム・ジョンイル首脳会談の準備を行うとみられる。

イタリア選挙の最新予想~反EU連立政権発足か

4日に開催されたイタリア総選挙の最新のTecne得票率予想によると、単独政党ではポピュリズム政党の五つ星運動がトップ支持率の34%と躍進している。中道右派連合の支持率は35%に続き、民主党が中心の現政権の中道左派連合は20%と低迷、大幅に議席を減らすのは必至である。イタリア議会では反EU、反既存政治、反移民の政党勢力が全体の69%を占めることになる。

グローバルパワーを目指す中国~ジブチ軍事基地拡充

中国は2017年7月に、アフリカ北東部のジブチに軍事拠点を設置した。しかしこれまでは物流と安全な港湾設備がないために軍事拠点としての能力は制限されていた。これに先立ち、外交面でも中国は2014年2月中国政府はジブチアのイスマイル・オマル・グレレ大統領と戦略的パートナーシップ契約を締結したことで、2016年にジブチ市商業港湾設備を活用した軍事基地設立に動き出した。

メルケル体制の終焉 Part 3

2017年9月のドイツの連邦議会(下院)総選挙から4カ月、メルケル首相は政権樹立ができない状況が未だに続いている。メルケル首相が率いる中道右派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が進めていた自由民主党(FDP)と緑の党との間の連立協議は11月には決裂、その後、中道左派の社会民主党(SPD)との大連立を模索してきた。ようやく大連立に向けて両党は協議に入ることを12日に合意したが、すでにSPD内の反発で大連立結成が不確実となっている。

イタリアでも自治権拡大の動き

イタリアの観光都市ベネチアがあるベネト州と商業都市のミラノがあるロンバルディア州の2州で、中央政府の直接統治を弱め、自治権拡大を問う住民投票が22日に実施された。住民投票は憲法違反ではないが、法的拘束力をもたない。完全独立を求めるカタロニアとは異なるが、経済的に豊かな地域が中央政府の特に税制や移民政策に不満や不公平感を感じ、自治権拡大を求める面は似ている。

全土に広がったイランの反政府デモ

12月28日にイラン第2の都市マシャドで始まった反政府デモは28日に入ったが沈静化の兆しが見えない。3日目に入って首都テヘランに拡大した反政府の動きに対して、政府は携帯のインターネット接続を遮断して、デモ鎮圧を試みた。

サウジアラビアで何が起きているのか Part 3

11月に始まったサウジアラビアの汚職対策委員会による前代未聞の粛清で、王族、現役閣僚、官僚や実業者を含む300人以上の要人が拘束された。全員サウジアラビアでは「特権階級」に属している。その後、法廷闘争を控える数人を除いて、拘束された要人の大半は和解で解放に向かっているとされる。

エルサレム首都宣言の背景

トランプ大統領はエルサレムをイスラエルの首都と正式に認定、現在テルアビブにある米国大使館をエルサレムに移転する方針を明らかにした。発表前日にパレスチナ自治政府のアッバス議長には、イスラエルとパレスチの2国共存が可能な中東和平案を立案中で、早くて2018年前半には明らにできることを伝えている。

エルサレム首都承認を巡るパレスチナ暴動

12月7日のハマス指導者ハニエ氏の呼びかけ「インテイファーダ(蜂起)」に呼応してパレスチナ自治区の暴動が勃発した。ハニエ氏は12月8日は民衆に一斉に蜂起するようテレビ演説で呼びかけ、ハマスのテロリストにも活動強化を促した。

終結が遠のいたイエメン内戦

サウジアラビア主導のイスラム教スンニ派アラブ諸国の連合軍がイエメンを攻撃し始めて2年以上が経過する。激しい戦闘が続いていたイエメンの首都サヌアは4日、シーア派武装組織のフーシ派によって制覇された。サヌアからの脱出をはかっていたサレハ前大統領は殺害され、イエメン内戦は新たな局面を迎えた。

欧州におけるイスラム教人口の動向

Pew Research Centerが調査した欧州の人口動向によれば、今後2050年までに欧州諸国ではイスラム教人口が大幅に増加を続ける。“Europe’s Growing Muslim Population”(欧州で増え続けるイスラム教人口)と題した調査結果は、現在欧州に居住する2,580万人のイスラム教の人口動向を今後の移民政策によって、どのように変化するかを調べた。

メルケル体制の終焉 Part 2

連立協議が決裂に終わり、少数政権か再選挙の選択肢に追い込まれたメルケル首相は、中道左派で第2党のドイツ社会民主党(SPD)と再び連立を組むか否かの協議を30日に行うこととした。協議結果によりメルケル首相が率いるCDU・CSUとSPDは3度目の「大連立」を組む可能性がでてきた。安定多数の政権を求める一方で、両党内部だけでなく有権者からの不満が再び高まることが予想される。

EUの強大国化を目指す欧州委員会

EU執行機関である欧州委員会は英国のEU離脱後に、大蔵大臣ポストを据えて財源管理を一層強め、超大国を目指す方針を鮮明にした。ユンケル委員長の構想はEU加盟国の国家財政に立ち入って構造改革を促し、EU結束力を高めて強大国を目指している。

カタロニア独立宣言のインパクト

スペインのカタロニア州政府はスペイン政府の執拗な投票妨害にもかかわらず、独立賛成票が90%を越えたとして勝利宣言を行った。ロイターによれば投票所に派遣されたスペイン政府の警官隊と住民の衝突で、840名の負傷者を出しながら圧倒的な独立を支持する住民の前に、有効投票数2,260万票の90%が賛成票だった投票結果は州政府の完全な勝利となった。

日本はデファクト核兵器保有国

唯一の被爆国であり、核兵器保持はあり得ないとされてきた日本だが、崇高で情緒的な願いとは裏腹に、国際的には日本が原子力平和利用に隠れて、核兵器製造が可能なプルトニウムを保有する国(デファクト核保有国)とする認識が高まっている

オーストリアでもポピュリズムの台頭

英国のEU離脱、イタリア、オランダ、フランス、ドイツでの選挙で反EUや反移民政策を掲げる政治政党の躍進、カタロニア国民投票による独立宣言、ポーランドやハンガリーで台頭するポピュリズムの一連の動きで欧州の政治情勢は大きく変わろうとしている。15日のオーストリア国民議会選挙でもポピュリズム的な反移民、反体制の中道右系の国民党が大きく躍進し、第1党となった。