イエメンがサウジ国境を越えて戦闘状態に

4.13.2015

 

 サウジアラビア主導のイエメン空爆が開始されて19日。空爆ですでに1,026 人の死亡者と2,242人の負傷者がでている。ここにきて、フーシ派の反体制武装勢力に加えてイエメンのスンニ派部族もサウジアラビアのイエメン国境地域で戦闘を繰り広げている。

 

 上の写真はダウジアラビアの陸軍兵士。サウジアラビアの米軍によって近代化されている。空軍はF15戦闘機を保有し、陸軍は米国壮美の戦車300台など中東での軍事勢力は抜きんじている。


 サウジアラビア南西部、イエメンとの国境に接しているナジュラーン地区でフーシ派勢力が11日にサウジ国境治安部隊と戦闘、サウジ兵3名が死亡、数名の負傷者がでていると報道された。


 12日には、サウジアラビアの空爆により多くの民間人が死亡したことの報復で、イエメンのスンニ派の2つの部族(Takhyaと Hamdan)がイエメン国境Sa’adaに接しているサウジアラビアのal-Minare軍基地を攻撃した。サウジ兵18名が死亡、数多くの兵士が捕虜として拘束されたとされる。


 

 サウジアラビアの空爆は、フーシ派の反体制勢力を標的にしているとしているが、実際は民間住宅地区や民間のインフラの破壊に繋がっている。そのことに対して、イエメンの地域部族は、イエメンの国境を越え、サウジアラビア地域で報復の戦闘を行っている。今後、サウジアラビアは、シーア派の武装勢に加えてイエメンのスニー派部族との戦いを拡大するのか。


 自国の地まで戦争が拡大する懸念がある中、サウジアラビアの決断はサウジアラビアの王家の将来と中東の今後の情勢を大きく変えることになる。