DeepFly Dragonとメガヨット

Sept. 25, 2014

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メガヨットとは

メガヨットの定義は80ft〜24m以上の外洋を航行できるクルーザーである。昔からモナコの金持ちは豪華ホテルでなく専用のクルーザーを拠点としてカジノで遊ぶ。F1モナコグランプリで停泊したメガヨットが目立つが、所有するにはどのくらいの費用がかかるのだろう。


 もちろん船体の大きさでピンからキリまでだが、最も高価なものはロシアの石油王のロマン・アブラモヴィッチ氏が所有する170mのギガヨットクラスの船体で、豪華なインテリアやヘリポートを持つゴールドフインガーばりの浮かぶ城と呼べるものである。


 メガヨットの数において日本はほとんどゼロに近く、世界的な富豪のステータスは比べる物がない。こうした船を使ったクルーズ旅行では、ダイビングに加えて、小型の潜水艇を持つことでステータスはさらに上がる。もちろんクルーザーに積み込まれて、美しいダイビングスポットで母船を離れ海中散歩を楽しむのだ。ここで紹介するのはそうしたメガヨット、ギガヨット用に開発された新型潜水艇"DeepFly Dragon"である。



Deepfly Dragon潜水艇
 DeepFly Dragon(以下Dragon)潜水艇は小型だが前後にそれぞれ可変方向の推進ファンを持つ、さながら4ローターのドローンである。DeepFlight社が開発したDragonの仕様は、長さ5m、巾1.9m、高さ1.1mで2名乗員なので、ほぼスポーツクーペの寸法である。海中での速度は最大4ノットで120mまで潜航できる。深海では暗くなるので美しい魚や珊瑚をみるには充分な深さである。

 このスペックだと競合する小型潜水艇は多い。しかしDragonがユニークなのは推進ファンを高速回転させてホバーカーとなりトビウオのように界面を高速移動できるところにある。ファンの速度は水中では低速でしか回転できないので水中推進のために後部に2個の専用ファンを持つ。

 一見するとレーシングカーのようなこの潜水艇は海が荒れていなければこれまで味わえなかったホバリング走行が期待できる。Dragonを楽しみたいならまずメガヨットオーナーにならなければならない。下の写真はDragonの外観(DeepFlight社ウエブから転載)