ロボットに奪われる20の職種

June 1, 2015

Photo: IDREA MGFX.COM


 20年以内にロボットに奪われる可能性が高いとみられる20の職種を選定し、職種ごとのロボット化の確率を研究者が予想した。おおまかだが未来社会の姿を反映したものになっている。あなたの職種は大丈夫だろうか。


 奪われる職業でロボットが優位にたつ項目は、頭の良さ(判断力という意味)、交渉力、協力性と弱者を助ける精神、そして自分の活躍できる隙間を見つけだす能力だという。


20位

電気配線と電気機器取り付け(組み立て)95.1%

 太陽電池パネルの設置、電気配線、LED電球への交換、配電盤の検査。


19位

郵便局員 95.4%

 郵便の仕分け、窓口職員、配達員はロボットが置きかわる。郵便配達そのものがなくなる。


18位

宝石(貴金属)鑑定士 95.5%

 その場で分析して制度の高い鑑定結果をだすロボットが置き換える業種となる。


17位

レストランの調理師 96.3%

 調理ロボットは(意外な気もするが)センサーで温度を厳密に制御して正確に調理する。何より無駄な動きがないし衛生的に短時間で料理ができあがる。


16位

研磨および磨き職人 97%

 研磨と磨きは熟練まで時間のかかる業種だが、即戦力で正確に作業をこなすロボットによって置き換え荒れる。


15位

レジ係 97.1%

 一部のスーパーではすでにセルフになっているが、ロボットが代行するのでそれすら必要なくなる。RFタグにより万引き不可能。レジ打ち間違いもない。


14位

簿記係 97.6%

 パイロットなどの企業の中には簿記をソフトウエアですでに置き換えたところもある。


13位 

秘書 97.6%

 秘書はロボットにとってかわられる。すでに秘書のこなして来た仕事の大部分は機械化、電子化され秘書という業種が絶滅しかけている。


12位

ファッションモデル 97.6%

 意外な気がするが衣装を瞬時に着替えるファッションモデルロボットは効率が良い。もちろん八頭身でランウエイをさっそうと歩く。客席のバイヤーの目の動きをキャッチ、顧客の嗜好を瞬時に読み取りそれにあった動作をする。


11位

運転手 97.8%

 自動運転車ではそもそも運転する人がいない。運転手付きの車に乗ることがあこあれだった時代は過去のものとなる。安全なドライブはロボットで。


10位

クレジットカード審査員

 個人の信用度を履歴で調べて審査を行うロボットで置きかわる。受け答えも親切でトラブルなし。


9位

材木加工業 97.0%

 樹木を切り倒し加工して材木をつくる全ての工程はロボットが行う。事故もなくなる。


8位

箱詰め 98%

 手でひとつずつ箱に詰めたり、その機械を操作する業種はロボットが代行する。精度や時間が短縮されて効率が上がる。製品を壊したり怪我をする危険もなくなる。


7位

調達事務員 98%

 多くの会社ですでに事務用品はネットで個人が注文するようになった。調達事務員はロボットがこなす。正確で迅速な手配が実現する。


6位

審判員 98.3%

 試合の運命を決める審判員の誤審はなくなる。映像を人間が分析するビデオ判定も専門のロボっとが行う。八百長試合はあり得ない。


5位

出納係 98.3%

 銀行でもロボットが活躍する。そもそも現金というものがなくなる。


4位

融資担当職員 98.4%

 ソフトウエアが安全な融資額を信用度から決めるので必要なくなる。


3位

時計職人 98.5%

 デジタルウオチは電波で修正し正確な時を刻む。タイムゾーンも判定してくれる。遅れ、進みという概念がなくなるので、職人は不要となる。


2位

税理士 98.7%

 個人、法人とも税金対策はデジタルデータでソフトウエアが行う。



1位

遠隔マーケテイング 99%

 もっともロボットにとってかわられる業種は電話で遠隔地の顧客と商談を行うテレショッピングなどの応対を行う販売員。ロボットは親切に応対するので顧客満足度も高まる。



 こうしてみてくると素質の必要なあこがれの職業や、経験がものをいうはずの熟練工などが、かえってロボットに狙われる職業であることがわかる。100%とはいえないところがご愛嬌だが、職業を選ぶ選択肢が極めて限られる社会に向かっていることは確かだ。自分の仕事を同僚にではなく、ロボットにとられる時代までにどのくらい余裕があるのか、想像もできない。


 だがロボットが置き換えることが困難かどうかという観点でなく、問題の多い職業(クレーム、事故)で会社に損害を与える確率が技量に強く依存する、職業がとってかわられる、ということはロボット化の技術レベルの問題より、会社にとっての利益が優先されていることのあらわれかもしれない。企業優先の考え方が問題なのかもしれない。反乱を起こしたアイロボットはそれに気がついていたのだろう。