マグマが頂上に迫るキラウエア火山

13.09.2016

Photo: wetsand.com

 

ハワイ島の名物キラウエア火山はハワイ最大の火山マウナ・ロアの南東部に位置し観光客に大人気だが、その高さがマグマが頂上から流れ出した42年前に迫る最高位となった。地球物理の専門家はマグマが数日間に渡って上下動を繰り返していたが、ついに頂上の火口から5m地点に達した。

 

米国地質調査所によれば2010年ごろから長期的変動のピークに入っているという。今年の5月には溶岩がクレーター内部に溢れ出して1974年以降で最も高い位置まで来たが、火山性地震活動も活発になっている。キラウエア火山の歴史を見れば20世紀中に実に45回も噴火している。

 

 

1983年から流れ出した溶岩流の先端は海岸に達し、道路を越えて海に流れ込んでいる。道路は熱でアスファルトが溶け自然の脅威を目の当たりに感じることのできる、観光客には絶好のポイントである。溶岩と海水が接触することによって酸性の噴煙が吹き上がっている。

 

キラウエア火山は世界でも最も活発であり、1983年から小規模な噴火を繰り返していて、現在は噴火が活発な場所は2か所のクレーターである。

 

 

Source: buzzle.com

 

噴火がいつ起きてもおかしくない状況だが、イエローストーン国立公園の火山・地震活動が活発化している折でもあり、注目されることとなった。イエローストーン国立公園の地下には巨大なマグマ溜まりがあり、噴火すれば北米大陸の大部分が影響を受ける。そのマグマ溜まりは地球深部の直接マグマを供給するさらに大きいマグマ溜まりと番っているため、大噴火は北米大陸に致命的な影響を与えると考えられている。

 

キラウエア火山は頻繁に噴火が起こすがほとんどの場合、溶岩流を押し出すだす小規模な噴火のため、これまで噴火そのものによる被害は少ない。それでも溶岩流が大量に溢れだせば、火災などで付近の住民へ2次災害につながる恐れもあり、今後の動きに注意する必要がある。ハワイ島の住民は火成岩の一部を持ち出すと火山の女神が怒り噴火を起こすという言い伝えを信じている。

 

 

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